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これからの日本市場でインデクスファンド投資はダメ?

kage

2010/03/10 (Wed)

今回の刺激的な(?)タイトルは以前こちらのエントリーでご紹介したセミナーで私自身直接お話をうかがったこともある藤沢久美さんのブログ記事「渋澤さんと長期投資」からお借りしました。このタイトルにある渋澤さんとは日本資本主義の父と称される渋沢栄一の子孫にして独立系投信・コモンズ投信の会長を務める渋澤健氏のことで、書かれている内容は渋澤さんのブログによると「東証IRフェスタ2010」で行われた対談でのQ&Aのまとめです。その中で特に私の印象に残ったのがタイトルにお借りした日本市場におけるインデックス投資に対する渋澤さんの見解でした。その部分を藤沢さんのブログから引用させていただきます。

【渋澤さんと長期投資3】コモンズ投信を設立したのは?インデックスファンドを個人的に積立始めたけれど、少子化する日本で、市場の平均を取るインデックス投資の効果は期待できない。銘柄を選んで集中投資をするべき。その思いから、30銘柄を絞ったコモンズ投信をスタート。

【渋澤さんと長期投資4】インデックスファンドは?これからの日本市場でインデクスファンド投資はダメ。コストが安いというメリットはあるが、企業の二極化から平均値で見るとは、ほとんど成長しないかもしれない。高度成長しているBRICs等は、インデクスファンド投資は有効だろう。


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この文章はQ&Aをまとめたものですから最初のセンテンスが質問、それ以降が渋澤さんの回答との理解でよいのだと思います。私自身が他人の意見に影響されやすい人間であるということもあるのですが渋澤さんの意見を聞いてなるほどなと納得してしまいました。客観的現実としてこれから少子高齢化が深刻化する日本では顕著な経済成長は期待薄です。そして1%とか2%程度の低成長の中で企業もいわゆる勝ち組と負け組みに二極化していくことが想定されます。であれば渋澤さんが言われるとおり平均値を狙っていては満足できるリターンは得られません。つまりこれからの日本の株式市場に限ってみればインデックス運用は手法としては合理的でも経済成長の果実を享受するという長期投資本来の効果は得られない可能性が高いと判断できます。

ほんの数年前までは新興国の株式市場は未成熟で企業価値が適正に株価に反映されなかったり上場している企業自体も玉石混交で平均値がどうしても低く出てしまう傾向があるためインデックス運用よりアクティブ運用の方が適しているという説明がされていました。しかしこれからさらに力強く経済成長を遂げることが期待できる新興国の株式市場は成熟が進み効率的になり、加えて高成長のおかげで二極化も起こりにくいことを考えれば新興国市場こそインデックス運用が適しているという渋澤さんのご意見にも一理あると思えます。一方で日本のような低成長国でインデックス投資を行っても低い平均値しか得られないことは自明の理といえます。こう考えると数年前までの常識であった「先進国はインデックス運用でOKだが新興国にはまだアクティブ運用が付け入る余地がある」は180度方向転換したと認識すべきなのかも知れませんね。

よく知られた投資戦略に「コア・サテライト戦略」があります。これは安定的な運用を目指す「コア(核)部分」と積極的にリスクを取ってプラスアルファのリターンを目指す「サテライト(衛星)部分」を組み合わせて運用する方法です。これまでは新興国が属するのはサテライトの部分でしたがこれをコアに昇格させ、その代わりに日本をサテライトに降格させる判断を下す時に来ているのかも知れません。世界の株式時価総額で見ても日本が占める比率はすでに7~8%ですから規模的にもサテライトにピッタリです。そう考えれば日本株のインデックス運用はやめて渋澤さんが率いるコモンズ投信をはじめ、さわかみ投信やひふみ投信など日本株を中心にアクティブ運用を行っている独立系投信の中から運用方針に共感でき長期で運用を任せることができると判断したところに乗り換えるという戦略も真剣に検討する価値アリと感じました。



