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ひふみ投信定期積立経過報告

kage

2012/06/15 (Fri)

すっかりご報告が遅くなってしまいましたが、今週の火曜日(12日)はひふみ投信の定期積立約定日でした。そこでいつものようにひふみ投信設立時からの同額の定期積立を行っている私の運用成績をご報告させていただきます。なお毎回のご報告に書いているとおり下記運用成績は定期積立の他に猫パンチ投資(スポット購入)2発分を含んだ結果です。

<ご参考>ひふみ投信定期定額積み立て+猫パンチ投資2発の指数
●取得単価 : 11,569円 (先月より16円上昇)
●約定価額 : 12,340円 (先月より536円下落)
●騰落率 : +6.7% (先月より4.8%悪化)


皆さんご承知のとおり、ひふみ投信の運用コンセプトは「守りながら増やす」なのですが、誠に残念ながら今回の株価下落局面では守りが不十分だったようです。その結果、先々月の定期積立約定価額13,429円→先月の定期積立約定価額12,876円→今月の定期積立約定価額12,340円と、わずか2ヵ月で1,000円以上も下落してしまいました。6月4日には基準価額が12,000円を割り込み11,914円まで下落しましたが、5月2日の基準価額が13,617円だったことを思えば、いくら守りを重視した運用方針であっても完璧はあり得ないことが良く分かります。欧州問題最大の懸念材料であったギリシャの再選挙が終わらない内にスペインの銀行救済支援要請からスペインの信用問題が飛び火して、これからも困難な運用環境が続きそうですが、ぜひ今回の経験を生かして「守りながら増やす」の実現を追求していただけますようお願い申し上げます。私は今のところ多少の失敗はあっても「信じて託す」方針を変えるつもりはありませんので、不透明な相場環境と積極的に戦っていただきたいと思います。

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先月の定時報告に続いて今月もBSジャパンの経済情報番組「NIKKEI×BS LIVE 7PM」のネタを使わせていただきたいと思います。今週月曜日に放送された内容はテーマが「知っておきたい国債の賢い活用法」で、ゲストは毎度おなじみの山崎元さん(経済評論家、獨協大学特任教授、楽天証券経済研究所客員研究員)でした。なお解説者として日本経済新聞電子版・マーケット兼マネー編集長の鈴木亮さんもトークに参加しておられました。

日本10年国債利回りは6月4日に一時0.8%を割り込み9年ぶりの低金利なっている。債券は「金利の低下=本体価格の上昇」なので、現在は「国債バブル」と言われるほど国債の価格が上昇している状態。

山崎さん「国債バブルという表現はあまり良くないと思う。これには増税したい人や国債以外の金融商品を売りたい人の意向が含まれているので。日本国債は必ずしもバブルではないと思う。」

(筆者注:次に山崎さんから金利と債券価格の関係が説明されました。この件に関しては当ブログの「金利が上がるとなぜ債券価格は下がるのか」をご参照いただければ幸いです。)

山崎さん「金融関係のアンケートなどで利回りが上昇すると債券価格が下落することを知っているかどうかで金融知識の有無を判断することも多いので(=金融知識のリトマス試験紙)、知っておくと常識があるという判断になる。」

鈴木さん「日本経済のバブル期には日本国債10年ものの利回りは7-8%もあった。そこから徐々に低下して行った。一般的には景気が良くなると金利が下がると言われる。1996年ごろでも3-4%はあった。当時はそれくらいの利率がなければ売れなかった。しかし今は1%でも売れる。それだけ国債の価値が高くなっているということ。」

(なぜ日本国債がそれほど欲しがられているのか、と問われて)山崎さん「皮肉な言い方をすれば日本の不景気とデフレに対する強度な信頼があるから。インフレになれば(モノの価値が上がり相対的に)日本円の価値が下がる。しかし今の日本はデフレで物価が下がり日本円の価値が上がっている状態。だから1%を切る低金利でもデフレ率を加味すれば十分に魅力的。好景気になってお金を借りて投資する人が増えることもないだろうとの考えもある(筆者注:資金を借りる需要がないから金利も上がらない=債券価格は下がらないということですね)。」

山崎さん「(バブルのトラウマから)日銀がインフレにはしないだろう。従ってこのままデフレが続くだろう、という変な信頼感がある。」

鈴木さん「少なくともマーケットはしばらく日本のデフレと不景気は続くと見ている。」

鈴木さん「日本国債は確かに低金利だが米国、英国、ドイツの国債利回りも過去最低水準。つまり日本だけではなく世界的に国債バブルが起きているということ。一方でドイツと同じユーロ圏でも(信用不安が懸念される)スペインの国債(10年もの)利回りは6%超(筆者注:昨日はついに一時7%超まで行きました)。国ごとの信頼感には大きな差が出ている。」

