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ひふみ投信定期積立経過報告

kage

2012/07/14 (Sat)

一昨日はひふみ投信の定期積立約定日でした。そこでいつものようにひふみ投信設立時からの同額の定期積立を行っている私の運用成績をご報告させていただきます。なお毎回のご報告に書いているとおり下記運用成績は定期積立の他に猫パンチ投資(スポット購入)2発分を含んだ結果です。

<ご参考>ひふみ投信定期定額積み立て+猫パンチ投資2発の指数
●取得単価 : 11,596円 (先月より27円上昇)
●約定価額 : 13,011円 (先月より671円上昇)
●騰落率 : +12.2% (先月より5.5%改善)


先月の定時報告の時点ではひふみ投信の運用コンセプトである「守りながら増やす」が残念ながら実現できていない状態だったのですが、その後は何とか通常運航(通常運用?)に戻ってくれたようです。特に今週一週間は下がり続けるTOPIXに対してひふみ投信の基準価額はほぼ横ばいを維持しており、鉄壁の守りを実感することができました。おかげさまで今月の約定価額は再び13,000円台回復となりました。約定価額が下がったら下がったで「安くたくさん買えてラッキー」と強がりを言うこともできるのですが、やはり精神的には右肩上がりを続けてもらえる方が安心できますね。現時点で安く買えたとしても、将来資産取り崩し期に入った時に必ず上がっているという確証はどこにもないのが現実ですので。

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ひふみ投信に限らず、すべての投資家にとっての「敵」であるインサイダー取引については、以前「インサイダー取引の課徴金が安すぎる?」で触れましたが、7月12日(木)に放送されたNHKクローズアップ現代で「ゆがめられた株式市場~証券マンの告白~」と題してインサイダー取引の実情が紹介されていましたので、ご参考までにその内容をまとめておきたいと思います。

先月、野村證券など日本の三大証券(筆者注:野村・大和・日興です)すべてが謝罪に追い込まれる事態となった。営業担当の社員が顧客にインサイダー情報を流していたことが発覚したのだ。

相次ぐ不祥事に、その信頼性すら問われかねない事態に陥った日本市場。中でも世界の厳しい目に晒されたのがオリンパス事件だった。1,000億円を超える損失を長年に渡り隠し、一般の投資家を欺き続けたのだ。経営陣と共謀し、損失隠しを指南したのは証券会社の元社員だった。

オリンパスの粉飾決算を指南していたのは元証券マンの中川昭夫氏。オリンパスとの関係は20年以上前から続いていた。当時の中川氏は米系証券会社「ペインウェバー証券」の東京支店長を務めていた。その時の部下によると、当時から法律の網の目を潜って金融商品を作ることに長けていたという。

当時の部下の証言「中川氏はすごい営業マンだった。法律違反ではなく、法律ギリギリでセーフのところで商品を作れるので。」

当時中川氏の下で副支店長を務めていた阪中氏によると、中川氏は大きな利益をもたらす大企業など、特定の顧客との関係を重視していたという。

当時は1990年代、多くの企業がバブル崩壊による巨額の損失を抱えていた。そんな企業に積極的に販売していたのが「飛ばし」という手法を用いた金融商品だった。

「飛ばし」では損失を抱えた企業の経営状態を良く見せるために、まず帳簿の操作を指南する。そしてその損失を海外のファンドに付け替える仕組み。これは中川氏がオリンパス事件で行っていた手法と同じ。

「飛ばし」は経営責任を追及されたくない企業の決算対策として頻繁に行われていたという。

阪中氏「少なくとも決算対策は顧客サービスの一環。これは私も思っているし、(中川氏も)思っていたと思う。正直言って法律的にどうかということはあまり考えたことはない。」

当時の日本には「飛ばし」という不正な手法を直接禁止する法律がなかった。

バブル崩壊で多くの証券会社が業績を落とす中でペインウェバー証券東京支店は売り上げを伸ばし続けていた。1989年に6億円だった売り上げは4年後には50億円に跳ね上がっていた。

