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米国債はバブルの領域

kage

2009/01/14 (Wed)

今年最初のエントリーで米国の著名投資新聞「バロンズ」が米国債はバブルの可能性があると指摘した記事をご紹介しましたが、本日は仏銀行ソシエテ・ジェネラルから同様の警告が出されたというニュースが流れましたのでご紹介しておきます。

米国債はバブルの領域、投資家は出口戦略が必要=仏ソジェン

フランクフルト 13日 ロイター:仏銀行ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)は13日、米国債はバブルの領域に向かっており、投資家は出口戦略を用意すべき、との見方を示した。

米国債は将来的に、最大で価値が5分の1、減少する可能性がある、としている。

米国債市場は5兆ドルを上回る規模を持ち、政府系ファンド(SWF)などの外国人投資家がその半分程度を保有している。ソジェンは、インフレ率が3─4月までにマイナスになる見通しであることを指摘し、米国債は目先は、一段と上昇する可能性があるとの見方を示した。

ソジェンで欧州株などのリサーチ部門を率いるアラン・ボコブザ氏は、投資家向けの説明会で「非常に短期的に見れば、債券には好材料だ」と述べた。ただ、オバマ次期米大統領が計画している8000億ドル規模の景気刺激策などのファイナンスするため、今後は債券発行の必要に迫られるため、将来的には国債に圧力がかかる見通しだ。


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ソシエテ・ジェネラル・アセット・マネジメント(SGAM)の戦略・経済リサーチ部門を率いるミカラ・マルカッセン氏は「将来的には、財政政策が再び、国債市場を大きく左右する要因になるだろう」と指摘。「現在、どこか1カ所にバブルがあるとすれば、それは米国債だ。ある時点で、そのバブルははじけるだろう」との見方を示した。

ボコブザ氏は、10年物米国債利回りが現在の2.5%を下回る水準から、「正常な」水準とされる4─4.5%に戻れば、投資家は保有債券の価値の15─20%を失う、と警告している。

そのうえで同氏は「現時点ではあわてることはないが、この夏までに資産配分を変えて、ややリスクをとるようにし、債券への配分を減らすのが良いだろう。私なら2010年まで待つことはしない」と述べた。


記事にもあるとおりインフレ率が春ごろまではマイナスになることが予想され、実体経済の悪化もこれからが本番であることを考えれば米国債バブルのピークはまだ少し先になると思われますが、私自身もアラン・ボコブザ氏と同様に今年のどこかのタイミングで積極的にリスクを取る方向に投資戦略を転換すべきであると考えています。

あと米国債関係のニュースとしてはサーチナでジム・ロジャーズ氏の下記の発言が紹介されていました。

ロジャーズ氏「私が中国人なら米国債は買わない」

米著名投資家のジム・ロジャーズ氏は12日、「世界的な景気悪化が進む中、多くの米国債保有国が米国債の売却に動くだろう」との見解を示した。13日付千訊網が海外メディアの報道を引用して伝えた。

ロジャース氏によれば、08年9月の米証券大手リーマン・ブラーザーズの破たん後、金融資産の一段の減少を避けるため、株式などからより安全な資産にシフトする「質への逃避」が活発化。米国債の需要が拡大した。これによって米国債価格は上昇を続け、すでに極めて高い水準に達した。

ただ債券価格の上昇は利回り低下を意味する。米国の10年債のクーポンレートは07年6月の5%以上から08年12月には約2%にまで低下し、50年来の最低水準を記録した。

こうした情勢下、多くの米国債保有国が、ドル債以外への分散投資に動き始める可能性が高まった。

ロジャース氏は08年に日本を抜いて世界最大の米国債保有国となった中国を引き合いに出し、「もし私が中国人だったら、いかなる米国債も買わない」とコメント。「2.5%という低水準のクーポンレートで30年物の米国債を購入する心理は理解し難い」とも述べた。(サーチナより)


常識的に考えればジム・ロジャーズ氏の見解が正論なのでしょうが、中国は人民元のレートを維持するために大量のドル買いが必要だったことと世界の工場として驚異的な経済発展を続けてきた中国の最大のお得意様が米国であったことを考えれば、そう簡単に米国債との縁切りはできないことは私にも理解できます。しかし米国経済の回復が簡単ではないという現実を認識した中国は内需拡大に景気回復の活路を求めているため、もしかすると為替介入をやめて実質的な人民元切り上げによる購買力拡大を狙ってくる可能性も否定できません。そうなれば結果的に米国債離れが進むことになりますのでこれが米国債バブル崩壊のボタンを押すことになるのかも知れません。これは米国債保有高世界一の中国が自分で自分の首を絞める行為に等しいともいえますが、世界一の人口を抱える中国の内需拡大には無限の可能性がありますのでまだ両者を天秤に掛けることが可能です。しかし米国債保有高世界2位の日本は悲しいかな内需拡大が遅々として進んでいませんので米国債バブルの崩壊が予想外の被害をもたらす可能性もあり心配です。

その日本で現在バブルがあるとすれば、それは為替市場の日本円バブルであり、金融市場の預貯金バブルであるといえます。本日の日本経済新聞の報道によると冬のボーナスの実に64.2%が預貯金に回されているとのことで、預貯金バブルがドンドン膨れ上がっている実態が垣間見えます。

冬のボーナス、使い道は「預貯金」突出 民間調べ

損保ジャパンDIY生命保険が20―50代の既婚女性を対象に実施したアンケートによると、2008年冬に夫がもらったボーナスの平均手取り額は70万5000円で、07年冬の調査より3万9000円増えた。主な使い道(複数回答)についてはトップの「預貯金」が64.2%で07年調査より3.6ポイント上昇したほか、2位の「生活費の補てん」(37.4%)、3位の「ローン・クレジットの支払い」(36%)でも回答割合が増えており、積極的な支出よりも生活防衛の姿勢が一層強まっている。

ボーナスの中から夫に渡した小遣いの金額は「0―1万円未満」が37.4%で最多。2番目に多い「1万―5万円未満」(20%)や3番目の「5万―10万円未満」(19.8%)を大きく上回った。平均は6万9000円。

調査は一般企業に勤める男性を夫にもつ20―59歳の女性を対象に、08年12月11日から15日にかけてインターネットを通じて実施し、500人から回答を得た。(日本経済新聞より)


100年に一度の金融危機はこれからさらに嵐を巻き起こして世界経済を大混乱に陥れるのかも知れません。しかしそれもいつかは必ず終息する時が来ます。そして一般的には誰もがもう大丈夫だと思った時には投資のチャンスは過ぎ去っているものです。短期的な相場の動きは誰にも予想できませんが、ここから数年のスパンで考えるなら冒頭の記事にもあるとおり私たちは今の内に預貯金や債券からの出口戦略を考えておく必要があるように思えます。



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