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リスク分散の裏側にあるもの

kage

2012/03/04 (Sun)

先月下旬のエントリー「表と裏」で私は、「あらゆる物事には表と裏があるもので、どちらから見るかによって違った捉え方ができるものです」と書きました。そして「ドル高」の裏側にあるものは「円安」であり、「株高」「原油高」「金(Gold)高」の裏にあるものは「通貨安」であるとも書きました。それでは今回のエントリーのタイトルである「リスク分散の裏側にあるもの」とはいったい何なのでしょうか?

リスク分散を単語に分解するとリスク+分散であり、リスクを分散するという意味です。リスクの裏側にあるものはチャンスであり、分散の裏側にあるものは集中ですから、リスク分散の裏側にあるものは「チャンス集中(チャンスに集中する)」が正解ということになるのかも知れません。しかし「チャンス集中」では意味は理解できても熟語としては違和感がありますので、私は「機会損失」を正解の候補として挙げたいと思います。

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そもそも投資においてはなぜリスク分散が重要なのでしょうか?それは全滅を防ぐためです。直近の例で言えば、もし自分が経営破綻したエルピーダメモリの株に全資産を集中投資していたらどうなるかを考えれば理解しやすいと思います。これをTOPIXへの分散投資にしておけば、市場がどんな「ショック」や「危機」に襲われたとしても全滅だけは防ぐことができます。一方でリスク分散には弊害もあります。それは大勝ちの可能性を放棄しなければならないことです。これは競馬に例えると分かりやすいかも知れません。一頭の馬に集中して賭けて見事に予想が的中すれば大勝ちできますが、複数の馬に分散して賭けると大勝ちすることは困難になりますので。

それでは投資タイミングの分散にはどんな効果があるのでしょうか?それは高値掴みを防止する効果です。投資タイミングを分散せずに一括投資すると、運悪く高値で買ってしまうリスクが生じます。その事例として原油を挙げてみましょう。下記はマネックス証券のサイトからお借りしたWTI原油先物週足5年チャートです。

WTI原油先物5年チャート

このように相場が乱高下している状態では、運悪く高値で掴んでしまうと黒字化は簡単ではありません。実際に運悪く1バレル=140ドル超えで一括購入してしまったら、最近の原油高騰でもまだ赤字ということになりますので。このように相場が乱高下する状況においては、投資タイミングの分散は有効であると考えられます。

それでは次の事例として為替のドル/円を挙げてみましょう。下記はマネックス証券のサイトからお借りしたドル/円週足5年チャートです。

ドル円5年チャート

このようにドルの価値が長期的に下落している状態では、ドルを買うタイミングはなるべく先延ばしする方が有利になります。つまり長期下落トレンドの相場であれば、投資タイミングはなるべく遅くして一括投資すべきなのです。もちろんこれは結果論であり、今このチャートを見て1ドル=80円割れが一括投資のチャンスであったと言うのは簡単で、実際にそれができるかどうかはまた別問題です。しかし、もし投資対象が長期下落トレンドにあるという確信があるのであれば、投資タイミングをなるべく先延ばしにするという判断はあって良いと思います。

それでは次の事例として金(Gold)を挙げてみましょう。下記はマネックス証券のサイトからお借りしたCOMEX金先物週足5年チャートです。

COMEX金先物5年チャート

このように金(Gold)の価格が長期的に上昇している状態では、金を買うタイミングはなるべく前倒しする方が有利になります。つまり長期上昇トレンドの相場であれば、投資タイミングはなるべく早くして一括投資すべきなのです。もちろんこれも結果論ではあるのですが、上昇にしても下落にしても相場がある一定のトレンドを描いている状態においては、投資タイミングを分散してしまうとみすみす安く買える機会(大勝ちできるチャンス)を逃してしまう(つまりこれが「機会損失」です)可能性があることを、事実として認識しておく必要はあると思います。

そうは言っても結局のところ相場の先行きを正確に予測することは不可能です。だからこそ投資タイミングを分散する合理性は確かにあるのですが、最近の円安の進行や株価の上昇のお陰で私が保有する外貨建て投信の評価額も急回復を続けており、このような状況ではリスク分散より機会損失の方が心配になってきます。一頃の惨状を思えばこれは贅沢な心配なのかも知れませんが、もし本当にトレンドが転換したのであれば結果的に投資タイミングの分散が機会損失につながることもあるという現実だけは頭の片隅に置いておくべきであろうと思います。あと蛇足ながらひとつ付け加えておくと、もし相場が上昇トレンドに転換して、投資信託の評価額がこれからも回復傾向を続けるのであれば、分配はなるべく少ない方が確実に有利になります。私たち個人投資家はこの点でも頭を切り換える必要があるのかも知れませんね。



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