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白鳥の足

kage

2010/06/07 (Mon)

私たちには白鳥が優雅に湖水を回遊しているように見えても実は水面下では一生懸命に足を動かして水を掻いている。このように私たちは見えているところだけで全体を判断してしまい実態を誤って認識してしまうことが良くあります。強引に結び付けるなら先週末に米国株大幅下落の一因となったハンガリーの財政問題や欧州財政危機の発端となったギリシャの財政問題もこれに当たるのではないかと思います。すなわち外見は何事もないように取り繕われていた財政危機が政権交代をきっかけに露わになり(つまり白鳥の足が見えてしまい)大混乱になったということです。思えば日本で財政破綻した夕張市も巨額の財政赤字が巧妙に隠されていました。もしかするとこれらとよく似た事例はまだまだたくさん隠れているのかも知れません。企業の場合はいくら経営が火の車であっても実際に破綻するその瞬間まで経営者は「わが社の経営にまったく問題はありません」と発言するものです。これからは国や自治体にもそれを疑ってかかる必要があるのかも知れませんね。

白鳥の足という例えを持ち出すまでもなく中身がよく見えないため外見から持つイメージと実態がかけ離れてしまう事例は私たちの回りにもたくさんあるはずです。例えば自衛隊もそのひとつといえるのではないでしょうか?昨日テレビ朝日系の「サンデー・フロントライン」で放送された自衛隊特集を見て私はその認識を強く持ちました。

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番組で紹介されたのは陸上自衛隊の実態でした。陸上自衛隊の車両や火器はさまざまな理由から国産にこだわっているそうです。しかし世界中に武器を輸出している米国と比べれば自衛隊のためだけに生産する日本製武器はどうしても量産効果の観点から割高になってしまいます。このため米軍が使う小銃は一丁7万円程度なのに陸上自衛隊が使う小銃は一丁20万円だか30万円(記憶が曖昧で済みません)になってしまうそうです。ちなみに最新型の戦車は一両8億円也。もし有事になったら兵器の消耗だけで国家財政が破綻してしまいそうですね。しかし実はこの値段以上に心配なのはこれらの国産兵器は(当然といえば当然ですが)一度も実戦に使われたことがないため信頼性の判定ができないこと。演習の際には終了後に入念に整備を行うそうですがもし本当に有事になればとてもそんな暇はないはずですから実戦でどこまで使えるかは未知数だそうです。あと番組では陸上自衛隊は戦略的にも大きな問題を抱えていることが指摘されていました。それは防衛に関する思想も配置も旧冷戦時代からまったく変わっていないこと。陸上自衛隊の主力はいまだに対ソ連を想定していた時代と同様に北海道に置かれているそうです。これで本当に陸上自衛隊は防衛力として機能するのか?私は心配になってきました。

なお自衛隊に関しては最近では人の方にも問題があると以前NHKの番組で指摘されていました。不景気の影響か最近は一般企業に就職する感覚で自衛隊に入る若者も多く、武力組織としての士気の低下が問題となっているそうです。具体的にはかつては人気を集めていた航空自衛隊の戦闘機パイロットの希望者が激減したり有事の際に自分は本当に銃の引き金を引けるのかどうか自信がないという隊員が増えているとのことでここでも自衛隊は本当に防衛力として機能するのか?という疑問がわき上がってきます。比喩が適切ではないかも知れませんがつまり今の自衛隊は創設以来一度も火事の現場に出動したことのない消防隊のようなもので保有している立派な消防車の信頼性は未知数、隊員の中には火が怖いと思っている者もいる、という状況なのかも知れません。そもそも自衛隊は内情が明らかになりにくい組織であるとはいえ私たちは先入観を捨てて、しっかりと現実を見る努力をして、認識を改める必要があるように思います。

「サンデー・フロントライン」に出てきた専門家は日本にとって現実的な脅威の第1はテロ、第2は破綻国家(おそらく北朝鮮を想定しているのでしょう)で国家同士の戦争が起きる可能性は極めて低いとの見解を述べていました。であるから抑止力はあまり効果がないというご意見でした。もしそうであるなら鳩山総理退陣の一因にもなった沖縄の基地問題は何だったのか?という話ですよね。抑止力は日本の安全保障に必要な保険のようなものなのかも知れません。しかしその実態が最近テレビで良く目にする医療保険のCMのように「長期入院したら大変です。さらにガンになったらもっと大変です。ガン治療に効果がある先進医療は公的保険が効きません。治療法によっては300万円を超えることもあるんです。」と思い切り危機感を煽りまくっているとしたら、もしかすると私たちは保険料を払いすぎているのかも知れません。これもNHKからの受け売りですが中国の人民解放軍は今でこそ中国軍という位置付けですがそもそもは共産党の私設軍隊であるため独立独歩の気持ちが強く、今の国家体制は自分たちが作り上げたのだという強い誇りも持っているそうです。だから政治と軍隊に微妙な緊張感があり、軍は独自に自らの存在感や存在価値を示すために日本近海で勝手に行動している可能性もあります。そして小説か映画ならアメリカと中国が密かに手を結んで共同で日本の危機感を煽るというシナリオが出てきそうです。安全保障も実態が明らかになりにくい問題ですが私たちは先入観を捨てて、しっかりと現実を見る努力をして、認識を改める必要があるのではないでしょうか?



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