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忙しいあなたのためのシンプル&スマート投資 Vol.3

kage

2010/12/15 (Wed)

Vol.1Vol.2に続いてセゾン投信&バンガード共催で行われた「忙しいあなたのためのシンプル&スマート投資」のレポートを続けます。

第2部・トークセッション&質疑応答

中野社長から山崎・加藤両氏に対してお互いの講演を聴いて質問は?と問われて。

山崎:運用業界には顧客に知られると困る「不都合な真実」がある。加藤さんが講演で指摘された「アクティブファンドの平均はインデックスファンドを下回る」や「優れたアクティブファンドを事前に選ぶことはできない」はその代表例。だから「アクティブファンドを選ぶのは愚かなことだ」という結論になる。日本のアクティブファンドは高コストだから仕方ないが宗教にしてももっと良心的なお布施の取り方があるだろうと思う。バンガードの低コストアクティブファンドを日本に投入する予定はないか?

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加藤:実はバンガードの預かり資産残高の比率はインデックスファンド5:アクティブファンド5と半々。なぜインデックスファンドで有名なバンガードがアクティブファンドを扱うのか?その答えは極めてシンプル。顧客が望むから。邪悪な者たちがこのフレーズを使うと大変な事になるのだが私たちは良心的な新興宗教なのでご容赦を(笑)。私たちはアクティブファンドについても単純にコストを下げれば競争に勝てると考えている。しかし今のところ日本にアクティブファンドを投入する予定はない。今はインデックスファンドの普及に努めることが優先。アクティブファンドを投入すると私たちのメッセージが錯綜してしまう恐れがある。それにバンガードは販売会社がファンドの手数料を取ることを認めていないので日本では扱ってくれるところがない。(例外的な形態としては)セゾン投信の「セゾン資産形成の達人ファンド」にはバンガードのアクティブファンドである「バンガード米国オポチュニティファンド」が組み込まれている。

加藤:ポートフォリオのオプティマイゼーション(最適化)に限界を感じないか?

山崎:(筆者注:誠に申し訳ありませんが山崎さんの回答が高度に専門的で私には難しすぎて的確にメモすることができませんでした。私の乏しい理解で無理矢理翻訳すると「期待リターンとリスクを決めたということは最適なポートフォリオを決めたのと同じ事。その選択が想定通りの結果を生まないこともあるので(そういう意味で)確かに最適化は難しい。」となります。まったく見当違いだったら済みません。)

中野:(山崎さんがポートフォリオの最適化に使われる)有効フロンティアはいくらでもねつ造できる。これも運用業界の不都合な真実。

山崎:「ほったらかし=何もしない」ではない。アセットアロケーションを維持して貫くことが重要。

(アメリカの著名投資家)ウォーレン・バフェット氏の運用成績はインデックスと比較してどうだったのか?という質問に対して。

加藤:バフェット氏は長期に渡ってインデックスを上回る素晴らしい運用成績を残している。私はそれを否定するつもりはない。しかしその素晴らしい成績もまぐれである可能性は否定できない。これから50年も過去50年と同じような好成績を残し続けられるか?という問題もある。さらには50年前にバフェットを見つけられたか?という疑問もある。

山崎:「100人のピーター・リンチ仮説」というものがある。伝説のファンドマネージャーであるピーター・リンチのような人がもし100人いれば確率的に2、3人は目覚ましい成績を残す。重要なのは現時点でこれからのバフェットやピーター・リンチを選ぶことは困難であるということ。

しばらくバンガードのETFのラインナップに変化がないが新しい商品の投入はないのか?との質問に対して。

加藤:バンガードの新しいETFについては近々新しい発表があるかも知れない。申し訳ないが今はこれだけしか言えない。(筆者注:加藤さんの発言は12/14付で出されたリリース「バンガード・S&P500 ETF(VOO)届出完了のお知らせ」を指していたものと思われます。)

退職金のようにまとまった資金が手元にある場合の投資法について迷っている。時間分散すべきか?との質問に対して。

山崎:時間分散に意味はない。いつが適切な投資タイミングであるかは分からない。期待リターンがあるから投資するのであるからできるだけ早く自分が適切と考えるアセットアロケーションを構築する方が良い。私が駆け出しのファンドマネージャーだったころある先輩から「安くなった銘柄を上手に買え」とアドバイスされた。それでどの銘柄が安いのか迷っていると別の先輩が「迷ってないで買っちゃえよ」とアドバイスしてくれた。安い銘柄を買えとアドバイスされたと話すと「それならそう言ったあの人は安い銘柄を上手に買っていると思うか?」と問われた。答えはNOだった。時間を分散して「安いものを上手に買う」。本当にそれが可能か?時間分散は行動心理学では後悔の事前回避に過ぎない。フルインベスト状態になるまでの時間が機会ロスになる。さらに買い付けを分散することで余計に手数料もかかる。投資はドライに行うべき。

中野:人間は合理的に動けない。社会も合理的に動かない。だから心理面では分散が必要。最初にまとまった金額を一括投資してその直後に株価が暴落したら精神的に耐えられない人が多いのが現実。だから私はいつも分散を勧めている。

加藤:ドルコスト平均法は運用成績を上げない。しかし悪いところで買うリスクは回避できる。私も分散を勧める。

中野社長が言われる「邪悪な者」を見分ける方法を教えて欲しい。との質問に対して。

山崎:代表的な手法は顧客の不安を煽ること。化粧品や健康食品などでよく見かける。金融業界でも顧客に何のメリットもないプライベートバンクが財政不安を煽って商売している。「邪悪な者」はリスクを正直に語らない。意外に4-6%の利回りに個人は引っかかりやすい。あとは「気が済むでしょう」とか「安心でしょう」というキーワードに要注意。こう言われて判断したことと合理的判断との差が金融機関の利益になる。

中野:セゾン投信が邪悪にならないように山崎さんに監視役になってもらいたい。

山崎:セゾン投信には期待している。ぜひ楽天証券でも取り扱わせていただきたい。

以上でようやくすべてのメモを消化できました。今回の講演を聴いて山崎さんは理論派で徹底的に合理性を追求しておられるように感じました。私もできることなら投資において常に合理的判断をするように心がけたいのですが悲しいかな暴落の恐怖のあまり安値で投げたり暴騰の加熱に踊って高値で掴んだりという非合理的な行動をこれまで何度も取ってきました。誰もが山崎さんのようなドライな投資ができるようになったら果たして相場はどのように動くことになるのか?できることなら見てみたいと思いました。山崎さんの「アセットアロケーションは一種類で良い」とか「時間の分散はムダ」というご意見はこれまで私が参加したセゾン投信のセミナー講師の中では間違いなく異色の存在でした。また内容が難し過ぎて付いて行けなかったという意味でも私にとって異色の存在でした。今回無料でこのような機会を提供して下さったセゾン投信とバンガードに厚くお礼を申し上げつつ、3回に渡ったレポートを終わらせていただきたいと思います。





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