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海外株式投信評価額(2010.11.12現在)

kage

2010/11/13 (Sat)

「長期投資においては投資対象の分散が大切」というのはハイリスク投機家を自認する私でも十分に理解しているつもりですが、それではぶっちゃけこの1年ではどのアセットクラスへの投資が効果が高かったの?といういかにもハイリスク投機家らしい疑問の答えを探すことが今回のエントリーの目的です。そこで分散投資に有効とされる一般的なアセットクラスを取り揃えた三菱UFJ投信のローコストインデックス投資信託「eMAXISシリーズ」の過去一年の基準価額推移を比較してみました。比較チャートはいつものようにYahoo!ファイナンスからお借りしました。なお同時に比較できる数に限りがあるため主要アセットクラスで運用される8つのファンドを4つずつに分けて2つの比較チャートにしています。なお「eMAXIS新興国債券インデックス」は遅れてシリーズ入りしているため過去1年の比較ができないことをご承知置きください。

eMAXIS比較01 eMAXIS比較02

青:(左)TOPIXインデックス/(右)新興国株式インデックス
緑:(左)先進国株式インデックス/(右)国内リートインデックス
赤:(左)国内債券インデックス/(右)新興国債券インデックス
黒:(左)先進国債券インデックス/(右)先進国リートインデックス


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ご覧のとおり左の先進国グループは春先こそ内外株式の元気さが目立っていましたが終わってみれば国内債券の安定度が目立つ形になり、内外株式はトントン、海外債券は10%近い下落となっています。一方で右の新興国と不動産という比較的ハイリスクなグループでは国内リート、海外リート、新興国株式の順にいずれも高いパフォーマンスを残しています。なお新興国債券は先にも触れたとおり登場が遅かったため単純比較ができません。でもそれではいかにも消化不良感が残るので改めて新興国債券クラスだけを住信アセットマネジメントのSTAMシリーズに置き換えて比較チャートを作ってみました。こんなことなら始めからSTAMシリーズで比較しておけば良かったと後悔しています。

eMAXIS比較03

青:eMAXIS新興国株式インデックス
緑:eMAXIS国内リートインデックス
赤:STAM新興国債券インデックス・オープン
黒:eMAXIS先進国リートインデックス


こうして改めて8つの主要アセットクラスの過去一年の価格変動を眺めてみると円高とデフレの影響で国内債券が強いことは予想できましたがTOPIXや国内リートなども意外に健闘していたことは予想外でした。もっともこれは健闘というより円高の影響が強すぎで海外アセットクラスに大逆風が吹き荒れて相対的に健闘に見えるという面も大きいのだと思います。先進国アセットクラスの国内債券と海外債券の差などはモロに為替の影響が出ていると思われますので。投資の世界では結果論は無意味であることは重々承知の上ですが、この結果を見る限りはこの一年の運用は先進国アセットクラスは国内債券に集中して比較的リスクの高い新興国や不動産で運用成績上積みを狙うという手法が効果的だったと考えられます。もっとも春先に先進国株が元気だった状況がもしも続いていればまた結論は変わったはずであり、そういう意味でも結果論は無意味といえますし、過去1年の「正解」が次の1年で必ずしも「正解」とならないこともまた現実ですのでこの結果はあくまでも参考であるとの認識に止めるべきであろうと思います。

以上の結果から主要アセットクラスの過去一年の価格動向は分かりましたがあくまでもこれはインデックス運用が前提となっています。そこで次に個人投資家に人気のアクティブファンドと私が実際に投資しているバランスファンドの過去一年の価格動向を比較してみたいと思います。

ファンド比較1年

青:グローバル・ソブリン・オープン(1年決算型)
緑:野村米国ハイ・イールド債券(レアル)(年2回決算)
赤:ピクテ・グローバル・インカム株式(1年決算)
黒:セゾンバンガード・グローバルバランスファンド
橙:世界経済インデックスファンド


なおグローバル・ソブリン・オープン(1年決算型)は2月17日に10円の分配を実施しており、野村米国ハイ・イールド債券(レアル)(年2回決算)は1月25日と7月26日に各10円の分配を実施していますのでその分だけ基準価額は低下しています。その他のファンドはいずれも過去1年間に分配を実施していません。

こうして比較してみると投資系ブログ界では何かと批判の多い通貨選択型ハイ・イールド債券投信である野村米国ハイ・イールド債券(レアル)(年2回決算)が過去一年の成績を見る限りは圧倒的な強さを発揮していることが分かります。かつて中国の指導者であった小平氏は「白い猫でも黒い猫でもネズミを捕るのが良い猫だ」と言いましたが「インデックス運用でもアクティブ運用でも優れた成績を上げるのが良い投資信託だ」というのもこれはこれでひとつの考え方です。決してそれを頭から否定できるものではありません。事実としてこの一年間は比較した5つのファンドの中では野村米国ハイ・イールド債券(レアル)を選ぶのが「正解」でした。一方で何も考えずにグローバル・ソブリン・オープンの保有を続けた人が「不正解」という結果になっています。この結果を見て「たまたまこの一年間がそうなっただけじゃないの?」とお考えの方も多いかと思います。実は私もそうでした。そこでご参考までに同じ比較対象で過去2年間のチャートも作成してみましたのでご覧ください。なお野村米国ハイ・イールド債券(レアル)は設定からまだ2年が経過していませんので厳密には2年間の比較になっていないことをあらかじめご承知置きください。

