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海外株式投信評価額(2011.01.07現在)

kage

2011/01/08 (Sat)

先週の定時報告では「ある事象を説明するのに的確な表現(あるいは比喩)が見付けられずモヤモヤしていたところで他の人からの提示でスッキリ払拭できた事例」をご紹介しましたが今週はもっとストレートに「ある話題について違った切り口で説明されてなるほどなと感心した事例」をご紹介しようと思います。

今回取り上げる「ある事例」とはズバリ昨今のマスコミを賑わせているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)です。TPPをものすごくザックリと説明すれば参加国間ですべての輸出入品の関税をゼロにしましょうという多国間自由貿易協定のことです。菅総理はTPP参加を「平成の開国」に必要不可欠と位置付けて積極姿勢を示していますが輸入品の関税が撤廃されると高い関税で守られている農業が大打撃を受けるために調整が難航しています。しかし日本経済の大きな部分を担っている自動車や電機メーカーにとっては輸出品に対する関税がゼロになることは価格競争力が増すことを意味するため大歓迎(というよりはむしろTPPに参加しなければ戦えないという悲壮な雰囲気)ですのでそれぞれの立場によってTPP参加への判断が分かれているのが現状です。

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ちなみに私自身のTPPに対する考え方は日本経済が極端な外需偏重となっている以上(このいびつな構造自体は今後是正の努力をしなければならないと考えますが)参加しないという選択肢はないという意見でした。特に海外市場で日本の競合相手となることの多い韓国が1対1の自由貿易協定であるFTAをEUやアメリカと締結したことでもはや日本はTPPへの参加なしで世界では戦えないという印象を受けていました。ところが昨年末、あるテレビ番組でTPPについて従来の報道とは違った切り口の解説を聞いて今ではこの認識が少し変わっています。

その解説をされたのは元NHKワシントン支局長の外交ジャーナリストである手嶋龍一氏です。手嶋氏は元NHKつながりで分かりやすい時事解説で大人気の池上彰氏の番組に登場し(ちなみに手嶋氏はNHKで池上氏の1年先輩であたり、NHK在職中はアメリカで一緒に仕事をしたこともあるそうです)TPPを別の切り口で解説してくださいました。それは「TPPはアメリカ主導の自由貿易協定である」という(私にとっては意外だった)側面です。

ご承知のとおりTPPは2006年5月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国でスタートしました。しかし手嶋氏によると今やその主導権は完全にアメリカに握られているというのです。すなわちTPPはストレートに表現するとアメリカの仲間集めであるわけです。これに対して昨年時点で日本を抜いて世界第2位の経済大国となったかも知れない中国はあくまでもAPEC(アジア太平洋経済協力)の枠組みでの自由貿易協定締結を目指しているというのです。つまり環太平洋自由貿易協定の枠組みを巡ってアメリカと中国の間でせめぎ合いがあり、日本がTPPに加入するということは安全保障と同様に経済協定でもアメリカ陣営に組み込まれるということを意味するのです。この側面については自民党の石原伸晃衆議院議員もテレビの討論番組で「TPPへの参加は中国に対する牽制になる」と発言していました。

私は昨年TPPが話題になり始めてから各種報道を聞いて単純に日本が貿易立国であろうとする限りはTPP参加以外に選択肢はないと考えていました。しかし手嶋氏の解説を聞いて改めて自由貿易協定推進を目指すにしても中国と連携してAPECの枠組みを生かす選択肢や韓国のように1対1のFTA中心という選択肢があることが認識できました。そもそも(今はどこへ行ったのか分からなくなってしまいましたが)鳩山前総理が目指していたのは東アジア共同体でしたので枠組みとしては中国案の方が当時の構想に近いような気がします。そう考えると中国だけでなく日本にとってこれからますます重要になる他の東アジア諸国の意向も考慮してTPPへの参加を検討する必要があるように思えてきます。

それにしてもマスコミはなぜこのような背景を伝えないのでしょうか?物事を単純化した方が情報の受け手に伝わりやすいからでしょうか?(小泉元首相の郵政民営化是か非かというような)。それとも親米反中の暗黙の了解でもあるのでしょうか?(まさかそんなことはないとは思いますが)。いずれにせよ私自身は日頃から勉強不足であることもあり手嶋氏の解説を聞くまではTPPのこの側面に気付きませんでした。私たちの周りには日々情報があふれていますが意識してアンテナを広げないと偏った情報しか伝わってこないという現実も認識しておくことが必要であると今回の件で強く感じた次第です。

運用成績の方はそろそろ新興国株の調整も終わったのか年明けから徐々に回復に向かって来ました。マネックス証券で保有している損保ジャパン-フォルティス・トルコ株式(愛称:メルハバ)も久しぶりに黒字回復しましたし。新興国にはインフレと金融引き締めの懸念がつきまといますが力強い経済成長を信じて今しばらく我慢を続けるつもりです。

マネックス証券
MX100107

SBI証券
ET100107

今週のETFを活用した短期売買は新興国株が徐々に回復に向かったことで長く塩漬け状態にあった上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)の半分ほどをようやく薄利で処分できました。一方で今週は原油や金(Gold)が調整局面に入ってきましたので連れ安していたコモディティ関連から新たに純銀上場信託(現物国内保管型)(1542)を拾ってみました。銀は金と違って工業製品に使われる実需の割合が高いので新興国の経済発展に伴い中長期的には需給が逼迫することは必至と考えて選びました。来週以降も調整が続くようならさらに拾ってみたいと思っています。



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