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マネックス、お前もか

kage

2009/08/03 (Mon)

本日、マネックス証券のサイトに「【投信選び】REITファンドで毎月分配金を受け取るチャンス!」と題する販促ページが掲載されました。REITファンドの販促といえば以前「REITファンドの利回りが30%?」でSBI証券の顧客の誤解を誘発するような表現方法に異議を唱えたことがありますが、さすがにマネックス証券はそんな誤解を招くような表現はしていないだろうと信じつつリンクをクリックしてみるといきなり目に飛び込んできたのが下記のセールストークでした。

2009年6月に新たにマネックスの投資信託ラインナップに加わった、「ラサール・グローバルREITファンド」。7月21日~7月24日のマネックス証券の投資信託週間売れ筋ランキングでも2位にランクインするなど、お客さまから注目を集めているようです。

注目の理由の1つとして考えられるのは、経済危機の影響などで減配などを行いながらも、これまで安定的に分配金を支払ってきたからかもしれません。本日は、マネックス証券で取扱いのあるREITに投資するファンドのうち、毎月決算を行う主なファンドをご紹介いたします。


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これを読んで私は「マネックス、お前もか(=お前も悪魔に魂を売ってしまったか)」と大いに落胆しました。以前私は「懲りないSBI証券」の中で分配金の本質について以下のように書きました。

分配金≠利息(金利)
分配金が多い≠運用成績が良い

しかし上記の説明を見るとここに「分配が継続している≠運用成績が良い」を加えなければならないようです。確かに上記の文章のどこにも「分配が継続している=運用成績が良い」とは書かれていません。しかしこの文面ではそのような誤解を誘発する恐れが非常に高いと思われます。

それでは上記セールストークにある「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」を例にして、何が問題なのかを具体的にご説明いたしましょう。販促ページにはラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)の下記の実績が示されています。

2009年7月21日時点の基準価額 : 4,184円
2009年7月の分配実績 : 80円
2008年8月~2009年7月の分配金総額 : 1,100円


ここでSBI証券なら1年の分配実績1,100円÷7/21時点の基準価額4,184円=年分配金利回り26.3%とアピールするするところですが、さすがにマネックス証券にはわずかながらも良心のかけらが残っていたようで、そこまでは踏み込んでいません。しかしこの実績を見て1年の分配実績1,100円は丸々利益になったと勘違いする顧客も多いのではないでしょうか?そのような誤解を避けるためにもここに2008年8月の基準価額を掲載するのが「良心」というものではないでしょうか?

そこでYahoo!ファイナンスでラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)の過去の基準価額を調べてみると、2008年8月1日の基準価額は10,689円であったことが分かります。そしてその後の推移を追ってみると現在まで一度たりとも分配時点で購入時の基準価額を上回っていないという事実が見えてきます。すなわち1年の分配実績1,100円はすべて運用益ではなく、元本を取り崩した特別分配金であったわけです。つまりラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)のこの1年間の現実は運用益はゼロで、もの凄い勢いで減り続ける元本をひたすら取り崩し続けた結果が上記の数字なのです。分配金がまったくなかった場合の基準価額が4,184円+1,100円=5,284円であることを考えれば、この1年で10,689円-5,284円=5,405円の運用損失を出して投資資金がほぼ半減していることになり、お世辞にも良い運用成績を残したとはいえないことがご理解いただけると思います。

販促ページではこの後「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)を2009年7月1日に100万円分購入したら、7月はどれくらいの分配金をもらえた?」というQ&Aが続いており、その答えは「約18,400円(税引き前)もらえた計算になります」となっています。Yahoo!ファイナンスで調べてみると7月1日の基準価額が4,273円で分配のあった7月6日の基準価額が4,061円となっており、分配の80円を上乗せしても購入時の基準価額を超えないためこの18,400円も元本を取り崩した特別分配金となります。すなわちわざわざ(税引き前)と書いてはいても現実には税金はかからないことになります。これも疑ってかかれば「分配金=利益」と思わせたいという意図があるようにも思えます。

このようにこのQ&Aの事例では分配金は元本を取り崩す特別分配金となるわけですが、7月1日に100万円を投資した時点でまず申込手数料1.575%(税込)が引かれ984,250円となった資金が7月6日に基準価額が下がって953,823円になったところで18,400円を取り崩しているわけで、わざわざ申込手数料1.575%(税込)を払って預けた資金の一部を1週間も経たない内に取り崩すという合理的でない行動をしていることになります(ちなみに申込手数料がある毎月分配型なら配当落ち直後を買うのが合理的といえます)。あえてこのような事例で分配金をアピールする姿勢を見るとネックス証券の良心を疑いたくなります。

マネックス証券を傘下に置くマネックス・グループのミッションのひとつには「投資教育・啓発活動を更に強化する」が掲げられています。私もマネックス証券の顧客にして古くからのマネックスファンの一人としてこのミッションに恥じることのない姿勢の堅持を強く希望するものです。



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この記事へのコメント

kage

どこかで利益

こんばんは。
どこかで利益を出さないと、企業は存続出来ません。
大手に比べると良心的と思います。
ただし、私は購入しませんが(笑)

Posted at 20:29:25 2009/08/03 by 愛犬クロリス

この記事へのコメント

kage

愛犬クロリスさん

コメントありがとうございます。

過当競争にあるネット証券業界でマネックス証券も生き残りに必死であることは私も十分に理解しているつもりですが、ファンの一人としてはなりふり構わず売り上げを取りに行く姿は見たくなかったというのが正直な気持ちです。この販促策で一時的に売り上げが増えたとしても顧客の信頼を失っては元も子もありませんし。

Posted at 22:27:43 2009/08/03 by おやじダンサー

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kage


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毎月分配型投信が目立ちますねぇ・・・
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