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長期投資のパイオニアが語る株式投資

kage

2010/05/30 (Sun)

昨日大塚で開催された表記のセミナーに参加して参りました。先週のセミナーから2週連続となりましたが長期投資を標榜する海外アクティブファンドとして名高いコムジェストに興味があったため今にも雨が降りそうな天気の中を勇んで出かけました。なお事前に案内されていたセミナーの内容は下記のとおりです。

【資産運用セミナー】『投資の勉強してみませんか?』~長期投資のパイオニアが語る株式投資~ 

◆講師
澤上篤人氏(さわかみ投信株式会社 代表取締役)(日本)
ジャン-フランソワ・カントン氏(コムジェスト・グループ代表)
(新興国‐エマージング諸国)
アルノー・コッセラ氏(コムジェスト・グループマネージングディレクター)
(ヨーロッパ諸国)
◆パネリスト
岡大 氏(ありがとう投信 代表取締役)
上原章裕氏(かいたくファンド 運用担当者)
西生智久氏(らくちんファンド 運用担当者)
中野晴啓(セゾン投信社長)
《コーディネーター》
山本 和史氏(日本コムジェスト代表取締役)

<プログラム>
第1部・3地域のスペシャリストが講演
澤上 篤人氏 / ジャン-フランソワ・カントン氏 / アルノー・コッセラ氏
豪華競演!長期投資のパイオニアがそれぞれの運用地域(日本、新興国、ヨーロッパ諸国)の魅力を語ります!

第2部・独立系投信会社によるパネルディスカッション
岡 大氏 / 西生 智久氏 / 上原 章裕氏 / 中野 晴啓


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まず始めお断りしておきますがセミナー会場となった南大塚ホールは劇場(映画館)形式であったためテーブルがなく、メモが追い付きませんでした(投資セミナー開催者の皆さん、口コミ効果を狙うならテーブルは必須ですよ)。またいつものことながら一部に私の意訳が含まれるため発言者の本意と異なる可能性があることをあらかじめご承知置きください。それでは以下に今回のセミナーで個人的に印象に残った部分をピックアップしてご紹介いたします。

エマージング(新興国)/カントン氏

・過去の株価下落率は大恐慌(-80%)、オイルショック(-46%)、ブラックマンデー(-30%)、ITバブル(-46%)、今回の信用危機(-60%)。しかしいずれのケースでもその後に株価はリバウンドしている。リバウンド率を平均すると+167%(筆者注:これには数字のマジックも含まれていると考えられます。100が50に下落すると-50%、50が100に回復すると+100%となりますので)。現在のリバウンド率はまだ55%に過ぎない。これは過去の戻りに比べてまだまだ小さいためリバウンドの余地は大きいと考えられる。

・株価が戻ると考えられる要因は中国・インド・ブラジルなど新興国諸国の経済成長、米国経済の回復(特にiPadに代表されるような電子機器が伸びる)、企業収益・配当金の増加、世界的に金利が低く抑えられていること、新興諸国の資本コストが低下し新興諸国に資金が貯まりつつあることなど。

実際に投資している新興国企業の一例
・MTNグループ(南アフリカ):アフリカにおける携帯電話のリーディングカンパニー。
・ITC(インド):タバコのシェア7割。ビジネスの多角化を進めている。
・ナチュラ(ブラジル):化粧品最大手。

・新興国投資ではどうしても値動きが激しくなる。内容が良く収益率の高い企業に中・長期で投資することで激しい値動きを抑えることができる。良い銘柄への投資は長期的に見れば良い投資となる可能性が高い。

ヨーロッパ(欧州)/コッセラ氏

・欧州は大変だといわれているが品質の高いサービスを提供する企業に長期投資していれば問題ない。優秀な欧州企業は現状でもR&D(研究開発)に積極的な投資を続けている。株価の下がった今こそ欧州株投資のチャンスといえる。

・ギリシャには数字に出てこないヤミ経済が30%近く存在する(筆者注:汚職や脱税が横行していることを指しているのだと思います)。だがギリシャ経済は欧州全体の3%に過ぎない。日本でも経済状態の良い県と悪い県が存在するし米国でも州によって経済状況は違う。例えばカリフォルニア州は莫大な借金を抱えているが欧州におけるギリシャもこれと同じ。

・注目すべき点は今回の危機をきっかけにして欧州統一政策が見えてきたこと。またユーロの下落は欧州輸出メーカーの競争力を上げる効果もある。

・コムジェストは国債は買わない。国の信用不安を抱えるわけにはいかない。またその国債を大量に保有している銀行株も買わない。

・独特の能力やノウハウを持っている企業、エマージングマーケット(新興国市場)に強い企業、ユーロ安メリットを享受できる企業を買う。持続可能な成長力を持っている企業は経済状況に左右されない。

実際に投資している欧州企業の一例
・ソデクソ
・リンツ&シュプルングリー
・レキット・ベンキーザー
・LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)
・ノボノルディスク
いずれもバリュークリエーション(付加価値)を高めている企業ばかり。

・フランスのレンズメーカー・エシロールの株は30年保有を続けているが企業収益2桁成長を続けている。長期で見れば企業収益に比例して株価が上昇していることが分かる。

・今はクオリティグロース株の魅力的な株価水準。私たちのポートフォリオの過去の平均PER(株価収益率)は20倍だが現状はそれ以下(筆者注:聞き漏らしてしまいましたが16倍か14倍のどちらかだったと思います)。平均値に戻るとするなら大きなチャンス。

