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インデックスファンド雑感

kage

2008/11/26 (Wed)

住信アセットマネジメントが12月15日に「STAM新興国株式インデックス・オープン」と「STAM新興国債券インデックス・オープン」を設定するというニュースが多くの投資系ブログで話題になっていますが、日興アセットマネジメントの「年金積立インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式」を少しだけ保有している私としても条件さえよければ次回から「STAM新興国株式インデックス・オープン」を投資対象に変更したいと考えています。しかし新興国投信で投資資金を1/3に減らしてしまうという惨憺たる状況に陥っている私から見れば「STAM新興国株式インデックス・オープン」にせよ「年金積立インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式」にせよ、MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークにするインデックスファンドには恐ろしくてとても投資できないというのが今の正直な気持ちです。なぜそう感じるかは私が保有している「年金積立インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式」の10月末現在の組み入れ国上位10国をご覧いただければお分かりいただけるのではないかと思います。

1.ブラジル(13.31%)
2.韓国(12.71%)
3.台湾(10.46%)
4.中国(8.61%)
5.ロシア(8.07%)
6.南アフリカ(6.82%)
7.インド(6.53%)
8.香港(5.04%)
9.メキシコ(4.96%)
10.イスラエル(2.75%)

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インデックス運用なのだから現在の世界経済の形をありのままに受け入れて投資タイミングも考えてはいけないとは理解しているのですが、私が今このリストを見て投資するにはかなりの勇気が必要です。という次第ですから(他のエポックメイキング的なファンドに対して行ったような)「STAM新興国株式インデックス・オープン」を設定直後に記念買付することはありません。これにより結果的に「絶好の買い場」を逃すことになるかも知れませんが新興国の株式市場がここまで見事に崩壊してしまった以上は簡単に元に戻ることはあり得ませんので明確な底打ちを確認してから出動しても決して遅くはないと思っています。それに客観的に考えれば私はすでに新興国投資でリスクを取り過ぎていますので追加投資は控えなければと思っていますし、ハイリスク投機家としてはどうせやるのなら1/3に減った資金を中国へ集中投資という選択肢に魅力を感じたりしていますので、いずれにせよ「STAM新興国株式インデックス・オープン」とのご縁はしばらくなさそうです。

さて、次は海外債券インデックスファンドに関する素朴な疑問について書いてみたいと思います。皆さんご承知のとおり現在世界の中央銀行は未曾有の金融危機に対応するために協調利下げに動いています。金融危機の震源地である米国はかつての日本のようにゼロ金利+量的緩和にまで踏み込まざるを得ないかも知れませんし、昨日のロイター報道によると欧州も2%以下まで利下げする可能性があるとのことです。

ECB、一段の利下げ余地がある=独連銀総裁

ベルリン 25日 ロイター:欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるウェーバー・ドイツ連銀総裁は、独経済専門紙ハンデルスブラット(電子版)とのインタビューでECBに一段の利下げ余地があるとの見方を示した。総裁は「一段の利下げを実施する余地がある。エネルギー価格は下落し、食料価格は好ましい水準に戻り、工業設備稼働率は低下している。これらは全てインフレの(下落)圧力となっている」と述べた。ECBは10月以降、50ベーシスポイント(bp)ずつ2度の利下げを実施し、ユーロ圏の政策金利は3.25%となった。アナリストは、政策金利について、ユーロ圏の現在のリセッション(景気後退)が大規模かつ長期的な不況に発展した場合は、来年に2%かそれ以下まで引き下げられる可能性があるとみている。ユーロ圏のインフレ率は、6-7月に4%のピークに達した後、現在は3.2%まで低下した。経済成長が減速し、原油価格が下落するにつれ、インフレ率は今後も低下し続けると予想され、ECBによる一段の利下げ余地を残している。


こうなると気になってくるのが以前「投資先進国」アメリカに学ぶ長期投資でご紹介した下記の現実です。

米国の中期債券ファンドの10年の運用成績では約99%が市場平均に負けている。これは株式と比較して期待リターンが低い債券ファンドでは運用コストが重くのしかかるため。

海外債券インデックスファンドが組み込んでいるのは基本的に長期債券ですから一般的に中期債券より利回りが高く市場平均に負ける率はもっと低くなるはずですが利下げによって期待リターンに占める運用コストの比率が高まることは間違いないと思われます。なお中央銀行がコントロールできるのは短期金利だけで長期金利は市場の需給で決まりますので利下げが直ちに海外債券インデックスファンド利回り低下に結びつくわけではありませんが押し下げ圧力にはなります。また債券の人気が上がれば本体価格が上昇し海外債券インデックスファンドの基準価額も上昇しますし海外債券ですので為替の影響も受けますが、ここでは利回りに限定して話を進めさせていただきます。

それではまず海外債券インデックスファンドのコストを確認しておきましょう。年金積立インデックスファンド海外債券の信託報酬は年率0.7035%です。またSTAMグローバル債券インデックス・オープンの信託報酬は年率0.6720%です。通常はさらにその他の費用が多少上乗せになりますがそれは考えないことにしても債券の利回りが低下すれば相対的にこれらのコストが運用成績に重くのしかかってくることになります。ちなみに25日現在の米国債5年ものの利回りは2.094%で10年ものは3.095%となっています。短期金利はほとんどゼロに近い日本の国債10年ものは1.4%弱ですので米国債10年ものも将来的には同様のレベルにまで低下するのかも知れません。そう考えると利回りが1.4%の国債を組み込んだファンドでは信託報酬だけでその利回りの半分を食い潰してしまうことになるわけです。これでは市場平均に勝てるはずがありません。

もちろん海外債券インデックスファンドはすでに多くの債券を組み入れていますので長期金利が低下したからといって直ちにすべてのポートフォリオが低金利の債券に置き換わるわけではありません。しかし1999年2月に始まった日本のゼロ金利政策が事実上現在も続いている現実を考えるとアセットアロケーションの海外債券の部分を海外債券インデックスファンドに任せるという選択肢は確実に合理性を失っていくように思えます。



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