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世界同時デフレの恐怖

kage

2008/11/25 (Tue)

私を含めて当ブログをご訪問いただいた皆さんの多くは戦前の世界大恐慌は体験していなくても、1990年代から2000年代初頭まで日本経済を襲っていた「失われた10年」と呼ばれる長いデフレの時代の影響は身をもって体験されたことと思います。今回の未曾有の金融危機はあの悪夢を世界中にまき散らそうとしています。

「デフレスパイラルの危険」=景気対策の具体化指示-次期米大統領

オバマ次期米大統領は22日、民主党が運営するラジオ放送を通じて演説した。この中で、「米経済は(物価下落と景気悪化が相乗的に進む)デフレスパイラルに陥る危険がある」と表明。2011年1月までに250万人以上の雇用を確保する景気対策の具体化を経済顧問団に指示したことを明らかにした。

金融危機を背景とした需要減退により10月の消費者物価指数(CPI)は前月比で過去最大の下げ幅を記録。オバマ氏が「デフレ」に言及するのは異例で、米国がかつての日本と同じようなデフレ不況に陥ることに強い懸念を示した形だ。(時事通信より)


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「デフレスパイラル」という言葉はデフレ下の日本ではよく耳にした言葉ですが、記事にあるとおり物価下落と景気悪化がスパイラル的に進展していく状況を指します。そもそもデフレとはモノの値段が下がることを意味します。デフレによりモノの値段が下がれば企業の収益が下がり、企業の収益が下がれば従業員の給料が下がり、給与が下がると消費が控えられ、消費が控えられるとまたモノが売れないのでモノの値段がさらに下がる、という悪循環が「デフレスパイラル」です。デフレ下の日本ではゼロ金利+量的緩和という非常措置的な金融政策を実施しましたが、「デフレスパイラル」から逃れるためには10年という長い月日が費やされました。そして今、米国の状況は当時の日本以上に深刻となっており、実際にFRBがゼロ金利どころか量的緩和まで検討しているという報道も聞こえてきます。さらには欧州の状況も米国と似たり寄ったりですから欧米同時デフレスパイラル入りの可能性も否定できず、デフレスパイラルが世界経済に蔓延する恐怖が徐々に高まっているといえます。

これは以前にも書きましたが、デフレ下ではモノの値段が下落することで相対的に現金の価値が高まるため、資産運用の観点でいえば現金保有が最善の選択となります。投資の主要目的のひとつは資産を育てることですが、もうひとつの大きな目的は将来のインフレから資産を守ることです。ところがインフレの対局にあるデフレの下では大切な資産をモノの値下がりリスクにさらしてしまうことになり、投資が逆効果になってしまう可能性が非常に高くなります。今、私を含めた個人投資家の多くは米国のビッグ3やシティグループの破綻をきっかけとした世界大恐慌入りの可能性を長期投資最大のリスクと捉えていると思いますが、実際に起こる可能性の大きさからいえば世界同時デフレスパイラル入りの方が遙かに高いと思われますので、これから注意すべきはむしろデフレの動向なのではないでしょうか?

以前私は「私が投資を継続する理由」の中で「長期投資を継続するか否かの判断はこれから先も「資本主義」「経済成長」「人類の英知」を信じることができるのかどうかで下せばよい」と書きましたが、先に触れたように投資の主要目的のひとつが将来のインフレから資産を守ることである点を考慮に入れれば、この条件に「将来のインフレ」を加えてもよいのかも知れません。つまり今回の金融危機が世界大恐慌にまで発展して資本主義の仕組み自体を崩壊させるような事態が想定できるのなら長期投資から撤退するという決断も必要になるのと同様に、今回のエントリーで触れたような世界同時デフレスパイラル入りが想定できる時も長期投資から撤退するという決断が必要になると考えておくべきであろうと思います。少なくとも長いデフレを経験した者としてはデフレ下では現金保有が最善の選択であったという経験を忘れないようにしたいものです。



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この記事へのコメント

kage

そうなりそうな気配ですね

デフレが進行するとなると、世界中低金利状態になり為替リスクを考えると自国通貨で保有するか、そこそこの発展をし続けられるある特定国(中国か?)への投資くらいしか選択の余地がないかもしれませんね。

Posted at 08:52:31 2008/11/25 by doubleloop

この記事へのコメント

kage

doubleloopさん

コメントありがとうございます。

投資も投機も大好きな私としては何とかデフレスパイラル入りは回避していただきたいのですが、現在のような非常事態では何が起こるか分かりませんのでどのような可能性も排除せずに対処方法を考えておく必要があるのだろうと思っています。

最終的には新興国の成長とデフレの綱引きになるだろうと思いますので、新興国の需要に影響を受ける原油価格の動向がひとつのバロメーターになるのかも知れませんね。

Posted at 20:02:06 2008/11/25 by おやじダンサー

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kage


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