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海外株式投信評価額(2009.12.11現在)

kage

2009/12/12 (Sat)

3週間前の定時報告でご紹介したとおり、現在の日本経済は政府公認のデフレ状態にあります。この時のエントリーにも書きましたが、デフレ下では消費が冷え込んで経済規模がジリジリと縮小して行くことになります。それでは現在のデフレ状態がこのまま続けば最終的に日本経済はどうなってしまうのでしょうか?経済規模の縮小がスパイラル的に続き、GDPがゼロになるまで落ち込んでいくのでしょうか?もし現在の国庫にデフレによる税収減が長く続いても耐えられるだけの蓄えがあるのであれば理論上はその可能性もゼロとはいえないのでしょうが、すでに莫大な借金を抱えてしまっている現在の日本においてこの疑問に対するもっとも可能性が高いと思われる解答は「ハイパーインフレが来る」でしょう。ご存じのとおりデフレとインフレは対極にある存在ですので、この解答を例えるなら地球の寒冷化がジリジリと進行すれば最終的には急激な温暖化をもたらし灼熱地獄になると言っているようなもので分かりにくいかも知れませんが、そのロジックは以下のとおりです。デフレが続いて財政規模が縮小すると国の税収も減ることになります。すると相対的に現在抱えている借金や利払いが国家財政全体に占める割合が増大することになります。この悪循環が続くと市場において「どう考えてもこの借金の返済は不可能だ」という認識が次第に広がって行きます。その結果日本国債の価格が下がり(=金利は上昇)、利払いの負担増で日本の財政はますます逼迫します。そして最終的には国債の暴落(=金利は急騰)を招き、その影響で為替も超絶円安となります。この日本円の暴落は「通貨の暴落=物価の急騰」であり、これは紛れもないハイパーインフレです。以上がデフレがハイパーインフレを招く、私たちにとっては最悪のシナリオです。

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このデフレの後にハイパーインフレが襲来する状況をマーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏はFinancial JAPAN 9月号の連載コラムの中で(襲来の前にいったん潮が引く)津波に例えておられました。西川氏によると過去に壊滅的なハイパーインフレに襲われたブラジル、アルゼンチン、ボリビアなどの事例ではいずれもデフレが1年程度続いた後にハイパーインフレが起こっているとのことで、これは国家財政破綻の代表的なパターンであるといえそうです。しかしこれら南米諸国の事例と現在の日本を比較して大きく異なるのは、日本はいわゆる「失われた10年」の時代から通算して事実上20年もの長きに渡ってデフレを経験しながらいまだに財政破綻に至っていないという事実です。その理由のひとつには国の借金を大きく上回る国民の金融資産の存在があり、現実に日本国債のほとんどは日本国内で引き受けられていますので現状はいわば親が子供に借金をしているようなもので大きな信用問題には発展していないわけです。しかしその金融資産の多くが60歳以上の高齢者が保有しており、これからは取り崩され減少することが明らかなことを考えれば日本の財政もいよいよこの一線を越えると破綻不可避というデッドライン寸前にまで来ていると認識すべきなのではないでしょうか?

前回のエントリーでも触れたとおり、現在の日本財政は1946年以来63年ぶりに国債発行額が税収を上回る異常事態です。終戦直後でまだ国民が金融資産を蓄えていなかった1946年当時の日本に何が起こったかというと、やはり上記南米諸国と同じくハイパーインフレでした。公定価格ベースの消費者物価指数は1945年10月から1949年4月までの3年6ヶ月の間に約100倍となりました(出典:Wikipedia)。この大混乱機に政府がインフレ対策として断行したのが預金封鎖と新円切り替えであり、通貨の流通を制限してインフレを抑制することを目的として実施されました。これは大筋では先頃北朝鮮が実施したデノミと同じような政策といえますが、北朝鮮の場合は交換額に応じて交換レートを変えることにより富裕層から強制的に資産を没収する措置を行いました。これは日本にとって決して対岸の火事ではなく、本当に国家財政が行き詰まれば最終的に国は北朝鮮と同様に国民の資産を強制的に没収するような行動に出ると覚悟しておくべきであると私は思っています。

