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潮目が変わった?

kage

2009/04/08 (Wed)

ここ数日の世界の株価はこれから本格化する業績発表への警戒感から軟調な動きになっています。本日も液晶テレビのトップメーカーであるシャープの2008年度の赤字幅が当初予想の1000億円から1300億円に拡大する見込みとの報道が流れました。しかしそれを伝えるロイターの記事の中には「世界経済の潮目が変わってきたのでは?」と思わせる下記の一文がありました。

<液晶への注文が急回復>

一方、液晶関連の足元の業況について片山社長は「びっくりするくらい急激に市場は動き始めた」と説明。液晶パネル・テレビの主力工場の亀山第2工場(三重県亀山市)は「現在すでにフル稼働。この2週間から1カ月間、急激に注文が入り出した」としている。堺工場は量産のめどがついており、従来2010年3月までとしていた同工場の稼動を前倒しする。


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このような記事を読むと私のようなハイリスク投機家はすぐに「シャープの株を買って一攫千金だ!」と考えてしまいがちですが、びっくりするくらい急激に市場が動き始めた背景をキチンと読み解いておかなければ後で痛い目を見ることは明白です。その要因について常識的に考えれば先般ロンドンで開催されたG20金融サミットでの合意に代表されるような世界的な緊急経済対策の効果が早くも現れてきたと見るべきであろうと思います。当然のことながら緊急経済対策の内容は個々の国で異なりますが、基幹産業である自動車や電機製品の消費を促す政策が複数の国で執られており、シャープの液晶パネル受注急増はいち早くこの流れに反応したものと考えられます。普通ならこの動きを世界経済回復の第一歩として私も個人投資家の一人として歓迎したいところですが上記のような背景を考えると手放しでは喜べません。なぜなら世界各国が協調して行っている緊急経済対策は無理を承知の力業(ちからわざ)であるためです。

昨年秋の世界同時株価大暴落の時期に立てたエントリー「暴落する株式市場を見て思ったこと」に私は以下のような一文を載せました。

世界経済は瀕死の重傷。こうなれば世界各国が協調してカンフル剤だろうがドーピングだろうが麻薬だろうが何でも使って対処しなくてはならなくなる。この副作用(=新たなバブルの発生)はきっと大きい。ということは次の金融危機(=バブル崩壊)の破壊力もさらに巨大になるだろう。

ご承知のとおり現在の緊急経済対策の実態は世界各国が協調してジャンジャン借金をして盛大にお金をばらまいている状況ですので間違いなく劇薬級の対策であるといえます。つまり激しい副作用が伴うことを覚悟しなければならないということです。上記の一文で私は副作用の一例として新たなバブルの発生を挙げましたが、「通貨の過剰供給→通貨価値の暴落→ハイパーインフレ」というシナリオも考えておく必要があります。

ハイパーインフレと聞くと私は以前ある電機メーカーの方から聞いた金融危機下のブラジルの事例が思い浮かびます。その時はブラジルの通貨であるレアルの下落がそれこそ時間単位で急速に進行したため注文を受けて通常通り船便で送っていると製品が届くまでの間に売り上げ代金の価値が目減りしてしまうため経費的にはバカ高い航空便を使って一刻も早く製品を届けて代金を回収し米ドルに両替する方が結果的に損失を少なくできたそうです。もし今回の緊急経済対策の副作用で世界中の通貨が同時に下落を始めたとしたら、例えばFXにおいて個々のレートはあまり変化はないのに売り買いに関わらずポジションを持った瞬間から資産価値がみるみる下落していくという事態に見舞われることになります。そこまで極端な心配は必要ないのかも知れませんがこれから私たち個人投資家が警戒すべきはデフレではなくインフレなのだろうとは感じます。

インフレから自分の大切な資産や家族の生活を守るためには一般的にインフレに強いとされる株式・不動産・金(Gold)・商品(コモディティ)などに資産の一部を移すことが合理的な行動といえます。そういう意味ではリターンを得る目的で投資を考えるのではなくインフレから資産や生活を守る目的で投資を考えるべき方向へ「潮目が変わった」と捉えるべきなのかも知れませんね。



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