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日本の長期金利上昇が東アジア共同体実現を促す?

kage

2009/11/12 (Thu)

まず始めにお断りしておきますが、これから書く内容は100%私の妄想であり、素人の単なる連想ゲームであることをご承知置きください。それではまず日本国債の長期金利が上昇しているところからこの連想ゲームをスタートさせていただきます。

長期金利、一時1.485%に上昇 財務相「非常に気にしている」

10日の債券市場で、長期金利の指標である新発10年物国債利回りが一時、前日比0.010%高い1.485%に上昇した。6月16日以来、約5カ月ぶりの高水準。株価の上昇に加え、来年度予算編成や国債増発への不透明感が意識され、売りが先行した。ただ、藤井裕久財務相が歳出削減を徹底することなどを改めて強調。その後は買い戻しも入った。

藤井裕久財務相は10日の閣議後の記者会見で、長期金利の上昇について「非常に気にしている。国債市場の信頼を失うと国益を損なう」と述べた。背景には財政悪化への懸念があると指摘したうえで、2010年度予算編成に関し「(財政悪化の)是正は何としてもやる。歳出を切るのはそれが目的だ」と強調。10年度予算の新規国債発行額を44兆円以内に抑える考えを改めて強調した。(日本経済新聞より)


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日本国債の長期金利が上昇しているということは国債本体の価値が下落していることを意味します(このあたりのカラクリについては以前「金利が上がるとなぜ債券価格は下がるのか」というエントリーを立てていますのでご参照ください)。そのような事態になった主因は記事にもあるとおり日本の財政悪化懸念であると思われるのですが、実際に日本国債の長期金利が上昇すると具体的にどのような不都合が生じるのでしょうか?

長期金利の上昇と同義語である国債価格の下落はすなわち国債の魅力低下に他なりませんので、このような状態で日本政府が新たに発行する国債は高い金利を提示しなければ買い手が現れません。従って長期金利が高止まりすると日本政府は将来的な利払いが増えて財政悪化に拍車を掛けることになります。また個人向け国債の変動金利分については現時点でも真綿で首を絞められるようにジリジリと利払いが増えて日本の財政を蝕んでいる状況といえます。現在進行している不可解な郵政民営化の後退はいざとなった時に国債を買わせるための布石であると深読みする人もおられるようですが、もしかすると実際にそこまでの危機感を持った上での決定なのかも知れませんね。

さらに長期金利の上昇は民間にも多大な影響を及ぼします。現在日本国債を大量に抱えているのは銀行や保険会社などの金融機関ですが、長期金利上昇により保有する国債の本体価格が下落するとその分が評価損失となり経営体力を奪うことになります(金融機関が保有する国債は固定金利のため長期金利が上昇しても保有する国債の金利は上がらず、本体価格下落の影響のみを受ける)。また私たち個人にとって深刻なのは長期金利の上昇は住宅ローンに代表されるような長期ローンの金利にストレートに反映するため、将来の利払いが増えて家計を圧迫することになります。

それでは次に(できれば考えたくないことですが)日本の財政状況がさらに悪化して長期金利の急騰(=国債の暴落)を招いた場合を想定してみましょう。この場合日本政府は財政破綻を免れるために背に腹は代えられず手持ちの資産を売却せざるを得なくなると思われます。その代表例としてすぐに思い浮かぶのが米国債や金(Gold)です。史上最高値更新を続けている金(Gold)であればすぐにでも買い手が見つかるでしょうがいろいろといわく付きの米国債となるとなかなか引き取り手は現れないと思われます。そうなると日本国債の暴落は米国債も道連れにする可能性も否定できず、世界経済に再び深刻な金融危機をもたらす恐れがあります。

かつてアジア通貨危機に見舞われた韓国はIMF(国際通貨基金)に援助を要請しました。しかし以前こちらのエントリーでご紹介したとおり現在のIMFへの出資額の1位と2位が他ならぬ米国と日本ですので、もし日本国債と米国債が同時に暴落するような事態になれば日本には頼るべき相手はいないことになり、座して死(=財政破綻)を待つのみという絶望的な状況に追い込まれることになりそうです。そんな日本にもし救いの手を差し伸べてくる国があるとすれば、中国以外には見当たらないというのが現実なのではないでしょうか?ただしそこはしたたかな外交が持ち味の中国ですから、当然のことながら「友愛」の精神で助けてくれるわけではないと考えておくべきでしょう。

米国債保有額ですでに日本を抜いて世界一となっている中国にとっては米国債の暴落は困るという思惑が当然あるでしょうから、その一点をもって日本が保有する米国債の引き受け手になってくれる可能性もゼロではないと思われます。しかし私は中国はこの機に乗じて戦略的に日本を買いに来るのではないかと妄想します。お金で日本を買うことは軍隊による侵攻よりよほど合理的かつ効果的な「占領」方法といえます。このように相手の弱みに付け込むのが外交の基本であり、日本にはこのようなしたたかさが欠けているといわれます。例えば現在も未解決の北方領土問題にしても、アジア通貨危機の影響でロシアが債務不履行(デフォルト)に追い込まれた時に財政援助と引き替えに交渉すれば解決の可能性は大いにあったことが指摘されています。

かつてバブルを謳歌していたころの日本は札束で頬を叩くように無神経に米国の資産を買い漁り、大顰蹙を買いました(ロックフェラーセンターを買収した三菱地所やコロンビア映画を買収したソニーは米国の魂を金で買ったと非難された)。したたかな中国はその轍は踏まないように上手く立ち回るのではないかと私は妄想します。具体的にはまず中国と日本の間で東アジア共同体をスタートするという形を取るのではないかと想像します。もちろん日本が中国の財政支援を受ける以上、実態は決して対等な立場ではなく中国主導で日本を「中華人民共和国日本自治区」化することになるのでしょう。そして次に影響力を駆使して北朝鮮も共同体に引き入れれば韓国は果たして独立・独歩でいられるでしょうか?そうなると台湾は共同体入りでは許してもらえないかも知れません(中華人民共和国台湾省となる?)。

かくして「日本の長期金利が上昇が東アジア共同体実現を促す」という連想ゲームが完結するわけです。このシナリオは鳩山総理が考える明るい未来像としての「東アジア共同体」の生まれ方とはかけ離れていることは確かだと思いますが、思い切り皮肉を込めていえば現在の限りなく「アメリカ合衆国日本州」に近い姿が「中華人民共和国日本自治区」に変わるだけであると考えることもできます。私が妄想したシナリオを絵空事であると笑い飛ばすのは簡単ですが、私たちは引き続き大国に頼る生き方を選ぶのか、困難を承知の上で独り立ちの方向に舵を切るのかを真剣に考えるべき時に来ているのではないでしょうか?そして長期金利上昇をもたらした財政難の原因を突き詰めて行くと、国民の多くが自分の住む地域にも空港が欲しい、高速道路が欲しい、新幹線が欲しい、公共事業が欲しいと望んで地元に利益を誘導する政治家を選び続けてきた結果に行き着くことを重く受け止め、私たち一人ひとりが国の借金に責任を負っていることを自覚して行動を起こさないと、東アジア共同体ができる前に国が滅びてしまうこともあると肝に銘じなければなりませんね。



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kage

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Posted at 21:18:38 2009/11/13 by

この記事へのコメント

kage

非公開でしたのでとりあえずコメントに対するお礼だけ申し述べさせていただきます。誠にありがとうございました。

Posted at 11:03:19 2009/11/14 by おやじダンサー

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kage


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