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自分流投資スタイルをみつけよう

kage

2009/03/09 (Mon)

昨日九段で行われたセゾン投信のセミナーに参加して参りましたのでご報告させていただきます。なお今回は珍しく午前と午後の二部構成となっており、午前の部の基調講演はさわかみ投信の澤上社長、午後の基調講演は独立系ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんでした。ご承知のとおり澤上社長の投資観は良くも悪くもまったくブレがありませんので新たな発見は少ないだろうと勝手に判断して、今回は午後の部だけ聞いてきました。事前に案内されていた午後の部の内容は下記のとおりです。

基調講演
テーマ:「“自分流”投資スタイルをみつけよう」
講師:深田晶恵氏(株式会社生活設計塾クルー 取締役)

パネルディスカッション
出演者:加藤隆氏(バンガード・グループ 駐日代表)、中野晴啓(セゾン投信社長)
コーディネーター: 深田晶恵氏(同上)


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午後の部の開場は14時で私は開場5分後には到着したのですが、もうすでに席の半分は埋まっていました。この状況を見てきっと午前の部から引き続き参加されている方が多いのだろうなと感じたのですが、深田さんが講演の途中で「午前の部から参加されている方はどのくらいいらっしゃいますか?」と問うとやはり参加者の半分くらいの手が挙がりました。世界中で実体経済の悪化がドンドン深刻になっている中でも長期投資に関心を持っている方々が多いことを頼もしく思いました。それではいつものように以下に私自身の印象に残った点をピックアップしてご紹介したいと思います。なお一部に私なりの意訳が含まれるため、発言者の本意と異なる可能性があることをあらかじめご了承下さい。

“自分流”投資スタイルを見つけよう(深田晶恵氏)

個人投資家には大きくふたつのタイプがある。

Aタイプ
・窓口で勧められると断れない人(50代男性に多いとのこと)
・金融機関で商品を選んでもらう人
・流行のものを買ってしまう人
・退職金運用病にかかった人(とにかく運用しなければならないと思いこんでしまう)

Bタイプ
・投資信託は嫌いで個別株投資が好きな人
・インデックスファンドでコツコツ投資をする人
・納得できる国や企業にしか投資したくない人
・債券投資で心安らかに投資したい人

相場が下がるとどうなる?

Aタイプ=人のせいにする。自分を責めてしまう。(もう投資は懲り懲り)
Bタイプ=大きな動揺はないが振り返って検証はする。(次の投資先を探す)

つまり自分流の投資スタイルを見つけられるかどうかが大切。

60代以上が対象のセミナーで最近特に多い相談は銀行で買った変額年金について。120%になったら運用停止、80%になれば返金という仕組み。窓口では「ブラックマンデーの再来でもない限り80%になることはないでしょう」と言われたがそうなってしまった。(「年金」という単語に惑わされて運用のリスクを理解していない人が多い)

インデックスブロガーの登場、そして彼らが主催したイベント「インデックス投資ナイト」のような新しい流れが出てきている。彼らはいろいろ悩んでインデックス運用にたどり着いた。自分のやり方を見つけた人はブレない。

失敗しない方法が見つかるまで踏み出せない人やいつまでも勉強中の人も多いが失敗を恐れていては経験が積めない。

「私の失敗例」

・東欧ファンド
投資を始めて最初に買った一本がこれだった。OL時代業務で東欧の工場と関わっていて労働者の勤勉さに感心したのが買った理由。ところが1998年のロシア通貨危機で基準価額が半減してしまった。よく調べてみると中身の半分はロシア国債だった(金融システムが未成熟だった東欧では投資対象が極めて限られていたため)。それを知らずに買ってしまった。

・大流行したカリスマファンドマネージャーの投信
買ったとたんにそのファンドマネージャーが他社に引き抜かれて運用成績は低迷。

・株式評論家の年賀状のお告げ
他人の推奨銘柄に安易に乗って失敗。

・分配金が出る株式ファンド
分配ありコースと分配なしコースがあることを後で知ったが、購入した証券会社では分配ありコースしか扱っていなかった。

たかが投資、されど投資。正解探しから自分流探しへ気持ちを切り替えよう。

「呪縛いろいろ」

・長期投資呪縛
売ってはいけないと思ってしまう。いつぐらいがお金の使い時なのかを考えよ。

・円グラフ呪縛
最初から綺麗な円グラフ(ポートフォリオ)を描きたいと思ってしまう。ポートフォリオは時間をかけて少しずつ作るもの。失敗だったと思うものや相性が合わないものも出てくる。

