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海外株式投信評価額(2010.10.22現在)

kage

2010/10/23 (Sat)

今週のサプライズはなんといっても中国の利上げでしょう。中国人民銀行(中国の中央銀行)は19日に期間1年の金融機関の預金金利と貸出金利をそれぞれ25ベーシスポイント(bp)引き上げると発表しました。中国の利上げは約3年ぶりとのことですが、事前に予想さていなかったこの決定は市場にサプライズを与え、米国と日本の株価は大幅に下落しました。これは金融引き締め(利上げ)により相対的に預貯金や債券などの低リスク資産の魅力が高まるため株式や商品などのリスク市場に出回る資金が減少するとの思惑によるものです。しかし日米の思惑に反して翌日の上海株は下落しませんでした。つまりこれは金融引き締めによるリスクマネー減少懸念より予想外の金融引き締めを行わなければならないほど中国の景気は強いという思惑が勝った結果といえるでしょう。

中国が世界的に景気後退懸念が台頭している中であえて利上げに踏み切った理由は国内に蔓延する不動産バブルや食料品価格の高騰などで顕著になりつつあるインフレを抑えるためと思われます。しかし中国が欧米や日本と大きく異なるのは自国の通貨・人民元が事実上管理相場制を維持していることです。中国の経済が成長すれば人民元には上昇圧力がかかりますが中国当局はそれを抑えようと人民元売り外貨買いの介入を行いますので国庫には外貨準備が積み上がり国内には人民元が放出されて金融緩和効果を生むことになります。つまり利上げをしながら人民元売りの介入を続けることはいわばアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものでバランスを取るのは相当難しいと思われます。

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何はともあれ中国が利上げに踏み切ったことは投機資金の流入によるバブルの発生やインフレの進行を防ぎたいとの意志を明確に示したものと理解できます。同様の思惑は中国の利上げの前日に発表されたブラジルの債券取引に対する取引税引き上げにも明確に現れています。ブラジル政府は18日、海外投資家が国内債券市場に投資する際の金融取引税を4%から6%に引き上げ、同時に通貨デリバティブの取引に対する税率も0.38%から6%へと大幅に引き上げました。海外からの純粋な投資は新興国としても歓迎すべきものですが今や国境を越えて虎視眈々と獲物を狙うヘッジファンドなどの投機資金に目を付けられれば規模の小さい新興国市場はアッと言う間にバブルになり2008年の原油価格のようなバブル発生による急騰とバブル崩壊による急落を招き市場の機能は破壊されかねません。日本の個人投資家に大人気のブラジルレアル建て債券を組み入れた投資信託には今回の取引税引き上げは大打撃となり該当投信の保有者はブラジル政府に文句のひとつも言いたくなると思いますが投機資金の流入を防ぎきれず市場がバブルの発生と崩壊でメチャクチャになってしまうことを思えばブラジル政府の対応に理解を示すのが大人としての対応なのではないかと思います。

このように一部の新興国の通貨や株、金属などの原材料、穀物などの食料品などは世界的に景気後退懸念が広がる中でもすでにバブルの芽が育ち始めています。その要因は世界的な金融緩和政策や通貨安競争で「マネー」が市場にジャブジャブにあふれているからに他なりません。投機資金は常に虎視眈々と次のターゲットを狙っており、いくら中国やブラジルが投機資金流入規制を行っても目先の対象が他に変わるだけです。しかしここで冷静に世界経済を見渡してみると先進国はインフレどころかデフレの心配をしているのが現実であると気付きます。つまりいくら世界各国が大胆な金融緩和策を実施して市場に「マネー」を供給しても結局は比較的安全資産とされる国債や日本円が買われるだけで経済の血液として循環しないいわゆる「流動性の罠」に陥っているのが現実です。米国債や日本国債のバブルが警告されて久しいです日米共に超低金利時代に突入しても依然として国債は買われ続けています。いわばこれはジャブジャブと供給され続ける「マネー」が国債や日本円でできた巨大な氷河を形成している「マネー氷河期」であるといえるのではないでしょうか?世界全体ではまだ氷河は大きく成長を続けていますが地域的には溶け出して洪水になり近隣の街を襲い始めています。洪水の危機に晒されている街は必死に堤防を築いて防ごうとしていますが流れを変えるのが精一杯です。やがて氷河期が去って世界経済に春が訪れた時、果たして安全資産で形成された巨大な氷河はどうなるのでしょうか?世界経済が瀕死の状態から立ち直ろうとしている現在はほとんどが凍り付いて氷河になると分かっていても世界経済救命のために「マネー」という水をジャブジャブに供給するしか方法がありません。しかし世界経済が元気を取り戻した後に起こる氷河の融解が何を引き起こすのかは私などの素人には想像もできません。多くの街を飲み込んで破壊し尽くすのか?あるいは人類の英知を結集して被害を最小限に抑えて海に誘導することができるのか?はたまたその場で蒸発してしまい大した被害は出ないのか?正確な予測は困難ですが着々と巨大化を続けている「安全資産氷河」の存在を私たち個人投資家もリスク要因のひとつとして忘れないようにしたいものです。

先週の定時報告で私は「もしドル円が1ドル=80円を割り込んで史上最高値にチャレンジするような事態になればしばらく封印していた猫パンチ投資を解禁して積極的に繰り出してみたいと思っています」と書きました。実際にドル円が史上最高値にチャレンジする場面はありませんでしたが中国の利上げがサプライズとなり日米の株価が下落した局面をひとつのチャンスと考えて久しぶりに封印していた猫パンチ投資を解禁して一発繰り出しました。今回の対象は私のポートフォリオではニューフェイスとなる「eMAXIS 全世界株式インデックス」です。これを選んだ理由は今回のエントリーに書いたように債券はバブル気味なので株式に投資したかったことと、このファンドが登場した時から興味を持っていたためです。今後も為替が大きく円高に振れたり欧米の株価が大きく下落した局面を狙って猫パンチ投資を繰り出す予定です。

マネックス証券
MX101022

SBI証券
ET101022

今週のETFを活用した短期売買は先週に引き続き上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)と東証REIT指数連動型上場投(1343)を売買しました。今回は中国の利上げショックで下げたところを買い向かったため少し多めのポジションとなりましたが週末も決済せず来週に持ち越しています。現時点の収支は1343の含み益と1681の含み損でほぼチャラという状態です。新興国株やREITは強気で考えているため今回は少し長いスパンで持ってみようかと思っていますが来週もし米国の追加金融緩和期待で大きく値を上げるようなら欲張らずに徐々に利益確定するつもりです。



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