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海外株式投信評価額(2010.01.15現在)

kage

2010/01/16 (Sat)

経営危機に陥っている日本航空を企業再生支援機構が救済するための条件となっていた年金基金の減額は期限ギリギリのところでOBの2/3以上の同意を得てクリアできる見込みになりました。

JAL年金削減計画、現役社員の3分の2超が減額に同意

東京 4日 ロイター:日本航空(JAL)に対する公的支援の前提となっている年金債務の圧縮に不可欠な年金減額について、4日午後5時時点の集計結果によると、現役社員約1万6000人の3分の2超、OB約9000人のうち3分の1に当たる3000人から会社側減額案に同意するとの回答があった。JAL広報担当者が4日明らかにした。

JALの年金減額案は現役社員の給付額を5割、OBは同3割減とし、全体で4割削減する。企業年金の減額には現役とOBそれぞれ3分の2以上の同意が必要で、1月12日が回答期限。JAL側はOBのうち減額に不同意もしくはまだ回答していない6000人に対して明日以降も説得を続ける。

JAL、退職者の3分の2以上が年金減額に同意

東京 12日 ロイター:日本航空(JAL)は12日、退職者の3分の2以上が企業年金の減額に同意したと発表した。退職者8936人のうち、67%強となる5991人から同意を得たという。


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企業独自の年金である年金基金には退職金の後払いという性格が色濃くあるため、約束された支給金額を企業側の都合だけで勝手に減らされることは憲法で保障された財産権の侵害に当たる可能性が指摘されています。このため法律で年金の減額には現役・OBとも2/3以上の同意が必要という高いハードルが設けられています。今回この高いハードルをクリアできた理由は、現役にしてみれば会社が倒産しては元も子もないという気持ちがあり、OBには2/3以上の同意が得られなければ年金基金は解散となり3割減どころか6割減になるのだから同意した方がまだましという気持ちがあったためといわれています。まあ理由はどうあれ結果的に現役もOBも年金大幅減額という痛みを受け入れたのだから私たちの税金を投入して日本航空を救済することに納得できるかと問われれば、私個人の意見としてはNOです。

なぜ私が納得できないかの理由を述べる前に、ここでまず一般的な年金の仕組みをおさらいしておきましょう。まず基礎となるのが20歳以上の日本国民全員が加入しなければならない国民年金で、建物でいえばこれが1階部分となります。企業に雇用されている人はこの上に厚生年金が乗り2階建てとなります(公務員は共済年金が乗り2階建てとなる)。さらに一部の大企業ではさらにこの上に企業独自の年金基金が乗り3階建ての構造となります。今回問題となっている日本航空の年金とはこの3階部分のことであり、この期に及んでも一部の大企業だけが持つ恵まれた年金制度を(いくら大幅減額するとはいえ)維持しようという考えが、(現役やOBの方には誠に気の毒とは思いますが)まだまだ甘いと感じるのが私が納得できない理由です。

かつて今回の日本航空と同様に債務超過で経営危機に陥り、産業再生機構の支援を受けたカネボウの年金基金は解散されました。ネットでその時の記事を探したところ野村年金サポート&サービス 年金研究所のニュース解説のページに2005年12月01日付で日本経済新聞の記事が引用されていましたのでご紹介します。

カネボウ、厚年基金解散 来年2月メド 再生へ負担軽く

産業再生機構が12月にも支援企業を選ぶ予定のカネボウグループが、厚生年金基金を2006年2月をメドに解散する方針を決めた。同基金は1966年の制度発足と同時に導入され、厚生労働省の認可は日本企業で9番目と古く、グループで現在約1万4千人が加入している。05年3月末の資産残高は約910億円で、約250億円が積み立て不足となっている。同基金には毎年約35億円の拠出が必要なうえ、約2万2干人の受給権者への給付義務を支援企業が引き継ぐのは好ましくないと判断。不採算事業の売却に加え年金負担も軽減し、支援企業決定後の再生を後押ししたい考えだ。【日本経済新聞】