日本が財政破綻を回避するためには、まず初めに(私自身決して積極的に望むわけではありませんが)納税者番号制度などにより国民一人ひとりの所得と保有資産を正確に把握して公平に課税を行うことが必要であり、その流れの中で不動産や自動車だけでなく企業年金の積立金にかけられる特別法人税(平成23年3月まで凍結中)のように金融資産への課税も検討されるのではないかと想像しています。そして最終的には消費税の増税で歳入の増加を図るしかないのだろうと思います。もし本当に金融資産にも税金がかけられるのならタックス・ヘイブン(租税回避地)の海外へ資産を移そうと考える方も多いのではないかと思いますが、今回の金融危機でタックス・ヘイブンを使った租税回避は許さないという認識が世界共通となりつつあり、実際に匿名性の高さで有名だったスイスの銀行が米当局からの顧客情報提出要請に応じていますのでお金をどこに逃がしても意味はないと考えておくべきであると思います。国税庁がその気になればスイスや香港の銀行に日本人顧客の情報提出を求め、しらみつぶしに申告漏れを探して追徴課税を行うことも可能ですので、「海外の銀行口座=安心」という認識はいち早く捨て去るべきであろうと考えます。また「投資=金持ちの道楽」という国民意識を背景にもし仮に金融資産課税の税率が50%などという事態になれば、国際分散投資で日本の財政危機の影響を回避できても結局は無意味となります。

いずれにせよ私たち一人ひとりがまず認識しなければならないのは、現在の日本の借金を背負っているのは紛れもなく私たち国民であるという現実です。先にも述べたとおり日本の借金は親(国)が子供(国民)からお金を借りているようなものですが、そこは身内の問題だけに常に踏み倒されるリスクが存在するわけです。事実親(国)は今回の北朝鮮のように強制的に子供(国民)の資産を奪うことが可能ですので、私たちは否応なく親の連帯保証人にされているといえるでしょう。しかしそもそも親がこれだけの借金を作ってしまった一因は私たち子供がおもちゃ(=公共事業、空港、高速道路、新幹線など)を買ってくれとせがんだことにあるわけですし、現実問題としてこの借金は政府が埋蔵金を発掘して返済してくれるわけでもなく、日銀がお札をジャンジャン印刷して返してくれるわけでもないのですから、私たち国民一人ひとりが無駄や歪みを排除した上でどれだけ公平に痛みを受け入れるかを考えなければならないのだろうと思います。そうしなければいずれ私たちはハイパーインフレの津波に襲われる運命なのですから。

今週は相変わらずしぶとい米国株の動向にもかかわらず新興国株はドバイショックの再燃で調整色が強まり、私の運用成績も先週と比べて一歩後退となりました。特にここ数日の上海や香港の株価動向を見ると前場は高いのに後場は失速というパターンが見られ、今が調整局面であることを示しているように思えます。これに対してもしかして流れが変わったかと思わせるのが日本株で、昨日は本国があまり反応しなかった中国の良好な経済指標を材料に大幅な上昇を見せており、昨年同様年末年始のラリーに期待できるのではと淡い期待を抱いているところです。

マネックス証券
MX091211

SBI証券
ET091211

今週は先週の定時報告で予告したとおり月曜日の寄り付きで持ち越していたロシアとブラジルはすべて利益確定しました。そしてこれまた予告どおりにNEXT FUNDS インド株式指数・S&P CNX Nifty連動型上場投信(1678)の100円割れを狙って買いに入りました。加えてロシアと上海系も多少押し目買いを入れましたので今週は結構な持ち越しがあります。昨日は為替がまた円安に振れていますので今週も為替効果で何とか利食いさせていただきたいと祈っています。12月10日には以前こちらのエントリーでご紹介したSimple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信(1679)の新規上場がありましたが、こちらにはまだ手を付けていません。制度信用取引の貸借情報を見るといきなり買い残の3倍近くの売り残が積み上がるという興味深いスタートとなっており、このため早速1日20円の逆日歩が付いています。先週の定時報告で信用取引を使ったETFの売り建てでリスクヘッジを図る際の注意点として逆日歩の発生を挙げましたが、多くの人が下落を予想して売りを入れるときこそリスクヘッジが必要であることを考えればETFの売り建ては使いにくいのかも知れませんね。



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