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海外株式投信評価額(2011.02.10現在)

kage

2011/02/11 (Fri)

私の新興国投資の主力である香港株の動向が最近どうも思わしくありません。下記はYahoo!ファイナンスからお借りしてきた香港株の代表的な指数であるハンセン指数の過去1週間の値動きを示したチャートです。

HANGSENG1週間

ご覧のとおり明らかな右肩下がりのチャートとなっています。特に気になるのは一日の取引の中で午後の急落が目立つことです。相場解説によるとこれは欧州の年金などの機関投資家が売っているのではないかとのことでした。欧州で機関投資家が動き始める朝の時間がちょうど香港の午後に当たるため欧州からまとまった売りが出ると午前中は堅調な値動きだったのに午後は急落という動きになりやすいのだそうです。

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そもそも香港を含む新興国の株価は世界の景気回復期待を先取りする形で先行して上昇していましたのでいつ調整局面が来てもおかしくない状況でした。しかし最近のインドやブラジルの株価下落を見ると調整というより資金が逃げ出しているような印象も受けます。ロイターの2月8日付東京株式市場解説によると「邦銀系の株式トレーダーによると、米景気に対して強気な見方の欧米年金筋や中東勢が日本株買いを進めているといい、先進国株買い/新興国株売りの流れも後押しした。」とありますので世界の投資資金の流れは今「先進国株買い/新興国株売り」がトレンドとなっているようです。アメリカ株の不思議な強さの背景にはこのようなトレンドがあるのかも知れませんね。

さてここで気になるのは同じ先進国株でありながら日本株は今ひとつ上に抜け切れないモタモタした動きを続けていることです。上記解説によると欧州年金、中東勢(オイルマネー)が日本株を買っており他の解説によると中国勢(チャイナマネー)の買いも観測されていながらこのような動きになる背景にはいったい何があるのでしょうか?その理由と思われるある売り圧力についても上記記事で触れられていました。

一方、上値では国内機関投資家の売りが重しになっているという。岡三証券・日本株情報グループ長の石黒英之氏は「海外勢は引き続き買い越しているが、国内勢による主力株売りが上値を抑えている」と指摘。特にソルベンシー・マージン比率の改正に伴う生損保の売りが計画通り進んでおらず、先行きの上値の重しになると警戒していた。(ロイターより)


この解説によると日本株の大きな売り手となっているのは生損保のようです。生損保が計画的に株式の売却を進めている理由はソルベンシー・マージン比率の改正にあるとのこと。ちなみにソルベンシー・マージン比率とは保険会社の保険金支払い能力を示すひとつの指標でこの数値が高ければ高いほど支払余力があると見なすことができます。この改正については産経ニュースで下記の記事を見つけることができました。

生損保に連結ベースの健全性基準導入 金融庁 2012年3月期から

金融庁は28日、生命保険会社や損害保険会社の健全性を示すソルベンシー・マージン(保険金の支払い余力)比率について、2012年3月期から新たに連結ベースの基準を導入すると発表した。

2008年の米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の経営危機をきっかけに、金融危機の再発防止に向け、保険会社のグループ全体の財務状況を把握する規制の必要性が高まった。金融庁は原則として、保険会社や保険持ち株会社傘下の国内外すべての子会社を連結基準の対象とする。

金融庁は連結基準の導入に向けて昨年、保険業法を改正している。ソルベンシー・マージン比率の算出に当たっては、単体を対象にリスクを大幅に厳格化する方針がすでに示されており、保険会社の財務面の規制は一気に強まる。国際的には欧州連合(EU)も連結基準の導入準備を進めている。(産経ニュースより)


つまりはリーマンショックで世界最大の保険会社であるAIGですら破綻寸前にまで追い込まれてしまったことを教訓にして日本の生損保にもリスク資産を減らしてソルベンシー・マージン比率の引き上げ(=支払余力の引き上げ)をせよとの命令が下ったということですね。それで生損保は保有していた株式をせっせと売却しているわけです。ちなみに昨日はちょうど第一生命の決算発表がありましたので決算資料の中からソルベンシー・マージン比率に関する記述を探していたところ大変わかりやすい図表が見つかりましたのでご参考までにご紹介しておきます。

ソルベンシーマージン

左の数値は含み損益ですので純粋な保有高の増減とは必ずしも一致しませんが2010年3月と12月を比較すると株価も不動産価格も上昇していますので「含み益が減った=保有資産を売却した」と見なすことができそうです。外国証券が赤字転落しているのは円高の影響も大きかったのではないでしょうか?一方で国内債券の含み益だけが突出して増加していることが一目瞭然です。これには日本国債人気による債券価格の上昇(=金利の低下)効果もあったことは確かでしょうが右側のグラフでトータルの資産額は着実に増加しているので国内株や不動産の売却を進める一方で国内債券の買い入れを増やしている実態が見えてきます。

個人的には生損保の今後の運用結果が気になります。国内債券(具体的には日本国債)は一部でバブルの懸念が指摘されるほどに買われている状態です。そこにさらに集中するような運用方法はリスクを低減しようとしてかえってリスクを高める結果になりはしないでしょうか?それにそもそも日本国債の利回りは10年ものでも1%強と低いためこれで満足な運用成績が残せるとはとても思えません。ただひとつ確実なのは銀行も生損保も日本国債の保有率が高まっているため日本の財政問題との関連性も確実に高まっているということです。つまり日本国の財政破綻懸念が高まれば銀行や生損保も無事では済まないわけでそうなるといくら私たち個人投資家が国際分散投資でリスクを分散していてもやはり大きな影響を受けることは避けられないことになります。

以前私はこちらのエントリーで「長期投資はあくまでも保険であり、私たち国民にまず求められるのはその不安を解消するための努力であり行動であろう」と書きました。自民党は日本国債が暴落した場合の対処方針について検討する「Xデ―プロジェクト」を立ち上げたそうですがもし本当に日本国債暴落という事態になったら銀行や生損保も巻き込んで全国民が大きな影響を受けることになるのですから私たち国民もそろそろ将来の世代にツケを残さないためにはどうすればいいかを真剣に考えて決断し実行に移すべき時に来ているのではないでしょうか?

なお生損保の株売りについては東証が毎週発表する「投資部門別株式売買状況」で確認することができます。ご参考までに昨日発表された数字をご紹介しておきます。

投資部門別株式売買状況

この結果を見ると生損保以上に信託銀行が株を売っていることが分かります。信託銀行経由の売買は一般的に年金資金のものが多いとされます。最近の年金運用は頻繁にリバランスを行う傾向にありますので最近の株高を受けて株売り/債券買いのリバランスを実行しているのかも知れませんね。いうまでもなく日本の年金も日本国債を大量に組み入れていますので国債暴落の影響は甚大です。やはり私たちはいくら資産運用でリスク分散を進めても日本国債の動向と一蓮托生の状況に置かれていることは間違いないようですね。

マネックス証券
MX110210

SBI証券
ET110210

今週も引き続きJASDAQ-TOP20上場投信(1551)の値動きは軟調だったのですが純銀上場信託(現物国内保管型)(1542)の方はおかげさまで平均買付額を上回り黒字転換しました。当初の予定ではここできれいサッパリ売却するはずだったのですが欲が出て保有を続けています。これはエジプト情勢がまだ混沌としており貴金属価格にはまだ上昇余地があるのではないかと考えたためです。果たしてこの決断が吉と出るか凶と出るか、来週の値動きに注目してみたいと思います。



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