当時の社員の証言「月次の新記録をずっと立てて毎月黒字の計上をしていた。バブル崩壊後もこの会社はまだバブルのままだと感じた。」

しかし当時も米国では「飛ばし」は法律で明確に禁じられていた。ペインウェバー証券本社で東京支店の一部社員の取引が問題になり始めた。

元ペインウェバー証券本社幹部ブライアン・ベアフット氏の証言「彼らはやっていることを正当化し始め、欲深くなって、捕まらないだろうと思うようになった。大スキャンダルに発展してしまうと危惧した。」

1996年、ペインウェバー証券は中川氏が統括していた日本の株式を扱う部門を閉鎖した。この時、中川氏を含む30人の社員が東京支店を辞めた。その中にはAIJ事件で逮捕されたAIJ投資顧問の浅川和彦氏もいた。中川氏は「飛ばし」が明確に違法となった2000年代に入ってもオリンパスに指南を続けた。

ペインウェバー証券を辞めた阪中氏は独自にコンサルタント業を始め、一時は資金繰りに悩む中小企業の再生請負人とまで言われるようになった。ところが3年前に突然東京地検特捜部に逮捕された。見せかけの資金調達で企業の株価を不正につり上げた疑いだった。阪中氏はこれまで何度も行ってきたビジネスがなぜこの時になって罪に問われたのか分からないと言う。

阪中氏「最初から株式市場で悪いことをしてやろうとする奴は別だが、少なくとも我々は株式市場を何とかして活性化して日本の市場が上手く行くようにしたいと思っていた。今から考えれば目立ち過ぎたのだとは思うが。こいつはけしからんという事になったのだと思う。」

特定の顧客の利益だけを優先しようとする証券マンたちの意識が株式市場を歪める事件へとつながって行った。

国谷キャスター「飛ばしのような詐欺的行為に見える手法を市場の活性化のためと発言するような認識のギャップはなぜ生まれたのか?」

北村記者「飛ばしは以前は違法として明確に取り締まれてはこなかった。そのため当時の証券マンはそれほど悪いことではないと思っていたし、今でもその認識は根強い。金融当局が取り締まりを強化すれば市場の取引が萎縮すると言う証券マンも多い。オリンパス事件の背景には証券業界の一般とはかけ離れた考えた方があると感じた。証券取引等監視委員会のインサイダー取引などに対する取り締まり強化はようやく始まったばかり。」

国谷キャスター「不正に対する意識がこれほど希薄である背景は何か?」

早稲田大学法学部大学院法務研究科教授・上村達男氏「バブル以前の規制は行政が主役だった。しかしバブル崩壊の前後になって大切なのは公正な価格を決定する市場機能なのだという規制の理念に変わってきた。そのためにはルールも監督体制も整備する必要があったが、それには時間がかかった。その間にバブルが崩壊して多額の損失を抱えた企業に「飛ばし」などが横行した。そのすべてを犯罪者にするわけにもいかないので厳格な法運用ができなかった。そこにプロ(外資系証券マンやその手法を真似た国内証券マン)たちが付け込んで多額の利益を上げた。その記憶が彼らにはいまだにあるのではないか。」

国谷キャスター「(日本の証券業界には)その体質がいまだに残ってしまっているのか?」

上村教授「ある意味で日本の資本主義の負の側面としてそのような体質が残っていることはあると思う。これからそれを変えていこうという動きになる。」

証券取引等監視委員会の佐渡委員長は市場を歪める不正に積極的に対応しようとしている。

佐渡委員長「市場の公正を汚す不心得者には怖い存在であり、一般の投資家には心強い存在でありたいと望む。」 証券取引等監視委員会ではこれまで立件が難しいとされた案件を内部で再調査した。その結果、法律の別の条文を適用すれば立件可能な事例が数多く見つかった。そこから改めて摘発した事件もある。

こうした証券取引等監視委員会の姿勢に専門家は一定の評価をしている。

早稲田大学大学院・黒沼悦郎教授「(法律を)幅広く適用できる考え方はある意味アメリカ流の考え方。日本でもそういった考え方が入ってきた。これまでのところは不正が摘発され証券市場が浄化されて、一般投資家の信頼を確保するのに役立っている。」

