ひとりごと

2011/11/12 (Sat)
ちまたを騒がせているTPP論争を聞いていて個人的に感じたのは、もしかすると日本ではいまだに江戸時代の身分制度「士農工商」が続いているのかもしれない、ということでした。つまり、政治家やお役人が「お上」として最上位に君臨し、農業を手厚く保護して、その下に製造業やサービス業が置かれている構図です。食料安全保障の観点から農業が重要であるという主張には私も異論はありません。しかし長く続くデフレで苦しむ国民が、所得が減り続ける状況にありながら、政策で高い価格を維持されたお米を買い続けて農業を支える仕組みは果たして正しい姿なのでしょうか?そもそもお米を作らないことで価格を高く維持する減反政策に対しては、恩恵を受けるはずの農家からの異論も多く、農業政策の抜本的な改革が急務であることは誰の目にも明らかです。構造に問題があるのは医療も同じです。長く続くデフレで苦しむ国民が、所得が減り続ける状況にありながら、高齢化の進行で膨らみ続ける医療費を支える仕組みは果たして正しい姿なのでしょうか?この構図は年金制度も同様です。少子高齢化の進行で現役世代の負担は増すばかりなのに、所得は減り続けているという現実を見れば、制度の維持が困難であることは誰の目にも明らかです。
もし問題点をこのまま放置すれば、日本もいずれギリシャやイタリアのように市場(マーケット)から否応なしに改革を迫られることになるでしょう。そうなると国民は大きな痛みを伴う改革を受け入れなければならなくなります。今の日本は、TPPに関係なく、少子高齢化に対応した構造への大胆な改革を断行しなければならない、重要なターニングポイントにあるのではないでしょうか?
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