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日本のインデックス指数はダメ?

kage

2012/06/21 (Thu)

少し古い話題になりますが、元マネックス・ユニバーシティ(現クレディ・スイス証券)の内藤忍さんが公式ブログに「日本株のインデックス運用はやめた方がよいという、これだけの理由」という記事を書いて、インターネット上でもさまざまな議論を呼んだようですね。実は当ブログでも今から2年3ヵ月前に「これからの日本市場でインデクスファンド投資はダメ?」というエントリーを立てておりました。ちなみにこの時はコモンズ投信会長の渋澤健さんのご意見をご紹介したものでした。お二人の意見に共通しているのはインデックス運用は明らかな負け組にも投資することになる点がデメリットであるということです。極端な事例で「明らかな負け組」を挙げるとすれば、4月に経営破綻した山水電気などが良い例です。かつては音響御三家に数えられた山水電気も破綻前は経営実態のないゾンビ企業になっていました。株価は長年1円と2円の行き来するばかり。それでも山水電気は東証一部に在籍を続けていました。このようなゾンビ企業を排除できる仕組みを持たない日本の株式市場は、大問題を抱えたギリシャを排除できないユーロ圏と同じようなものであると考えることもできます。ですから私も日本株ではアクティブ運用が長期的にインデックス運用を上回る可能性に期待して、ひふみ投信の積み立て投資を継続しております。

ところが最近になって、日本株のインデックス運用がダメな理由のひとつは代表的なインデックス指数に問題があるためではないか?との思いも強くなってきました。そこで今さらながらではありますが、日本株の代表的なインデックス指数である日経平均株価とTOPIXの仕組みを再確認してみたいと思います。

日本株アクティブファンドのベンチマークによく使われるのはTOPIXですが、一般的な知名度は圧倒的に日経平均株価の方が高いでしょう。株にまったく興味がなかったころの私でも、日経平均株価くらいは知っていましたので。日経平均株価は東京証券取引所第一部に上場している銘柄のうち、日本経済新聞社が選んだ代表的な225銘柄の株価を平均したものです。これに対してTOPIX(東証株価指数)は東京証券取引所第一部に上場している全銘柄(6月19日現在で1,685銘柄)を対象とした時価総額指数です。両者の違いは単に銘柄数だけではなく、日経平均株価は単純平均で単位は円、TOPIXは加重平均で単位はポイントという違いもあります。このため同じ日本の株価を示す代表的な指標でありながら、必ずしも同じような動きにはなりません。ですから株の売買の参考にするためには、まずそれぞれの特徴を知っておく必要があります。

日経平均株価の特徴は単純平均であるため株価の高い銘柄の影響を強く受けることと、ハイテク輸出銘柄が多いため為替動向に左右されやすいことです。これに対してTOPIXは時価総額を元に算出されるため、発行株式数の多い自動車株や銀行株などの影響を強く受けます。この違いを知っておけば、両者の上昇率を比べて日経平均株価の方が高ければ、株価の高い銘柄やハイテク銘柄などが買われていることが分かり、TOPIXの方が高ければ、自動車株や銀行株など時価総額の大きい銘柄が買われていることが分かります。

ハイリスク投機家を自認する私はこの特徴を元に、日経平均株価やTOPIXと連動するETFを活用した投資戦略も可能だろうと考えました。すなわち海外要因や為替要因で株が上がりそうと予測した場合は、日経平均株価に連動する日経225連動型上場投資信託(証券コード:1321)や、上場インデックスファンド225(証券コード:1330)などを買い、国内要因ならTOPIX連動型上場投資信託(証券コード1306)を買うという方法です。さらに信用取引を使えば、株価が下落すると予測した時に、空売りで利益を狙うことも可能ですね。個別銘柄の選択と比較すれば日経平均株価やTOPIXの値動きを予想する方が比較的簡単かも知れませんので、日経平均株価やTOPIXを単に株価の代表的指標として見るだけではなく、投資や投機の対象としても十分に活用できそうですね。

このように日経平均株価とTOPIXには、それぞれある特定の要因の影響を受けやすいというデメリットがあります。しかしこれ以外の選択肢には流動性が極端に低い(売買される量が余りにも少ない)という致命的なデメリットが存在します。思えば米国株の代表的なインデックス指数であるダウ平均株価の構成銘柄はわずか30ですし、S&P500指数でも500銘柄ですから、どんなインデックス指数でも完璧はないと考える方が妥当かも知れませんね。そう考えるとインデックス指数の問題よりゾンビ企業を排除できるシステムがないことの弊害の方が大きいような気がします。



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