山崎さん「スペイン国債はドイツと同じユーロ建てなので確実に利払いが行われて元本が返ってくるのであればお得。しかし現実には返ってこないリスクがあるためその分利回りが高くなっている。高利回りはリスク料。」

鈴木さん「ギリシャ国債の利回りは10年もので一時20%超、2年ものでは80%超まで行った。それだけの(法外な)利回りを付けないと誰も買わないということ。案の定償還時に53%負けてくださいということになって元本の半分以上が返ってこなかった。」

山崎さん「もし現在6%のスペイン10年国債の利回りがスペインはもう大丈夫だということになって2%程度まで下がれば国債価格は3割程度上昇することになる。短期間で大儲けできる可能性もある。ギリシャのようにダメになることもある。もし私がヘッジファンドの運用マネージャーだったらスペインやイタリアの国債を売買してみるのも面白いかなと考えるだろう。」

山崎さん「日本の金融危機時にはりそな銀行が公的資金で救済されてから他の銀行への信用不安波及はもうないだろうという認識が広がって徐々に株価も上昇したが欧州にはまだ隠された不良債権がたくさんある。それがすべて明るみに出され損失額が確定すればもうこれ以上悪くならないとの認識が広がって景気や株価が回復して行くこともあり得る。」

山崎さん「国債価格も相当の振れ幅で動くし取引される金額がものすごく大きいため(大手金融機関は兆円単位で取引する)1%の上下でも100億円を超えるような儲けになったり損失になったりする。金利が0.1%変動するだけでも大きなポジションを持っているディーラーをクビにするのに十分な理由になる。債券市場はそれだけダイナミックなマーケット。」

(日本はGDPの2倍を超える借金を抱えていても日本国債は大丈夫だと思われているのか、と問われて)山崎さん「相対的には大丈夫だと思われている。しかし日本に限らず国の債務は絶対的に信頼できるものではない。いくら私がいい加減なことを言う証券マンであったとしても国債に絶対は付けられない。ただし現実を見ると日本人はリスクを取りたがらないし年金・生命保険・預貯金など低リスクで安定運用したい資金もたくさんある。でも社債市場は未発達。日本人全体の金融選択構造を考えると、もしかすると現状でもまだ国債は供給不足かも知れない(まだ買いたい人はたくさんいるのかも知れない)。現実にこれだけ低金利でもドンドン売れているのだから。GDP2倍の借金は財務省が増税したいから言っていることであって本来なら保有資産も差し引きして考えなければならない。」

鈴木さん「今の山崎さんのご意見には異論がある。2010年2月末の実績を見ると日本国債の外国人保有率は4.8%しかない。圧倒的に多いのは銀行(45.0%)。預金者から集めたお金で仕方なく国債を買っている(不景気で貸し出しの需要が減ったため)。銀行預金も保険も年金も私たちのお金が回り回って知らない内に国債を買わされている。ゆうちょ銀行などは8割が国債。」

山崎さん「銀行は相対的に安心だと思って国債を買っている。銀行のリスク判断が大丈夫だとは思えないが。」

鈴木さん「高齢者が増えるとこれから預貯金は減少する。年金も支払いが増えてくる。そうなると銀行も年金も今までのように国債を買い続けることはできなくなる。」

山崎さん「日本国債は米国債などと違って国債の消化を海外に頼っていないだけまだマシだと思われている。」

個人が購入可能な国債は大きく分けて「個人向け国債」と「新窓販(新型窓口販売方式)国債」がある。

山崎さん「個人向け国債のメリットは利回りは通常の国債より低めだが1年を経過すると直近2回分の金利をペナルティとして支払えば元本が返ってくること(=元本保証あり。通常の国債だと金利が上昇すれば元本割れもあり得る。)(個人の資産運用にとっては)結構これは強力なオプション。ベストではないが無難な投資対象になり得る。」

山崎さん「銀行の窓口では説明してくれないと思うが個人向け国債は銀行預金よりも安全。銀行預金は(ペイオフ制度で)1,000万円までしか保護されないが個人向け国債にはそのようなリスクはない。」

山崎さん「個人向け国債は銀行でも証券会社でも買えるがなかなか素直に売ってくれない。今は利回りが低いですよ、もっと有利な商品がありますよ、とセールスを受ける。個人向け国債は100万円売っても金融機関には5,000円しか手数料が入らない。投資信託なら販売手数料や信託報酬でたくさん手数料が入る。金融機関は手数料がたくさん入る商品を売ろうとする。」

個人向け国債には条件によって金貨(額面1万円)・銀貨(額面1千円)が付く。復興支援として3年間の利息が低く抑えられている見返り。山崎さんの試算では3年間の利息損失は1千万円の投資で12万円。金貨の価値は現在の金価格で時価7万円相当。3年後に金価格が上がっていれば損失利息を上回る可能性もありとのこと。もっとも金価格の値上がりを見込んで投資するのなら直接買った方が良いとのこと。あくまでもこの金貨は復興支援のお礼。