なお年金基金が解散されてもそれまでの掛金が全額没収されるわけではなく、その時点で残っている資産を現役とOBで公平に分配することになります。もちろん積立金不足が問題になって解散するのですから約束された給付額からは大幅に減額されることになりますが(今回の日本航空でいえば6割減)、国民の血税で助けてもらうのですからこれくらいの覚悟が求められるべきであると私は考えます。現実的には当時のカネボウと現在の日本航空では年金の仕組みに細かい部分で違いがあるため同じ対応は難しいようですが、個人的には現在の日本航空を一度清算して年金基金も解散し、心機一転「新日本航空」を立ち上げるくらいのドラスティックな対応を望んでいます。

こちらのエントリーでも触れたとおり日本航空の株価は100%減資の懸念から投げ売り状態となり、大暴落しています。ちなみに100%減資とは株主の出資金である資本金すべてを取り崩して借金の返済に充てるという意味です。しかし日本航空は債務超過ですから資本金全額を使っても借金が残るわけで、結果的に資本金ゼロ=株式の価値ゼロとなるわけです。可能性としてはまだ100%未満の減資でわずかでも既存の株主の権利が残ることもあり得るとはいえ、迅速な対応が求められる再建計画の実行においていちいち個人株主を集めて株主総会を開くことが非現実的であることを思えば100%減資の後で企業再生支援機構が唯一の株主となる流れが有力であると思われます。それでも現時点では日本航空株はマネーゲームの様相を呈してまだ値段が付いている状態ですので、日本航空の社内では従業員が一刻も早く持株会の解約をしなければと浮き足立っており、通常業務や安全管理に支障が出かねない状況との報道もあります。また別の報道では退職後も愛社精神を忘れず日本航空株を持ち続けていたOBが年金の減額と株価の暴落というダブルパンチを受けて途方に暮れているという事例が紹介されていました。このような現実を見るとかつての高度成長期とは違って先行き不透明な現在では自社株を持つことはメリットよりデメリットの方が大きいと強く感じます。

自社株を持つといういうことは従業員という立場とは別に新たに株主という立場で勤務先の企業と関係を結ぶことです。会社の業績が良ければ給料も株価も上がりますので2倍のリターンを得られますが、逆に業績が落ち込めばマイナスが2倍になってしまいます。いわばこれは信用2階建て(現物と信用で同じ銘柄を保有すること)を行っているのと同じくらいハイリスクであり、自社株を持つことは事実上勤務先の企業と運命を共にすることを意味します。そこで先行き不透明な現在では投資と同じ認識でシビアにリスク分散を図る必要があるのではないでしょうか?具体的には自社株購入はやめて逆相関が望めるライバル企業(日本航空であれば全日空)やライバル業界(鉄道や自動車)の株を買うことでリスク分散を図るような思考が必要になっているのだと思います。もちろんこれは何も自社株に限ったことではなく、日本の株や不動産だけに投資している人や日本円の預貯金のみで資産を保有している人も先行き不透明な日本国と運命を共にしていることになるわけで、これからは投資によってリスクの分散を図るという意識がますます重要になってくるのではないでしょうか?

今週の世界の株価動向を見ると日本の堅調さと新興国の軟調さが目立つ結果となりました。このため私の運用成績も先週と比べて一歩後退という結果になりました。昨日の市場解説記事では外国人投資家が新興国の中でもこれまで堅調だった中国とブラジルの株を売って日本株にシフトする動きが顕著になっているとのことでした。従って目先は日本株の出遅れ修正の流れが続き、中国やブラジルはまだしばらく調整局面が続くのかも知れません。ただ現在のような過剰流動性相場では今は日本に集まっている資金がまた中国やブラジルに戻る可能性も十分にありますので、目先軟調な動きが続いても静観の構えを貫きたいと思います。

マネックス証券
MX100115

SBI証券
ET100115

BRICsの中でもロシアとインドは堅調な動きでしたので持ち越していた建玉をすべて利益確定し、先週の定時報告に書いたとおり銀行株を狙って東証銀行業株価指数連動型上場投資信託(1615)を買ってみました。こちらも基本的に短期売買で臨んだのですが予想外に強い動きで、いったん利益確定した後でさらに高いところで買い戻すという下手な対応が目立つ結果となりました。今週軟調だった中国とブラジルの建玉はまだ残っていますが、来週以降は順次新興国のポジションは縮小して銀行ETFに乗り換えていく方針です。



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