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海外株式投信評価額(2011.02.18現在)

kage

2011/02/19 (Sat)

今朝このエントリーに掲載するために保有投信の評価額を確認しようとSBI証券のサイトにアクセスしたところトップページに「通貨選択型投信の分配金利回りTOP5」というバナー広告が表示されているのが目に止まりました。当ブログでは「REITファンドの利回りが30%?」、「懲りないSBI証券」、「マネックス、お前もか」等のエントリーで「分配金利回り」という表現の危うさに警鐘を鳴らしてきましたが証券業界では依然としてこのようなまやかしの表現が幅を利かせているようで誠に残念な限りです。

ちなみに通貨選択型投信の分配金利回りTOP5として紹介されていたのは下記の5本でした。一緒に分配金利回りとして景気のいい利率が表記されていましたが誤解を招く恐れが高いため当ブログではあえて触れません。興味のある方は上記のリンク先でご確認ください。

・通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド ブラジルレアルコース(毎月分配型)
・DIAM新興国ソブリンオープン通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>
・PIMCO米国ハイイールド債券通貨選択型ファンド(ブラジル・レアルコース)
・米国ハイ・イールド債オープン(通貨選択型) ブラジル・レアルコース(毎月決算型)
・新興国公社債オープン ブラジル・レアルコース(毎月決算型)


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ご覧のとおり見事なまでに似たような投信ばかりが揃っています。しかも選択する通貨はすべてブラジル・レアルですし。これらの投資信託をハイリスクで高コストと一刀両断に斬り捨ててしまうのは簡単です。しかし実際のところ運用成績はどうだったのでしょうか?ちょっと気になったので調べてみることにしました。

これらの投資信託は毎月分配型でいずれも高い分配金を出しているためYahoo!ファイナンスなどのチャートでは運用成績の優劣を判断できません。そこで月報に記載されている分配金を再投資した場合のチャートで比較してみることにしました。なお分配金の税金と販売手数料は反映されていませんのでその点はご留意ください。

それではまず通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド ブラジルレアルコース(毎月分配型)の月報を確認してみましょう。

エマージング・ボンド・ファンド

ご覧のとおり設定以来の基準価額推移を見ると一度だけ設定時の1万円を割り込んだもののおおむね1万円以上をキープしています。つまりこの投資信託では分配金=運用益と捉えることができそうです(いわゆる「タコ足分配」を行っていないということです)。分配金を再投資した場合の過去1年の騰落率はプラス18.1%ですのでこの投資信託を買った顧客にとっては満足できる結果だったといえるのではないでしょうか?

それでは次にDIAM新興国ソブリンオープン通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>の月報を確認してみましょう。

新興国ソブリンオープン

こちらも分配金を再投資した場合の過去1年の騰落率はプラス17.15%ですので決して悪くない成績なのですが基準価額が設定時の1万円を割り込む場面も多く、しかも最初に分配金を出したタイミングが基準価額が低迷していた場面だったことから「無理して分配金を出している」感がありますね。

それでは次にPIMCO米国ハイイールド債券通貨選択型ファンド(ブラジル・レアルコース)の月報を確認してみましょう。

米国ハイイールド債券

この投資信託はまだ設定から1年を経過していないのですね。チャートからの目測では11カ月の騰落率はおおよそプラス17%といったところでしょうか?いうまでもなくこれも決して悪くない成績です。基準価額の推移は何度も設定時の1万円を割り込んでいますがおおむね1万円前後を推移していますので今のところは「タコ足分配」の心配をする必要はなさそうです。個人的に興味深かったのは昨年9月頃から純資産額が急増していることです。いったい何があったのでしょうか?

それでは次に米国ハイ・イールド債オープン(通貨選択型) ブラジル・レアルコース(毎月決算型)の月報を確認してみましょう。

米国ハイ・イールド債オープン

何とこの投資信託は設定からまだ4カ月あまりしか経過しておらず分配金を出し始めたのもつい最近になってからなのですね。いくら直近の分配実績に基づく計算では上位にランクされるからといって設定からまだ日が浅い投資信託をTOP5に入れるのはどうなのでしょう?