証券取引等監視委員会は今、証券業界の中枢に斬り込む姿勢を見せている。証券取引等監視委員会の調査によって三大証券の不正が明らかになった。営業担当の社員が顧客にインサイダー情報を漏らしていたのだ。社員が情報を漏らしていたのは得意先の大口投資家。大口投資家はその情報を元に株の取引を行い、不正な利益を得ていた。結果的に一般の投資家が損失を被る取引でもこれまでは情報を漏らした者の罪が問われることはなかった。証券取引等監視委員会は今回、情報を漏らした側の責任も問おうと異例の調査を続けている。証券取引等監視委員会はさらにインサイダー情報を漏らした証券会社の幹部の摘発にも乗り出した。

大手証券会社社員の証言「日本の場合は罰則がないから自由度がある。大目に見てもらっているので私の中では(インサイダー情報を)つい言ってしまうことがないとは言えない。逃げ道は、それ(=インサイダー情報)をどう使うかはあなた(=顧客)の自由ですと。」

国谷キャスター「コンプライアンスの重要度が叫ばれている時代に三大証券が起こした不祥事をどう捉えるか?」

上村教授「やはり業者の規制に対する考え方が甘かった。バブル崩壊前は旧大蔵省が中心になって業者規制ばかりやっていた歴史がある。それに対する批判がかなりあり、業者の規制は最小限にしてそれ以外のルールを充実させようという考え方に変わってきた。それにより資本市場のルールの各重要な箇所を担うのは皆業者であるという意味での業者規制が軽んじられてきた。さらに海外では業者に対して一番厳しいのは仲間内の業者であり、不正な行為をすれば業界から永久追放することも普通。しかし日本は業者に他の業者が甘い。」

上村教授「アメリカ型は真似をするのは非常に難しい。アメリカは自由が最大。一方で規制の方法は西部劇の保安官のような悪者が出てきたらやっつけるような手法で日本人はなかなか理解できない。具体的には不正で得た利益の3倍まで制裁金を課すとか、報奨金を与えて不正の摘発をする(西部劇のWanted=お尋ね者のようなもの)とか、共謀しただけで犯罪になるとか。日本は自由なルールは真似したが、規律の厳しさは真似しなかった。そういう意味で日本は独自の規制スタイルを考える必要があると思っている。」

国谷キャスター「自由に競争できる場はできているのか?」

上村教授「日本人は規制緩和と言えば何でも規制を減らそうという認識になる。しかし本来の規制緩和は、あってはならない規制をなくすためには公正な競争ができる枠組み(国立競技場や相撲の土俵のようなイメージ)を整えることが前提になる。つまりあるところは規制を強化しなければ本当の規制緩和にはならない。しかしそれが日本ではなかなか理解されていない。大事なのは土俵のルール。」

国谷キャスター「規制側の態勢は万全か?」

上村教授「証券取引等監視委員会や金融庁は、最近は規制の姿勢がかなり積極的になっている。しかし規制をするための武器が足りない。検察に頼らないでも自前で処理できる武器。しかし現実は制裁的要素のある武器が少ないため課徴金が極めて少額になったりする。そういう意味では本当の武器になっていない。制裁的な機能を持った裁量的な課徴金という武器を行政当局が持つためには色々な仕組みが必要だが、そういう方向で考えていく必要があるのではないか。」

国谷キャスター「取り締まりの姿勢の変化を見て時代が変わっていると感じるか?」

上村教授「私は国民の意識が大事だと思う。経済犯罪は被害者なき犯罪ではない。証券取引法といえば証券取引をした人を保護するという感覚があるが、証券市場で安易なバブルが形成されてそれが崩壊すると企業が破綻して失業者が増えたり、犯罪が増えたり、場合によっては戦争まで行くという歴史もある。そういう意味で国民が証券規制の規律は国民生活全体に関わる重要な問題であることを認識して、資本市場の不正に対して強いプレッシャーを国民一人ひとりがかけていく必要がある。」

日本のインサイダー取引に対する課徴金があまりにも安いのは規制当局に罰を与える権限がないことも一因だったのですね。オリンパス事件の関わった中川氏とAIJの浅川氏が同僚だったことも初めて知りました。規制当局に強い武器(罰を与える権限)を与えることは確かに必要かも知れませんが、適正に運用されるかどうかの不安が残ることも事実です。そういう意味では上村教授が指摘していた業界内の厳しい相互監視の目や国民の厳しい監視の目が不正防止の重要な鍵になるような気がしました。個人投資が揃って不正を行った業者をボイコットすれば罰を与えることができるのですから。

ひふみ投信



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