2017 09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. »  2017 11

マネックス証券がグロソブの取り扱いを開始

kage

2008/12/03 (Wed)

今日届いたマネックスメールの表題にあった下記の文章を見て私は思わずわが目を疑いました。

グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)  12/5(金)取扱い開始!

100年に一度と評される未曾有の金融危機で欧米の金利低下と日本円の独歩高が続く現状はハッキリ言ってグロソブ取り扱い開始には最悪のタイミングと思えます。それがメールには下記のような案内文が書かれており、私はこれに大変な違和感を覚えたため本エントリーを立てた次第です。

国内最大の投資信託。満を持しての新登場!
日本を代表する人気ファンド「グロソブ」、
マネックスなら申込手数料無料(ノーロード)です。
2008年12月5日(金)取扱い開始!
※詳細は12月5日より、当社HPにてご案内いたします。


<<ブログランキング参加中>> にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ 人気ブログランキング FC2ブログランキング
まず始めに客観的な現実をご紹介します。今日配信されたロイターのニュース「国内投信は3カ月ぶりの流入超、トップは株式型日本株」の中で11月度に資金が流出した投資信託ワースト3が紹介されていました。

純流出額が最大だったのは、岡三アセットマネジメントの「ワールド・ソブリンインカム」の82億円。2位は野村アセットマネジメントの「マイストーリー分配型(年6回)Bコース」で71億円の流出超。国際投信投資顧問の「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」が56億円で続いた。(ロイターより)


このようにグロソブは11月度の実績で預かり資産減少額ワースト3位の投資信託なのです。ですから上記案内文の日本を代表する人気ファンド「グロソブ」という部分は現状では日本を代表する不人気ファンド「グロソブ」という表現が正しいことになります。

グロソブから資金が逃げている大きな理由のひとつは急激に進行した円高による基準価額の急落にあるものと思われます。この状況を招いた日本円独歩高は、世界的に高まる利下げ圧力の中で日本円にはその余地がほとんどないことや名だたる大企業が経営危機に瀕している欧米と比べて日本の大企業には破綻懸念がないことなどを考えると、個人的にはまだまだ続くように思えます。さらに問題なのは利下げによる債券の期待利回りの低下で、「インデックスファンド雑感」で触れたように利回りの低下で期待リターンに占める投資信託のコストが相対的に大きくなるため海外債券を投資信託で運用することは非効率になって行くという現実があります。比較的コストの安いインデックスファンドでさえそうなのですから、信託報酬が高い(年率1.3125%)グロソブを現時点で選ぶことに私は合理性を見い出せません。

ご参考までに11月27日付の最新のグロソブの週報から保有通貨のトップ3と、それぞれの平均終利(複利最終利回り)=償還日までの受取利息とその再投資収益および償還差損益も考慮した利回り(年率)をピックアップしてみました。

1.ユーロ 36.2%(平均終利 3.69%)
2.米ドル 28.2%(平均終利 2.46%)
3.日本円 17.1%(平均終利 1.05%)


ご覧のとおり上位3通貨で8割強を占めているのですが、1位のユーロと2位の米ドルは今後さらなる利下げが予想されるため期待利回りも低下が見込まれます。特に米国は最悪の場合、かつての日本のようにゼロ金利+量的緩和にまで踏み込まざるを得ない可能性もあり、その場合は日本円の利回りを下回るかも知れません。そのような状況になったとしても年率1.3125%の信託報酬がかかるわけですから、グロソブを買う理由は事実上為替差益狙い(=円安期待)のみになってしまいます。現状においても日本円の独歩高対策のために保有比率を高めている日本円の部分だけを見ると、1.05%の利回りを得るために1.3125%の信託報酬を払っているわけですから、これはわざわざ手数料を払ってお金を預かってもらっているようなもので、とても合理的な選択とはいえません。

金融危機で投資資金の動きが停滞しているためにどのネット証券の経営も厳しい現状は理解できます。しかし現状においてグロソブが本当に顧客のためになる選択なのかどうかについてはマネックス証券には真摯に考えていただきたいと思います。



関連記事

コメントフォーム

kage


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

この記事へのトラックバック