それでは最後に新興国公社債オープン ブラジル・レアルコース(毎月決算型)の月報を確認してみましょう。

新興国公社債オープン

この投資信託も何度か基準価額が設定時の1万円を割り込んでいますがおおむね1万円前後を維持しつつ分配金を出していますので今のところは「タコ足分配」の心配をする必要はなさそうです。ただ分配金を再投資した場合の過去1年の騰落率プラス9.2%という成績は(決して悪い成績ではないのですが)相対的に見劣りします。

以上、通貨選択型投信の分配金利回りTOP5の運用成績を月報で確認してみましたが客観的に見てこれらの投資信託を購入した人は少なくとも過去1年は満足できる結果に終わったといえるのではないでしょうか?もちろんこれらの投資信託が優れた運用成績を残した背景には世界的なリスク回避の流れから債券が買われたことや経済成長期待の高いブラジルに投機資金が流入してレアル高が続いたことなどの要因があるのですが運用の世界では結果がすべてとの考え方もありますので「好成績を残した投資信託=優れた投資信託」と判断することはあながち間違いではないと思います。私自身は日本の個人投資家にはこれらの投資信託を購入するという選択肢があったことは素直に評価すべきだと考えています。

ハイリスク投機家を自認する私はリスクが高いことやコストが高いことを承知の上で一攫千金を狙う投資判断をすることは個人の自由であり他人に非難される筋合いはないと思っています。しかしそんな私でも「分配金利回り」というまやかしの表現には怒りを禁じ得ません。販売会社は上記の月報にある事実、すなわち「分配金込みで過去1年の運用成績は18.1%」という好成績を素直に販促でアピールすればいいと思うのです。正直に「元本割れのリスクは高いけれど代わりに高利回りの可能性があります(ハイリスク・ハイリターン)」と説明して顧客が納得して買うのならどこからも文句は出ないはずです。販売会社には是非「正直」をモットーに営業をしていただきたいものです。

マネックス証券
MX110218

SBI証券
ET110218

長く投機的な短期売買を続けていると思い通りにならないことの方が圧倒的に多いのですが今週は珍しく私が塩漬けにしていたJASDAQ-TOP20上場投信(1551)と純銀上場信託(現物国内保管型)(1542)がともに大きく値を上げて塩漬け分をきれいサッパリ利益確定することができました。1542は売却した後にさらに値上がりしていますがそれを後悔しては申し訳ないほどのV字回復ぶりで正直なところまさかこんなに早く塩漬け状態を解消できるとは思ってもみませんでした。これでETFを活用した短期売買ポジションは久しぶりにゼロ、といいたいところですが今週は値下がりしてきた東証REIT指数連動型上場投信(1343)を久しぶりに少し拾っています。現時点では幸運にも直近の底値圏で買えた形になっていますのでしばらくホールドして一時停止している日銀のREIT買い入れを待ってみようと思っています。



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この記事へのコメント

kage

はじめまして。過去記事も
読ませていただきました。

なるほどー。特別分配金を利回りに
含めているケースがあるのですか。
それは下手すると詐欺になって
しまいますから、ダメですね。

通貨選択型投信は、この1年で17~18%で
回ったのですか。すばらしい利回りですね!
私も買いたくなっちゃいました。
為替が今後どうなるかな~それが問題だ。。

おやじダンサーさんがおっしゃるように、
素直に高利回りの実績を
アピールすればいいのにと思います。


カンタン高利回りを追求する@マネーき猫
http://nyankoyuta.biz/

Posted at 17:15:26 2011/02/19 by マネーき猫

この記事へのコメント

kage

マネーき猫さん

コメントありがとうございます。

利ではないものを含んでいても利回りと表現することは明らかにまやかしですよね。公正取引委員会や消費者庁から指導が入らないのが不思議です。

昨年のブラジル・レアル選択型外債投信の運用成績はうまく行き過ぎているような気がします。今年も同等の成績を残す可能性はもちろんあるのですがここから買うのはちょっと怖いように思います。

Posted at 22:37:09 2011/02/19 by おやじダンサー

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kage


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