ファンド比較2年

青:グローバル・ソブリン・オープン(1年決算型)
緑:野村米国ハイ・イールド債券(レアル)(年2回決算)
赤:ピクテ・グローバル・インカム株式(1年決算)
黒:セゾンバンガード・グローバルバランスファンド
橙:世界経済インデックスファンド


ご覧のとおり「たまたま」どころか野村米国ハイ・イールド債券(レアル)の強さがさらに際立つ結果となりました。そのパフォーマンスは2年で60%超という驚愕の結果に。一方で個人投資家に根強い人気を誇るグロソブやグロインはこの2年間は現状維持が精一杯という結果になっています。さらに同じバランスファンドでも時価総額基準でアセットアロケーションを決定するセゾンバンガード・グローバルバランスファンドは結果的に新興国の目覚ましい成長を後追いする形になり、一方でGDP基準でアセットアロケーションを決定する世界経済インデックスファンドは新興国の成長を先取り出来たことでお互いの成績に大きな差が生まれる結果になっています。この結果を私たちはどう受け止めるべきなのでしょうか?

長期運用の視点で考えれば通貨選択型ハイ・イールド債券投信はリスクが高すぎてお勧めできないという意見には私も賛同します。しかし当ブログで何度も書いてきたように「リターンは取ったリスクの報酬」であり「リターンの期待値は取ったリスクの大きさの比例する」のが現実なのです。つまり通貨選択型ハイ・イールド債券投信はハイリスクであるがゆえに高リターンを実現できたわけです。あくまでも結果論になってしまいますが新興国の経済成長と先進国の通貨安競争に「上手くはまった」結果というべきでしょう。個人的には自分なりの相場観を持つ個人投資家がコア・サテライト戦略のサテライトの部分に通貨選択型ハイ・イールド債券投信を組み入れる分にはまったく問題はないと考えます。日本人は投資手法に限らず何事においてもハッキリと白黒を付けたがる民族です。でも絶対的な正解のない資産運用の世界でそんな「all-or-nothing」的な判断を求めてどれだけの意味があるのでしょうか?自分の相場観に基づいてハイリスク投信も活用して徹底的に高リターンを目指すのも正解、相場観など所詮あてにならないのだから淡々と分散投資でインデックスファンドを積み上げるのも正解、投資など危険極まりないので100%預貯金を貫くのもまた正解です。つまり自分の心の声に従うという意味で「正解」であれば基本的に他人がどうこう言える問題ではないというのが結論なのでしょう。

一方で日本は個人が莫大な金融資産を抱えながら自分の意志でそれを動かそうとせず漫然と預貯金を積み上げた結果、運用難に陥った金融機関が国債を買いまくり国の借金膨張を間接的に助けてしまっているという現実もあります。投資を「個々の判断で皆が幸せになるようなお金の流し方を考える」という目的で考えると「リスクは嫌なので預貯金」は不正解になるのかもしれません。また海外にせっせとお金を流して日本経済にお金を流さない国際分散投資も考え方次第では不正解となる可能性も出てきます。このように物事は視点を変えれば正解が不正解に変わることが決して珍しくありません。だからこそ投資についても多角的な判断、評価、選択を行うように心がけたいものですね。

今週は戦後最高値の更新も時間の問題か?と見られていた為替のドル円がとりあえず一服したことと引き続き堅調な新興国株式市場に支えられて私の運用成績もジリジリと回復して来ました。ご覧のとおり相変わらず多額の含み損を抱えている状況に変化はないのですがマネックス証券、SBI証券共に久しぶりに含み損100万円割れが現実的になって来ました。新興国株式市場には先進国の金融緩和で市場にジャブジャブに供給された投機資金が流れ込みバブルの懸念が指摘されていますが新興国経済の成長はまだまだ始まったばかりですから上手くバブル発生を回避できれば長期的な株価上昇も夢ではないと考えています。短期的には金曜日が上海株の大幅下落の影響で世界の株価も軟調でしたので月曜日もこの流れが続くようなら猫パンチ投資を繰り出そうかと考えているところです。

マネックス証券
MX101112

SBI証券
ET101112

今週のETFを活用した短期売買も引き続き上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)と東証REIT指数連動型上場投(1343)を中心に売買しました。1343はコツコツと押し目買いに徹して今週は一切売っていません。1681は押し目買いで拾った分を翌日の寄り付きが高ければ利益確定という行動を繰り返していたのですが昨日は上海株大幅下落の影響からか大引けにかけて下げ足を強めてきたため思いがけず多くのポジションを抱えて来週に持ち越すことになってしまいました。また昨日は上海株の下落に合わせて久しぶりに上海株式指数・上証50連動型上場投資信(1309)も拾って来週に持ち越しています。上海株の下落幅がこれほど大きくなるとは思っていなかったので結果的に買い出動のタイミングとしては少し早かったようにも思いますが来週の値動きに合わせて柔軟に対応していくつもりです。



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この記事へのコメント

kage

どうもご無沙汰しています。

来年2011年をどう過ごすか。運用する者には結構ポイントの年になると思っています。

Posted at 14:17:05 2010/11/13 by レバレッジ君

この記事へのコメント

kage

レバレッジ君さん

コメントありがとうございます。

確かに来年は今後の世界経済にとって重要な年になりそうですね。
金融危機の後遺症を克服して安定成長軌道に乗ることができるのか?
金融緩和や通貨安競争が過熱してバブルや悪性のインフレを招くのか?
いずれにせよインフレ対応の観点で資産運用の重要性が増しそうです。

Posted at 02:30:23 2010/11/14 by おやじダンサー

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kage


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