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セゾン投信定期積立経過報告

kage

2009/06/24 (Wed)

昨日はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの定期積立約定日でした。そこでいつものようにセゾン投信設立時から同一金額の定期積立のみを行っている(=定期積立の増額やスポット買いを一切行っていない)私の運用成績を公開させていただきます。

<ご参考>セゾン投信設立時より定額で定期積立のみを続けた場合の指数
●個別元本 : 8,573円 (先月比で55円の低下)
●騰落率 : -13.8% (先月比で1.6%の改善)


世界経済に底打ち感が出たことでセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの基準価額もここ数ヵ月で予想外の回復を見せてくれていたのですが、ここにきてさすがに調整局面に入ってきました。このため今回の約定価額は先月比で89円アップに止まる7,399円となりました。今後の世界経済動向を考えると目先は中国やインドなど莫大な人口を抱える新興国の成長に期待する面が大だと思いますが実際にはBRICsが束になっても世界経済を強力に牽引するには力不足ですから、本格的な景気回復にはやはり環境関連ビジネスが世界経済成長のメイン・エンジンに育つのを待つ必要があるように思います。ただ長期投資の観点では将来の経済成長シナリオを持ちつつじっくりと個別元本引き下げに取り組めるのは喜ぶべき状況であり、急速な成績改善に過度な期待をかけて短期的な基準価額の動向に一喜一憂することは慎まなければならないと自分自身を戒めています。

先週土曜日(6月20日)に秋葉原で行われたセゾン投信主催の投資セミナーに参加してきましたのでご報告いたします。今回のセミナーはゲスト講師が投資信託にだまされるな!?本当に正しい投信の使い方「しくみ」マネー術などの著書で知られる竹川美奈子さんで、ぜひ直接お話しを聞いてみたいと思ったのが私の参加理由でした。なお事前に案内されていた概要は以下のとおりです。

講師に「投資信託にだまされるな! 本当に正しい投信の使い方」の著者である竹川美奈子氏、世界最大級の投信会社であるバンガード・インベストメンツ・ジャパン代表の加藤隆氏を迎えてのセミナーになります。講演は、竹川氏に公的年金だけに頼れない現役世代にとってのマネープランを考える必要性についてお話しいただき、加藤氏にはバンガード・グループについてお話しいただきます。

第1部・基調講演
講師:竹川美奈子氏(ファイナンシャル・ジャーナリスト)/加藤隆氏(バンガード・インベストメンツ・ジャパン 代表取締役)

第2部・パネルディスカッション
出演者:竹川美奈子氏(同上)/加藤隆氏(同上)/中野晴啓(セゾン投信社長)


開催日直前になってセゾン投信から再度セミナーの勧誘メールが届いたためもしかして参加者が少ないのかと心配していたのですが会場は満席で、演壇前に用意されていた関係者席を急遽解放するほどの盛況ぶりでした。参加者の約8割が男性で、私の印象では一般的な投資セミナーとしてはずいぶん女性比率が高いように感じたのですが、竹川さんは「いつもは女性中心のセミナーで話すことが多いため緊張しています」とおっしゃっていました。それではいつものように以下に私自身の印象に残った点をピックアップしてご紹介したいと思います。なお一部に私なりの意訳が含まれるため、発言者の本意と異なる可能性があることをあらかじめご了承下さい。

真剣に“じぶん年金”づくりを考える時代(ファイナンシャルジャーナリスト 竹川美奈子)

●なぜ資産形成が必要?
1.経済成長・人口増から低成長・人口減へ(お給料は増えない、社会保険料負担は増える)
2.ずっと稼ぎ続けられるわけじゃない
3.物価が上昇するリスク

ねんきん定期便などで自分が将来もらえる年金額を把握しておきましょう。

一般的な公的年金で生涯受給額-生涯支払額の収支は年代別でどうなる?
・1940年生まれ +3,100万円
・2005年生まれ -2,510万円
差額 5,610万円(医療、介護を含めると8,340万円)ちなみに1960年生まれで±0

100%現金保有だとインフレリスクがある。

支出を抑えて投資に回す“正のスパイラル”へ
仕事をして得たお金を「いま使うお金(基礎生活費、大型支出)」と「将来の資金(貯蓄、投資)」に分け、いま使うお金からムダな支出を削って投資に回す。