・コムジェスト最古の欧州ファンドLYNXは20年以上2桁上昇を続けている。

日本/澤上篤人氏

・1900年から2010年まで2度の世界大戦、大恐慌、バブル崩壊など何度も重大な危機があった。しかし平均してみれば世界経済は4%成長を続けている。危機による株価下落は避けられない。しかし長期で経済が成長するのであればどんな状況になっても長期投資を続ければ良いという結論になる。

・この間も世界の人口は増加を続けている。人口が増えれば消費が増え経済が拡大する。また人が豊かになりたいという欲望を誰も止めることはできないし一度豊かな生活を経験した人は決して後戻りできない。結果として世界経済は拡大せざるを得ない。

・過去の株式投資の平均リターンは10%以上。長期投資はいかに慣れるかが大切。

質疑応答

Q:中国の政治的リスクをどう考えるか?
A:(澤上)政治的混乱があれば一時的な影響は確かにあるだろう。しかし人々が豊かになりたいという欲望をもはや抑えることはできない。

Q:優れた企業に投資するのなら業界最大手だけに投資する方法はどうか?
A:(澤上)今のポジションは関係ない。1にも2にも3にも4にも経営が大切。

Q:銘柄選びのポイントは?
A:(カントン)過去5年の実績を重視。日本株ではキヤノン、武田薬品、ファナック、ファーストリテイリング、しまむらなどに注目。数年前に私が日本株比率を一気に引き上げた時に一部の顧客からどうかしてしまったのではないか?気は確かか?と言われた。

Q:長期投資であるはずの年金運用はなぜ結果を残せないのか?
A:(澤上)年金は国民からお預かりした大切なお金なので毎年チェックしましょう、ということになって短期の結果を求めるようになってしまった 。だから利益が出ても損失が出てもすぐに売ってしまう。(カントン)運用には外部からの圧力を排除することが重要。コムジェストの株主は社内のファンドマネージャーと従業員のみ。大手保険会社や銀行から何度も出資したいと言ってきたがすべて断った。

パネルディスカッション

なぜコムジェストを選んだのか?

(ありがとう・岡)まず始めにFOF(ファンド・オブ・ファンズ)に組み入れるファンドを選ぶ時に買う方が自由に選べると思ったら大きな間違いだということを申し上げておきたい。相思相愛にならないと売ってもらえない。コムジェストを選んだ理由は、長期投資、哲学、成績、資金の出入りが穏やかなこと。(かいたく・上原)値動きが穏やかで安定性が高い。(らくちん・西生)独立している。人が変わらない(退職率が低い)。特にファンドマネージャーがやめないこと(筆者注:ファンドマネージャーは一人もやめていないとのことです)。

なぜさわかみファンドを組み入れるのか?

(セゾン・中野)よく澤上社長に脅されたのだろうと言われるがそんなことはない(笑)。いろいろ探したが他に長期投資のファンドがなかった。また長期的に安定して資金が流入する「お金の質の高さ」にもこだわった結果。

コムジェストは直販しないのか?

(日本コムジェスト・山本)日本の公募投信になると運用以外にいろいろと面倒な業務が必要になる。また新興国ファンドでは20ヵ国近くに投資しているが国ごとに特殊要因があり個人投資家には説明しにくい内容がたくさんある。将来的に直接販売をしたいという気持ちはあるが今は運用に専念したい。 (かいたく・上原)われわれの試算では組入ファンドをバラで直接買うよりもFOF(ファンド・オブ・ファンズ)の方が成績が良かった。これは状況に応じて組入比率を調整する細かいリスクコントロールの効果。

コムジェストが主催するセミナーは今回が初めてとのことでした。今のところコムジェストのファンドは私募投信扱いで一般の顧客が直接購入できませんので今回のセミナーは純粋に企業の認知度を高める目的が主になっているものと思われます。私は結構人の意見に左右されやすい人間なので今回のセミナーを聞いてすっかりコムジェストのファンになってしまいました。世界にはコムジェストやバンガードのように自らの哲学を貫き結果を残して来た優れたファンドが現実に存在するわけで、私たちがそれに気付くかどうかで投資人生は大きく変わるのだろうなと実感しました。なおご参考までにコムジェストのファンドを組み入れている独立系投信と各ファンドの組入比率(単位は%)をご紹介しておきます。いずれの数字も4月末時点の月報から引用させていただきました。

ヨーロッパ・ファンドSAエマージングマーケッツSA
ありがとう1.93.8
かいたく8.77.7
らくちん14.823.6
セゾン・投資の達人23.410.2
ユニオン35.5
浪花おふくろ18.9




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この記事へのコメント

kage

ランキングから遊びに来ました!色々勉強させてもらいます。
私はホリエモンの動画についてアップしました。良かったらお越し下さい。
また遊びに来ます☆応援!

Posted at 04:32:46 2010/06/03 by hide

この記事へのコメント

kage

hideさん

応援ありがとうございます。

ハイリスク投機家のしがないブログですが今後ともご愛顧いただければ幸いです。

Posted at 12:37:25 2010/06/03 by おやじダンサー

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kage


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