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kage

“渋澤さんが率いるコモンズ投信をはじめ、さわかみ投信やひふみ投信など日本株を中心にアクティブ運用を行っている独立系投信の中から運用方針に共感でき長期で運用を任せることができると判断”

質問いいですか?
コモンズ、さわかみ、ひふみのファンドについて、具体的にどう運用方針に共感できるのでしょうか?
さわかみファンドの場合、こういうナゾもあるそうです。
なぜ、さわかみファンドの澤上さんは暴落で買ったと嘘をつくのですか?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437128809
ひふみファンドの場合は、ITバブルのときに光通信株を買いあさって吊り上げたうえで、バブルがはじけて売るに売れなくなったら、、無責任にも他社にトンズラしたような人がファンドマネージャーになっているそうです。

Posted at 21:02:40 2010/03/10 by さわかみ、ひふみは失格

この記事へのコメント

kage

ある程度効率的な市場を想定しているインデックス投資派は、「低成長が予測されている日本ならその予想を織り込んだ株価が形成されている。中国のような新興国は高い成長率が株価に織り込まれている」と言いそうですね。

そして、これもある程度説得力があるのも悩ましいです。

中国は金融危機下の2008年もGDP成長率+8%を記録しましたが、それでも株価は下落しました。一方、日本では中国では株価が下がってしまう水準をはるかに下回る経済成長率にも関わらず、2007年夏までや2009年3月以降に株価が上がっています。
経済成長率と株価の上昇は必ずしも一致しないと言えそうです。


個人的には完全に経済成長率が織り込まれているとも思いませんが、単純に成長率が高い国がいいとも言えないだろうという両者の間の立場です。
ここから数年以内なら、日本は経済成長率が3%なら株価は上がり、中国は経済成長率が5%なら株価が下がるという予想です。

Posted at 21:48:59 2010/03/10 by 吊られた男

この記事へのコメント

kage

さわかみ、ひふみは失格さん

コメントありがとうございます。

私が言いたかったのは個人の価値観や判断基準はそれぞれ違うためあくまでも自分自身が納得できる乗り換え対象があれば真剣に検討するのもアリという意味です。コモンズ投信、さわかみ投信、ひふみ投信などの具体名は日本株中心にアクティブ運用を行っている独立系投信の代表的な例として挙げただけでどれの運用方針に共感でき長期で運用を任せることができると判断するかは人によって当然変わってくると思います。

個人的見解ではさわかみファンドが暴落で買ったのは嘘ではないと考えます。ただし「ごめんなさい売り」をした上でという注釈付きですが。ひふみ投信については過去のエントリーに書いたとおり私自身顧客の一人として昨年のファンドマネージャー交代には納得していません。しかし現時点で「守りながらふやす」のコンセプトは維持されていると判断しており運用成績にも満足していることから投資を継続しています。あと少しだけ藤野さんの弁護をすると過去の雇われFMという立場と現在の独立系投信のFMという立場では運用の自由度がかなり違うと思います。

Posted at 00:04:11 2010/03/11 by おやじダンサー

この記事へのコメント

kage

吊られた男さん

コメントありがとうございます。

かつて世界の覇権を握っていた大英帝国が新興国アメリカに取って代わられたようにこれから中国がアメリカに追いつき追い越すのであればいつかは中国を筆頭とする主要新興国をコアに組み入れる必要が出てきます。私自身は先進成熟国から新興国成長国への富の移転はかなり高い確率で起きると考えますので新興国を積極的にコアに組み入れるべきと考えています。

日本の株式市場に関しては依然として外国人が主体であり売買高も減少し続けている現状を考えると(多少自虐的に)サテライトがお似合いだと思ったりもします。日本は下手をすると20世紀初頭には世界を代表する経済大国であったアルゼンチンと同じ道を歩むことになるのかも知れませんね。

Posted at 00:19:44 2010/03/11 by おやじダンサー

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kage


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