発想を転換しよう!
5大支出をどうするか
1.住宅:賃貸も選択肢に
2.クルマ:都市部の人は所有しない
3.保険:なるべく入らない
4.教育:どこまで出すか検討
5.老後資金:足りない分を“自分”で準備

●「じぶん年金」はどうつくる
まずは土台をつくろう!
・リスクを抑えて(資産分散、時間分散)
コア:内外の株式と債券(4分散)→個々に自分で投資 or グローバルバランスファンド
サテライト:新興国、個別株、コモディティなど
世界に幅広く分散
集中投資はハイリスク
・低コスト
(筆者注:もう一項目あったのですが書き漏らしました。おそらく「長期」だったと思います。)

金融危機では4資産分散でも評価額は大きく下がる(今回の金融危機で30%程度)

それでも1999年から2008年まで10年間運用すれば100が113になっている。

5年間ドルコスト平均法で投資した場合
・購入額が1年目:10,000円-3年目:14,000円-5年目:10,000円の山形チャートを描いたとしたら、平均11,600円。
・購入額が1年目:10,000円-3年目:8,000円-5年目:10,000円の谷形チャートを描いたとしたら、平均9,200円。
このように右肩上がりよりも一度下がってから上昇した方が実りが多いこともある。(筆者注:もし自分自身の長期投資の着地点が今より高くなるのであれば、100年に一度の金融危機に遭遇できたことを天に感謝することになる可能性が高いということですね)

継続は力なり
・毎月2万円×3%×360カ月(30年間)と同じ結果を1/3の期間の120カ月(10年間)で得ようとする場合、毎月6万円(3倍)×9%(3倍)が必要(=簡単ではない)。
資産形成は一刻も早く始めて継続することが大切。

●低コスト+分散+長期
●システム化する(感情とリスクのコントロール)
稼げる内になるべく早く“正のスパイラル”に入ることが大切。

バンガードのトリビア -どこがどう違うの?-(バンガード・インベストメンツ・ジャパン 加藤隆)

運用資産 約110兆円(日本の全投信で50兆円)

インデックスファンドの創造→「ボーグルの愚行」と揶揄される(そんなファンドが売れるはずがないと誰もが思っていた)。

ボーグルが卒業論文に書いて以来、一貫している哲学「顧客に運用で奇跡を起こせるなどと思わせてはいけない」。

「Vanguard」という名前は英国連合艦隊旗艦から取ったものだがフランス語のAvant-garde(アバンギャルド=前衛)も意識している。

バンガード社の株式はすべてバンガードのファンドが所有している。このためファンドの所有者=株主となり、顧客と株主の利害が一致する。一般的な株式会社は利益を上げて株主に利益を分配しなければならないがバンガードはそれが必要ない。このためまるで非営利団体のようにギリギリのコストで運営できる。

バンガードのファンドは業界平均の約1/6のコスト。

インデックスのマーケットシェアは約40%。

アクティブファンドも低コスト→相対的に成績アップ。

パネルディスカッション・今長期投資が支持されている理由

(長期投資が合理的である根拠となる)経済成長が続くと考えられる根拠は?

・人口増と一人あたりの生産性が向上することで経済成長が起こる。
・一年に一億人分の新たな経済が生まれている。
・技術革新が経済成長につながる。ただし確証はない。政治・資源・環境問題などで成長が阻害される可能性もある。それでも必ずどこかにお金を置いておかなければならない。であれば相対的に間違いの少ない場所に置く必要がある。インデックスファンドは勝ちも負けもせず必ず市場平均が取れる。しかもコストが安い分だけ投資家の取り分が多い。例えば10年間連続で経済成長がマイナスという資本主義経済が崩壊するような事態が起こった場合、現金は本当に安全か?銀行は本当に安全か?ハイパーインフレのリスクはないのか?を考えて欲しい。投資をしなければ一切のリスクから逃れることができるのかを考えて欲しい。

ITバブル絶頂期の2000年当時、多くのカリスマファンドマネージャーの取材をしたが現在も生き残っているのはさわかみ投信の澤上社長くらい。紆余曲折を経てほとんど消えてしまった。

