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リスク回避への疑問

kage

2011/10/08 (Sat)

ギリシャ危機や米国債格下げなどで市場の不安が高まり株式やコモディティ(商品)などのリスク資産が売られると必ず「リスク回避の動きが強まった」と解説されます。しかし私は最近この説明に少なからず疑問を感じています。ギリシャ危機でユーロの信認が低下し、米国債格下げで米ドルの信認も低下し、GDP比世界一の債務を抱えた日本の円も相対的にマシなだけで信認があるとはお世辞にも言えない状態でなぜ現金化がリスク回避になるのでしょうか?現金(キャッシュ)は安全だという過去の固定観念を疑うことなく引きずっているためこのような現象が起こるのでしょうか?

しかし最近になっていろいろな相場解説を読んでいてこれがリスク回避の本質かも知れないと感じた説明がいくつかありました。そのひとつは損失補填説。通貨の信認不安を背景にこれまで値上がりを続けていた金(Gold)がなぜ突然売られたのか?それは他の運用で出た損失を埋めるためである。この説明はハイリスク投機家を自認する私には共感できるものでした。運用損失が膨らむと利益の出ている株を無性に売りたくなりますので。

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そしてもう一つは運用規模縮小説です。今年はこのような相場環境ですからヘッジファンドの運用成績がボロボロなのだそうです。多くのヘッジファンドは11月から12月に決算を迎えますので運用成績に失望した顧客からの解約に備えて運用資産の現金化を急いでいるのだとの説明でした。ですからヘッジファンドが組み入れていた株やコモディティ(商品)や高金利通貨などが片っ端から売られているというのです。言われてみれば確かにこれもリスク回避に違いはないのでしょうが、決して現金が安全だからキャッシュ化を急いでいるわけではなく、背に腹は代えられず保有資産を損失覚悟で叩き売っているという表現が適切なように感じました。

どちらの説明でも広義のリスク回避には該当すると思いますが、リスク資産を売って現金化することがリスク回避かといえば今は必ずしもそうではないといえるのではないでしょうか?ただし格下げされた米国債が「リスク回避の動き」でドンドン買われている状況には違和感を持たずにはいられません。この動きにはリスクが高まったらとりあえず株売り/債券買いという過去の固定概念が影響しているのかも知れません。日米欧の国債を取り巻く環境は悪化こそすれ決して好転はしていませんので、リスク回避の債券買いを過信しているといつか大どんでん返しを食らうかも知れないという覚悟をしておく必要があるように思います。

先進国の通貨や国債が同時に信認を失うことは前代未聞の出来事ですので、過去の常識に囚われることなく警戒しておくことは決して無駄にはならないと考えます。



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