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海外株式投信評価額(2009.07.24現在)

kage

2009/07/25 (Sat)

いつの時代にも架空の投資法で顧客をだましてお金を巻き上げる投資詐欺は存在するものですが、最近になってまた怪しげな投資案件で被害を受けたというニュースが増えているように思います。その背景にあるのは多くの人が感じている未曾有の金融危機や少子高齢化の急速な進行による将来への不安であり、詐欺師たちはその弱みを巧妙に突いてくるわけです。しかし少しでも投資に関心がある方であればお分かりのとおり、投資の世界に「絶対に儲かる安心で確実な投資法」というものは存在しません。基本的にリターン(利益)は自らが負ったリスクの対価ですので高いリターンが期待できる投資法にはそれに応じたリスクが伴うものです。つまり一攫千金を狙うような投資法は大損をする可能性とセットであり(ハイリスク・ハイリターン)、定期預金や個人向け国債のように預入先や発行元が破綻しない限りは元本が確保できる投資法にはわずかな利息しか付きません(ローリスク・ローリターン)。このようにリスクとリターンは基本的に左右対称の関係にあり、投資の世界にはローリスク・ハイリターンというようなおいしい話は存在し得ませんし、当然ノーリスクでリターンを得られるという話も存在しません(ただし金融機関が手数料をぼったくるハイリスク・ローリターンは存在しますので注意が必要です)。それではこの世の中においしい話はまったく存在しないのかというと必ずしもそうではありません。世界中の市場を見渡して一時的に非効率となった部分(=実態とかけ離れた値付けがされた部分)を見つけてローリスク・ハイリターンを狙う投資法も確かに存在します。分かりやすい例では誤発注で暴落した株を買うというような方法が挙げられます。この場合、当然のことながら間違った値付けがされているという事実に気付いた人が少なければ少ないほど一人が得られるリターンは大きくなるわけで、「おいしい話」を多くの人に広めようとしている投資案件は基本的に怪しいと考えるのが妥当です。

このように投資の世界には「絶対に儲かる」とか「確実な配当を保証する」というようなおいしい話は存在しませんが、「元本割れの可能性を限りなくゼロに近づけた上でリターンの上乗せを狙う投資法」なら存在します。その投資法の優れているところは上記の市場の非効率を探す投資法と違って誰もが長く続けることが可能であり、実際に多くの機関投資家も実践しているという実績があることです。このようにこの投資法はすでに広く認知されているためご存じの方も多いとは思いますが、ご参考までにご紹介したいと思います。なお仕組みを分かりやすくするために税金や為替の影響はすべて除外してご説明いたしますのでご了承ください。

この投資法の代表的な手法として割引債(ゼロ・クーポン債)を使う方法が挙げられます。ちなみに割引債(ゼロ・クーポン債)とは券面に利札(りさつ=クーポン)がなく、額面金額から利息相当分を差し引いた価格で発行され、償還日に額面金額が償還される債券です。つまり利息は付かない代わりに10年後に100円で償還する権利を今70円に割り引いて売るというような仕組みになっているわけです。具体的な運用法としては仮に100万円の運用資金があり、10年後に100円で償還する権利を今70円で売る割引債があった場合に、まずこの割引債を70万円分購入します。これにより10年後に100万円になって戻ってくる権利が確保できます。その上で手元に残った30万円を使って元本以上の損失を被るような投資法でなければどんなハイリスク投機でもどうぞご自由に行ってください。もし不幸にして30万円すべてを失ってしまっても10年後には100万円が戻ってくるわけですから元本割れはありません。逆に30万円が40万円に増えれば単なる割引債への投資に10万円の利益が上乗せできるわけです。もちろん割引債も債券ですから発行元が破綻するリスクがあり元本割れの可能性はゼロではありません。しかしこの手法を使えば「元本割れの可能性を限りなくゼロに近づけた上でリターンの上乗せを狙う」ことが可能になります。実際に「元本確保型」を謳う金融商品の多くがこの手法を取り入れていますので、老後の生活資金のような元本割れは困る資金でリターンの上乗せを狙う運用を行いたいと考える方にはそのような金融商品を探すのもひとつの方法であると思います。

このようにリスクを限定してリターンの上乗せを狙えるこの投資法は一見完璧のようにも思えます。しかし現実にこの投資法はそれほどメジャーにはなっていません。その理由を考える上で重要になるのは「元本割れしない」のは「損をしない」のと同じ意味ではないということです。例えば上記の例で割引債を70万円分購入しただけでそれ以上の運用を行わなかった場合、10年後には130万円を手にすることができます。つまりトータルの損得を考える場合は元本の100万円ではなく130万円が基準となるわけです。すなわち残りの30万円を減らすリスクを負うからこそリターンの上乗せに期待できるのであり、リスクのないところにリターンなしという投資の真理はここにも生きているわけですね。金融詐欺の被害者を出さないためには当局の取り締まりももちろん大切ですが、私たち一人ひとりが投資への理解を深めて自己防衛に努めることも重要なのではないでしょうか?

今週は世界の株価がまた不思議な上昇態勢に戻ったため私の運用成績も続伸となりました。もちろん赤字解消にはまだほど遠い状況ではあるのですが、このところ主力の中国株式の上昇が著しいため今後の動向にはますます期待が高まります。ただ個人的には相変わらす現在の異常ともいえる金融・財政政策の効果や期待が剥落した後の不安を払拭できていませんので過度な期待を寄せて後で大きな落胆となることのないよう自身を戒めています。

マネックス証券
MX090724

SBI証券
ET090724

先週の定時報告に書いたとおり、今週はロシア株式指数・RTS連動型上場投信(1324)とブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信(1325)はひたすらポジション縮小に動き、上海株式指数・上証50連動型上場投資信託(1309)と上場インデックスファンド中国A株(パンダ)CSI300(1322)は攻めの姿勢で積極的な売買を行いました。この結果、ロシア株式指数・RTS連動型上場投信(1324)はまだ残りがあるもののブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信(1325)は運良くすべて利益確定できれいサッパリ撤退できました。中国に関してはそれぞれの値動きに合わせて上海株式指数・上証50連動型上場投資信託(1309)は現引き候補の建玉以外は短期売買に徹し、上場インデックスファンド中国A株(パンダ)CSI300(1322)はひたすら押し目買いに努め、結構満足できる結果を得ることができました。来週も引き続きロシアのポジションを縮小しつつ中国を攻める方針を継続するつもりです。



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