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栄枯盛衰

kage

2010/04/14 (Wed)

このところの通貨選択型投信や新興国系投信の人気に押されて資金流出が続きながら預かり資産額首位に君臨し続けている投信といえばご存じ「グロソブ」こと国際投信のグローバルソブリンオープンですが同様に資金流出に悩まされながらも2位の座をキープし続けているのが「グロイン」ことピクテ投信のグローバルインカム株式ファンドです。昨日のロイターの報道によるとその「グロイン」が資金流出に歯止めをかけるべく分配金の引き上げに踏み切ったそうです。

ピクテ投信、旗艦ファンド「グロイン」の分配金を30円から50円に引き上げ

東京 13日 ロイター:ピクテ投信投資顧問は12日、同社の旗艦ファンド「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(通称:グロイン)の4月の分配金(第61期)を前月の30円から50円に引き上げた。分配落ち後の基準価額は6438円で、設定来の分配累計額は6280円。設定は05年2月28日。

同社は、今回の分配金引き上げの背景について、投資家の分配金に対する考え方がインカム・ゲイン(利子、配当収入)だけでなく、キャピタル・ゲイン(株式、為替等の評価益)も分配金として受け取りたいという方向に変化してきていることや、同ファンドの投資対象である世界高配当公益株の配当利回りが過去に比べて高い水準にあること、実際に09年3月末から10年3月末までに分配金再投資後の基準価額は約21%上昇したほか、分配可能原資が十分に蓄積されていること──などを挙げた。


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投信への資金流入状況では、依然として毎月高分配の投信への流入超が目立つ一方、リーマン・ショック以前に分配型の旗艦ファンドとして資金流入をおう歌してきた大型分配投信からは資金の純流出が止まらない状況が続いている。

販売会社によると、分配金の絶対額が高い投信や、分配金利回りとの見合いで投資効率の高い投信を選好する投資家も多く、毎月20-30円前後の分配額の投信は、全額あるいは一部を解約されてしまう傾向がある。ただ、分配金の引き上げが実施された場合など、これまでの経緯では解約額が細ったり、逆に資金が流入超に転じるケースもある。3月は世界的な株高や円安を背景に、株式や海外資産に投資する投信では運用益を計上しており、今後も同様の投資環境が続くとすれば、「グロイン」に続き、分配金を引き上げる投信も出てきそうだ。


記事の最後の方にある「毎月20-30円前後の分配額の投信は、全額あるいは一部を解約されてしまう傾向がある」という記述を見ると分配金重視の個人投資家は分配金の増減に極めてシビアであるという実態が分かります。「グロイン」が分配金重視の個人投資家をターゲットにしている以上、さらなる資金流出を回避するためにはどうしても分配金の引き上げが必要だったということなのでしょう。

ほんの数年前までは圧倒的な存在感で投資信託界に君臨していた「グロソブ」や「グロイン」が資金流出に悩まされている現状を見るとこの世界の栄枯盛衰を感じずにはいられません。そしてさらにその思いを強くさせたのが今回の分配金引き上げを伝える発表文に掲載されていた下記のグラフでした。

グロイン

ご覧のとおり金融危機以前は年に3回もボーナス分配を出しながらも基準価額が上昇を続けまさにわが世の春を謳歌していたグロインが金融危機で大打撃を受けて基準価額は急降下、その後はずっと低迷を余儀なくされている姿に私は栄枯盛衰を感じました。ただし上記記事に書かれている過去の分配実績6,280円と分配落ち後の基準価額は6,438円を足せば12,718円となり設定時の10,000円から見ればプラス運用になっていますので最近低迷しているからといってグロインがダメなファンドであるという判断にはなりません。さらに最近の低迷期だけを切り取ってみれば分配を続けながらも基準価額は下がっていませんので元本を取り崩しながらたこ足配当を続けるファンドよりずっと立派であるともいえます。しかし今回の分配金引き上げで保有資産の利子・配当であるインカムゲインだけでなく値上がり利益であるキャピタルゲインも配当の原資とすることになりましたので場合によってはグロインもたこ足配当に陥る可能性が出てきたと認識しておかなければなりません。グロインはこれまで通常は30円分配で超過利益がある場合は年3回ボーナス分配というスタイルで来ていますので本来ならボーナス分配を復活させれば良いのでしょうが「基準価額が10,000円を超えている場合」という条件が満たせないため苦肉の策として通常分配の引き上げに踏み切ったものと推察できます。グロインのホルダーが今回の決定をどう捉えてどう行動するのか、これからの資金動向に注目してみたいと思います。



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