山崎さん「新窓販国債は個人が買える普通の国債。固定金利で運用できるのでさらなる低金利を予想するなら選択肢になり得る。満期まで保有すれば元本で償還されるが途中で売却すると元本割れもあり得る(儲かる可能性もあり得る)。」

山崎さん「個人が買える国債にはたくさんの種類があるが一番無難な選択は個人向け国債変動金利10年タイプ。」

(国債の一番のリスクは何か?と問われて)山崎さん「将来のインフレではないか。インフレになって今の100万円が将来100万円の価値がなくなれば、特に利回りを固定している国債では付いて行けない。」

鈴木さん「日本国債で増発されているのは中・短期債。欧州の現状を見ると下落しているのは圧倒的に中・短期債。もし日本で金利が上昇すれば中・短期債の下落率が大きくなるだろう。本当なら低金利で10年固定の長期債を売り出した方が得なのだが中・短期債しか売れない。」

鈴木さん「債券には信用リスク(財政のリスク)、価格変動リスク(値下がりのリスク)、為替変動リスク(外貨建てのみ)がある。」

山崎さん「外貨建ての債券には高利回りのものも多いが為替も考慮に入れると見かけ上の利回りほど高利回りになるとは限らない。例えば高金利のブラジルレアル建て商品がよく売れているが、ブラジルレアルの価格変動幅は日経平均株価より大きい。相当のリスクがある。」

鈴木さん「外貨建て商品を買う前に現状よりどれくらい円高になったら利息分がチャラになるか(相殺されるか)を確認しておくといい。」

山崎さん「個人投資家が証券会社に相談するのは赤ずきんちゃんが狼に道を尋ねるようなもの。」鈴木さん「いいんですか?一応証券会社の方がそんなことを言っても。私が言うならまだしも(笑)。」

山崎さん「外国債は債券と為替の両方で手数料が発生する。また株式のように今いくらの値段が付いているかがよく分からない。税金の問題もややこしい。相当分かっていないと買えない商品。」

山崎さん「個人投資家にとって日本国債は絶対に減らしたくないお金を置いておく無難な場所。銀行預金は1,000万円を超えると破綻リスクを考えなければならない。国債も将来絶対に安心ということではないが相対的には安心。ベース資産として確保する選択肢になる。」

鈴木さん「現在の低い金利で資金を10年間固定させてしまう(有利な選択肢が現れた時に乗り換えが面倒)リスクも考えるべきかなと思う。通常の国債は有利な選択肢が現れるような状態になると利回りが上昇しているため途中で売却すると元本割れになる可能性が高い。」

山崎さん「多少は損をしてもいつでもすぐに現金化できることは国債のメリット。」

山崎さん「証券マンとして言ってはいけないことかも知れないが、田舎の親に個人向け国債を買わせておけば途中で解約するとペナルティがあるので簡単には解約しない。結果的に他の余計な金融商品に手を出せなくなる抑止力になるメリットもある。逆に金融機関としてはせっかく資金を持っている人に国債を買われてしまってはたまらないとの思いがある。」

鈴木さん「私はこれから利回りは上がると思うので買うのなら短期国債がいいと思う。そうすれば満期になる都度有利な利回りの商品に乗り換えることができる。」

山崎さん「金融商品でこれがベストという選択肢はない。あえて買うなら金利上昇にある程度は付いて行ける個人向け国債変動金利10年もの。決してベストではないが無難な選択。」

鈴木さん「今までの10年とこれからの10年は違うと思う。金利が上昇するリスクが大きくなる。金利が上昇し始めると国債は売却損が出る。」

(格付け会社が日本国債を格下げしたが、と問われて)山崎さん「格付け会社が格下げするたびに日本国債の利回りは下がっている(国債価格は上昇している)。格付けはあてにならない。格付け会社はボランティアの占い師のようなもの。勝手に格付けしているだけ。ただし年金基金のように格付けを投資ルールに取り入れているところもあるので絶対に影響はないとも言えない。格下げされると自動的に売らなければならない場合もある。」

鈴木さん「国債も分散投資の一環として考えるべき。」

山崎さんは景気回復による「良い金利上昇」を想定しており、鈴木さんは財政悪化による「悪い金利上昇」を心配しているため議論が噛み合わない場面もありました。現実にはどちらの可能性もあるということですね。私はハイリスク投機家を自認しているため積極的に国債に投資する意志はありませんが、山崎さんが指摘された田舎の親に個人向け国債を買わせるメリットについてはなるほどなと思いました。個人投資家の鉄則は「金融機関が売りたがらない商品を買え」ですね。

ひふみ投信



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