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温室効果ガスを25%削減するために

kage

2009/10/06 (Tue)

鳩山総理が国際公約としている温室効果ガス25%削減ですが、昨日の読売新聞の報道によるとドイツ銀行がまとめた現実的なシナリオでは8年間で10億トンもの排出量購入が必要になる見込みとのことです。

25%削減公約達成、排出量10億トン購入必要

日本が鳩山政権の公約通り、「2020年の温室効果ガス排出を1990年比で25%削減」を達成するには、京都議定書以後の13年~20年の8年間に海外から10億トンもの排出量購入が必要となることがドイツ銀行がこのほどまとめた報告で明らかになった。

今日の排出量の相場をあてはめると、10億トンの調達には1兆7000億円の費用がかかる計算だ。

ドイツ銀行の報告は、鳩山政権が導入を目指す国内排出量取引制度が日本全体の排出削減に果たす役割を分析した。その結果、電力や製造業など産業界は90年比で35%の削減を義務づけられる見通しとなった。報告の試算では、産業界は必要な削減約15億トンの3分の2に当たる10億トンを海外から購入するシナリオが現実的との結論となり、日本の需要増で、世界の排出量相場が押し上げられる可能性も示した。(読売新聞より)


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上記記事によると排出量10億トンの購入代金は現在の相場で1兆7000億円相当になるとのことですが、もし本当に日本がこれだけの排出量を購入する必要に迫られた時はその需要が相場上昇圧力となり、さらなるコスト増につながりかねないリスクも秘めているようです。鳩山総理が宣言した温室効果ガス25%削減は確かに高いハードルですが、もしこれを環境税の導入による排出量購入で達成しようとするのであれば極めて後ろ向きな発想であると失望せざるを得ません。もし本当に1兆7000億円の費用がかかるのであれば私はこれを排出量購入に充てるのではなく、国内環境整備のための投資に充てていただきたいと考えます。

以下は環境に関しては素人である私の荒唐無稽な提案ですが、鳩山総理にはぜひ日本全体を温室効果ガス25%削減のショールームにするという方針を示して積極的に関連事業への投資を行っていただきたいと思います。これにより日本が有する優れた環境技術を実際の企業活動や国民生活に積極的に導入して温室効果ガス25%削減を実現すると共に、全世界に実際の効果をアピールして販促につなげることがができます。排出量購入では外国への支払に消えてしまうお金も日本全体を環境関連技術のショールーム化にするために使えば内需拡大策となり国内でお金が循環して多くの国民が恩恵を受けることができます。そして環境関連製品も需要が増えればコストダウン効果を生み、競争が増して技術革新も進み、日本の優位性を保つことができます。日本を環境技術のショールームにするためには常に最先端の技術に置き換えて行く必要がありますので継続的な需要も望めます。鳩山総理にはぜひこのような前向きな発想で温室効果ガス25%削減に取り組んでいただきたいと切に願うものです。

私が社会人になったころ、企業のコンピュータは「ホストコンピュータ」方式が一般的でした。これは事業所などの末端に置かれたコンピュータは単なる入力端末に過ぎず、情報処理は情報センターとかシステム部などに置いた大型汎用コンピュータが一手に引き受けるというシステムです。しかしその後の技術革新で今では一人一台のパーソナルコンピュータが企業活動に必要な情報処理の多くを可能にしています。私は発電もこれと同じ方向に進むのではないかと考えています。すなわち今は大規模な発電所で作った電力を企業や家庭に送っているいわば「ホストコンピュータ」方式ですが、将来的には個々の企業や家庭が小規模の発電設備を持つ「パーソナルコンピュータ」方式に変わるのではないでしょうか?小規模発電といえば現在でも太陽光発電や風力発電が普及を始めていますが、個人的には家庭用燃料電池が小規模発電の主流になると考えています。最近では家庭用燃料電池も実用化が進んでおり、「エネファーム」や「エコウィル」という名前は聞いた方も多いのではないかと思います。これらは都市ガスやLPガスなどから燃料となる水素を取り出して空気中の酸素と反応させ発電するシステムになっており、既存のガス管が使えるため置き換えが比較的容易です。

小規模発電のメリットは作った電力を融通し合えるところにもあります。例えば太陽光発電ではすでに電力会社が余剰電力を買い取ってくれるシステムが出来上がっていますが、すべての小規模発電でその仕組みを導入すれば大規模な発電所は必要なくなるのではないでしょうか?ただし現状の家庭用燃料電池では初期投資とは別に燃料の元となるガス代が必要ですので電力の買い取りにも多少の工夫は必要でしょう。例えば電力会社が真夏の電力不足時には高く買うというように需要に合わせて買い取り単価を変えるシステムとし、家庭側でもあらかじめ単価がいくら以上の時には売るという設定ができれば良いのではないかと思います。ちなみに燃料電池は将来的には自動車にも採用されるはずですので駐車場に置いてある燃料電池自動車も小規模発電所化できるという構想も生まれます。日本は送電ロスの少ない送電線の研究も進めていると聞きますので小規模発電で作ったクリーン電力を韓国、台湾、中国などの近隣諸国に売れば排出量売却さえも可能になります。

最後に投資家的視点でこの荒唐無稽な案を評価するならば、日本全体を温室効果ガス25%削減のショールームにすることは間違いなく内需拡大策ですので円高を追い風にできる点がメリットといえます。長く極端な外需依存経済に慣らされた私たちには円高は困るという発想が身に染みついていますが冷静かつ客観的に考えて現状で米ドルと通貨安競争をしても日本円は著しく不利です。それならば積極的に円高をメリットとして活用してやろうという発想の転換も必要であり、米ドルが弱い今こそ内需拡大策実行の好機とも考えられます。為替相場は実際に日本が「円高大歓迎」という姿勢を示せば案外円高にはならないという皮肉な一面も持ち合わせていますので、私は鳩山政権にはぜひ積極的に「内需拡大+円高歓迎」政策を打ち出して欲しいと思っています。さらに小規模発電で電力を融通し合うシステムが効率的に働き、将来の技術革新で発電コストが下がって家庭に安定的な売電収入をもたらすことができれば、消費拡大につながるばかりではなく年金や介護・医療に代表される将来の不安解消にもつながると考えられます。私たちの将来には「クリーン電力を売って豊かな生活」が待っているというような明るい夢を提示することも政治の大切な仕事であることは間違いありませんので、鳩山総理にはくれぐれも排出量購入でお茶を濁すことのないようお願いしたいと思います。



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