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海外株式投信評価額(2010.06.25現在)

kage

2010/06/26 (Sat)

今週の経済ニュースの中で個人的に気になったのは日本の長期金利が7年ぶりの低水準となったという下記の報道でした。以前「金利が上がるとなぜ債券価格は下がるのか」で触れたとおり長期金利の低下は債券本体価格の上昇を意味しますのでこの報道は日本国債が世界中の投資家に猛烈な勢いで買われていることを示しています。

長期金利が7年ぶり低水準 消費税増税で日本国債に買い安心感

24日の国債市場で、長期金利が2003年8月以来、約6年10カ月ぶりの低水準に低下した。欧州財政危機を受け、日本の国債は比較的安全と判断されていることに加え、菅直人首相が消費税率の引き上げによる財政再建路線を強めていることが、買い安心感につながった。

長期金利の指標である新発10年債(308回債、表面利率1.3%)の利回りは一時、前日終値比0.025%低下の1.140%となり、取引時間中では2003年8月以来、約6年10カ月ぶりの水準まで低下した。

欧州の財政危機による信用不安に加え、前日に米連邦準備制度理事会が、景気判断を後退させたことで、米経済の先行きに不透明感が出てきたことも、日本国債の買い要因になった。

また、国内では消費税率引き上げによる財政再建論議が活発化しており、「日本の財政は先進国で最悪の水準にあるが、増税余地もあり、欧州諸国の国債よりもはるかに安全」(アナリスト)との安心感も誘っている。(産経ニュースより)


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よく株式投資は人気投票に例えられますが上記記事にもあるとおり今の国債投資は逆に「不人気投票」の様相を呈しています。つまり未曾有の金融危機対策のため世界各国政府が巨額の財政出動を余儀なくされたため今はどの国の財政もガタガタの状態になっており、その中でも日本はまだ国民の金融資産でまかなえる額の借金で止まっている、貿易黒字国である、(上記記事にあるとおり)消費税の本格議論が始まり財政再建が進む、などの思惑から「他の国債よりまだマシ」という判断で買われているわけです。また欧州財政危機を背景としたリスク回避の動きの中で市場にジャブジャブにあふれた資金が緊急避難できる債券投資先は受け入れ余地の観点から事実上基軸通貨である米ドル・ユーロ・日本円しかなく、その中で消去法的に円が選ばれているという現実もあるのでしょう。いずれにせよ冒頭にも書いたとおり、日本国債は世界の投資家から猛烈な勢いで買われているのは長期金利の低下からも明らかです。

この流れを受けて最近は個人投資家の間でも日本債券投資が人気を呼んでいるとのことです。先日放送されたテレビ東京系の経済情報番組「ワールド・ビジネス・サテライト」によるとグローバル・ソブリン・オープン(通称グロソブ)で有名な国際投信でも最近の売れ筋は日本国内の債券に投資するジャパン・ソブリン・オープンなのだそうです。しかしこの放送を見て私には10年もの国債の利回りを指す長期金利がこれほどの低水準になってしまうと投資信託では完全に手数料負けしてしまうのではないか?という素朴な疑問がわき上がってきました。そこで念のため放送で紹介されたジャパン・ソブリン・オープンに加えて個人投資家に人気のSTAM国内債券インデックス・オープとeMAXIS国内債券インデックスのコストを確認してみました。

ジャパン・ソブリン・オープン
販売手数料:上限1.05%
信託報酬:0.3465~0.3885%
信託財産留保額:0.05%

STAM国内債券インデックス・オープン
販売手数料:なし
信託報酬:0.4620%
信託財産留保額:0.05%

eMAXIS国内債券インデックス
販売手数料:なし
信託報酬:0.42%
信託財産留保額:なし

この数値と現状の長期金利を単純に比較するとジャパン・ソブリン・オープンは販売手数料で上限の1.05%が適用された場合には1年の保有では元が取れない計算になります。またSTAM国内債券インデックス・オープンを1年間保有して売却したとしたら年間の金利収入(インカムゲイン)の45%が手数料で消えてしまうことになります。三者の中ではもっとも低コストであるeMAXIS国内債券インデックスでも1年間保有して売却したとしたら年間の金利収入(インカムゲイン)の37%が手数料で消えてしまうことになりますので超低金利時代の債券投資信託のコストはバカになりません。

それでは現在のような超低金利時代においては手数料負けするので国内債券投資信託への投資はやめておくべきかといえば決してそんなことはありません。冒頭にも書いたとおり長期金利の低下は債券本体価格の上昇を意味しますので国内債券投資信託の現状は組み入れている国内債券の評価額がドンドン上昇しているという投資家にとっては理想的な状態になっているのです。一般的に景気後退局面では投資家が今のようなリスク回避の動きを取りますので債券投資が有利とされます。従ってリスク回避の動きが続く限りは日本国債投資は有効という結論になるわけです。

そこでご参考までにリーマンショック以降の金融危機に対して国内債券投資がどれほど有効だったかとう事実をグラフでお示ししましょう。Yahoo!ファイナンスからお借りした下記の2年チャートをご覧ください。

100625

青:STAM国内債券インデックス・オープン
黒:グローバル・ソブリン・オープン(1年決算型)
緑:セゾンバンガード・グローバルバランスファンド
赤:さわかみファンド


ご覧のとおり過去2年の成績はSTAM国内債券インデックス・オープンの圧勝です。そして2位に付けているのがグロソブ(ちなみに今回の比較には1年決算型を使っていますが年に10円の分配を行っていますのでその分見た目の成績は落ちていますのでご注意ください)。つまり結果論でいえばこの2年間は株式投資より債券投資が有利であり、海外投資より国内投資が有利であったということになります。もっとも事前にこの結果が分かってれば誰も苦労はしないわけで結果だけを見て投資法の成否や優劣を論じても無意味です。大切なのはどのアセットクラスが勝ち組になっても良いようなアセットアロケーションを構築することです。特にハイリスク投機家を自認する私などは見た目のリターンが小さいからという理由で国内債券を過小評価する傾向がありますが今回の結果を見て十分に反省する必要がありそうです。

今週は米国の各種経済指標が市場予想を下回ったことから欧州財政危機への懸念が再度蒸し返される結果となり世界の株価は軟調で、為替も再び円高に振れてきました。この結果私の運用成績も先週と比べて後退してしまいました。現状は特に為替の動きが読みにくいため安易に猫パンチ投資を繰り出しては失敗する可能性が高いと判断して様子見に徹しています。このように個人的には今は為替の動きに注意して安易な先走りはしないように注意していますのでしばらくは猫パンチ投資も封印となりそうです。

マネックス証券
MX100625

SBI証券
ET100625

今週の新興国系ETFを活用した短期売買は結果的に持ち越していたインドのポジション縮小に動いただけで新たな買いは行っていません。先にも書いたとおり今は為替の動きが不気味ですのでわずかに残っているインドのポジションも来週早々にはきれいサッパリ損切りしてしばらくは様子見に徹したいと思っています。



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