金融会社が合併で規模が大きくなり、相対的に運用会社の存在感が小さくなっている。

長期に渡って大切なのはお金の質。日本のほとんどの投信は最初(設定時)に大きな金額が集まり徐々に流入額が減っていく。これでは満足な運用はできない。

正直長期投資は面白くない。楽しむための投資と資産形成のための投資を分けるべき。

Q:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドはGDP比率に比べて新興国の割合が小さいと感じるが?
A:われわれは時価総額比率を採用している。新興国の金融市場は未成熟であるため実体経済(=GDP値)に追い付いていない部分がある。しかし個人投資家や年金資金が育って金融市場の成熟が進む過程でその差は徐々に縮小して行くと考える。

Q:竹川さんが基調講演で重要と言われた自己投資を具体的に解説して欲しい。
A:竹川・キャリアアップのための資格取得、勉強、読書など。人間の幅を広げるため好きなこと(趣味など)の追求も。投資のリターンを上げる努力をするより生涯収入を上げる努力をすることの方が有効。

加藤・投資は目的ではなく手段。時間が大切。

中野・青臭いかも知れないがセゾン投信の仲間はお金を増やすことを目的とするのではなく、人生を一生懸命生きるための仲間であって欲しいと思っている。

Q:買い方はドルコスト平均法が有効なのは分かったが売り方は?
A:竹川・ありがとう投信が提供している自動解約サービスが理想。セゾン投信でもぜひ導入を検討して欲しい。(筆者注:ここで中野社長から「検討すると言ったじゃないですか」との発言あり。期待して良いようです。)

加藤・米国でよく見られるのはリタイア時に全額年金保険に移し替えること。

Q:長期投資と住宅ローンの併用は可能か?
加藤・一般論としては借金を返すことを優先すべき。
竹川・将来的に安定した収入を得られる確証がないのに住宅ローンを組んで本当に良いのか?をまず考えて欲しい。
中野・低金利のローンを長期固定で借りられるのであれば併用もアリではないか?インフレで借金は目減りする。本当に急いで返すべきなのか?

Q:まとまった投資資金ができた時の投資法は?
A:加藤・時間分散がもっとも合理的な解。例えばこれからまだ1年くらい世界経済は厳しいと考えるのであれば1年間で分散買いをすれば良い。実は私自身も自分の運用資産をセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドに移す際に分散買付をせずに失敗した。

Q:インデックスファンドは誰も買わない「悪い」企業の株も買うためインデックス運用の比率が高まれば市場原理を歪めることになるのではないか?
A:加藤・「良い」企業の株だけを選べば優れた運用成績を得られるかといえば必ずしもそうでははい。なぜなら良い企業の株はすでに高くなっており、悪い企業の株はすでに安くなっているから。現実的にそれほど問題にはならないだろう。(筆者注:確かにインデックス運用の比率が極端に高まれば「歪み」は出てくるでしょう。しかし私のように「歪み」を見つけて何とか儲けてやろうと考えるハイリスク投機家がいる限り心配はいらないと思います。)

今回のパネルディスカッションは中野社長の意向で事前打ち合わせを一切せずに臨んだそうです。それはぶっつけ本番の臨場感を楽しんで欲しいとの意図だったそうですが、お陰で中野社長と竹川さん、加藤さんの掛け合い漫才のような場面も多々あり、参加者からたびたび笑い声が聞かれるという珍しい投資セミナーとなりました。また今回は質問者全員にバンガード社のロゴ入りエコバックがプレゼントされるとのことでQ&Aセッションが大盛況でした。もし質問が途切れたら私も手を挙げようと思っていたのですが残念ながら最後まで質問希望者殺到でした。ちなみに私が聞いてみたいと思っていたのは以前の月次報告でも書いた「もし今度は100年に一度のバブルに遭遇した場合、それでもBuy&Holdを続けるべきか?」でした。

以上大変長いレポートになってしまいましたがこれでも書き漏らした点は多々あります。私自身セゾン投信のセミナーには何度も参加していますが毎回進歩しているように思えますので、一度参加された方でも再度参加してみると何か新しい発見があるのではないでしょうか?





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