・日本は低成長、これからは新興国!呪縛
新興国投信はコストが割高。投資対象が悪いのではなく手段が悪い。(筆者注:これはまさしく私のことで耳が痛いです。大きな含み損を抱えながら高い信託報酬を払い続けることは合理的とはいえません)

・初心者はまず積立投資呪縛
いうなればこれは出会った人といきなり結婚するようなもの。まず少しだけ持ってみて相性を確かめるべき。

「自分流投資スタイルを見つけるためには」

・まず少額で試してみる
・自分にとってどうなのかを考える
・なぜ上がったのか、下がったのかをニュースでチェック
・金融商品は相性も大事
・次の投資につながる投資を心がける
・失敗の経験を生かす

「私の場合は」

・選ぶときはちょっと時間をかけてリサーチ
・買った後は時間をかけたくない
・分配金はいらない(今は資産形成期間のため)
・20年から25年後に向けて資産作り
・運用実績のあるものを選ぶ(新規設定のものは買わない)

「やってはいけない3か条」

1.「自分に合ったものを選んで欲しい」と金融機関に出向いてはいけない
金融機関は相談するところではない。なぜなら売り手には限界がある(扱っていないものは売れない)から。欲しい商品を見つけて売っているところへ行く。
2.高いコストの投資信託を買ってはいけない
3.相場が上向きの時に新規設定される投資信託を買ってはいけない
10年ほど前に設定された某1兆円ファンド(深田さんはあえて名称を伏せておられましたが私はしがらみがないのでズバリ書きますと「ノムラ日本株戦略ファンド」のことです)は設定日に1兆円の買いが入ることが分かっていたため良いカモにされた。今では基準価額3,600円、純資産額1千億円と見る影もない。

「お金上手になろう」

稼ぐ力、資産運用力、家計マネジメント力をバランス良く身に付けよう。

パネルディスカッションより

(インデックス投資ナイトで話題になった)バランスファンドは必要か否かについて

深田:(保有する投信が)なぜ上がったのか、下がったのかが分かった方が次の投資につながりやすいと思う。(筆者注:従ってバラの投信を自分で組み合わせるのが理想的とのご意見でした)

加藤:そもそも最良の組み合わせはない。リスク許容度は個々に違う。自分で最適化できる人はやればよいと思う。標準型モデルであるバランスファンドの組み合わせは正解でないかも知れないが、正解なのかも知れない。それでも分散効果を得るという点でバランスファンドを選ぶ意味はある。バランスを崩すことが一番よくない。

中野:結局のところは人それぞれ。自分で円グラフを描きたい人はそうすればよい。しかしそんなことに時間をかけるより仕事なり趣味なりに時間をかけたい人にとってバランスファンドはひとつの選択肢である。

あとパネルディスカッションの中で個人的に上手い表現だと思ったのが下記の発言でした。

加藤:投資はダイエットに似ている。流行のダイエット法にはそれなりの裏付けがあり効果もあるのだろうからよいと思ったらそればかり試そうとする人がいる。しかし結局のところは偏らない食事を適量食べているのが一番体によいはず。投資もこれと同じではないか?

Q.家計マネジメント力を高めるためにはどうすればよいか?

A.まず着目すべきは生命保険。よく中身を理解せずに複数の生命保険に入って毎月2万円から10万円もの生命保険料を払っているケースも珍しくない。そういう人たちは自分が公的保障や企業保障をどのくらい受けられるのかを知らずに加入している。また年間の家計バランス(収支)を把握しておくことも大切。

深田さんは個人のお金に関する相談を受けるファイナンシャルプランナーですので講演の内容も非常に身近に感じました。また「同じ個人投資家として迷いを共有したい」という姿勢にも好感を持ちました。著名投資家や評論家の講演も確かに参考になるのですが、個人投資家に近い存在で私たちの気持ちを理解してくれる深田さんのような方の講演から得るものも決して少なくないと感じた今回のセミナーでした。

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この記事へのコメント

kage

積立投資

はじめまして。
読みすすむうちに、
書かれている呪縛に結構私、
はまってることに気付きました(恥、汗)
大変ためになりました。
自分流をしっかり持ち
ぶれない投資をしたいものです…。

Posted at 23:27:24 2009/04/26 by fpファン

この記事へのコメント

kage

fpファンさん

コメントありがとうございます。

リタイア後のライフプランは人それぞれですしリスク許容度も人それぞれですから投資法についても先入観を捨てて自分に最適な方法を追求すべきですよね。

迷ったり失敗したりした経験が後になって生きてくることは私自身も実感していますのでぜひ失敗を恐れずにいろいろな方法を試してみていただきたいものです。

Posted at 08:00:39 2009/04/27 by おやじダンサー

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kage


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