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阪神タイガース上場を考える

kage

2005/10/10 (Mon)

ホリエモンとフジテレビのニッポン放送株争奪戦以来、発行株式の過半数を握るものが経営権を握るという株式市場では当たり前のルールが、株に詳しくない一般層にも広く知れ渡りました。旧通産省官僚出身の村上世彰氏が率いる通称村上ファンドはホリエモンより先にニッポン放送株を取得して、子会社が親会社の大株主であるという歪みの是正を要求していました。もちろん村上さんはこれを慈善事業でやっているわけではなく、以下のような仕組みで利益を得ているのです。

1.会社の価値が正しく株価に反映されていない企業を探し出す
2.その会社の株を取得し株主として是正を要求
3.株価が適正値に近づき(値上がりする)株主利益を受ける

村上さんは出資者のお金を預かって運用するファンドマネージャーですから、投資とリターンにより得られる利益を最重要視するのはある意味当然で、儲け至上主義と批判されるのも仕方がないことです。しかし、自分の利益だけを考えた投資がそうそううまくいくわけはありません。会社のため、従業員のため、顧客のため、他の株主のため、誰もが納得できる大義名分がなければ成功しません。今回の村上ファンドの阪神電鉄株大量取得には果たして大義名分はあるのか?考えてみたいと思います。

球団上場、ファンつかむ選択肢=阪神への要求で-村上氏(時事通信より)

阪神電気鉄道株の38%超を取得しているM&Aコンサルティング(通称・村上ファンド)の村上世彰代表は8日、山口県宇部、下関の両市で講演し、プロ野球球団・阪神タイガースの株式上場を求めていることに関し「上場には審査が必要。クリーンな面を出してファンの気持ちをつかむには上場を1つの選択肢として考えればいいのではないか」と説明した。



アメリカの野球やヨーロッパのサッカーなどのプロチームの経営理念には「プロスポーツチームは公共のもの」という考え方の柱があります。実際のオーナーやスポンサーは表に出ないで、チームはあくまでも地域のもの、ファンのものという認識です。その点で企業の持ち物であることが明確な日本のプロ野球チームは特異な存在といえます。ちなみに12球団の内、唯一の例外が広島東洋カープで、独立採算制を採用している点で欧米型のプロチームに近い存在といえます。何年か前に読んだ記事で、読売巨人軍はよみうりランドと同じ部門に属していて、巨人の利益はよみうりランドの赤字補填に使われているという事実を知り唖然とした覚えがあります。またこれもずいぶん以前のことですが、あるパ・リーグのオーナが「NHKのスポーツニュースでチーム名を3回読んでもらえれば球団運営費用は広告費としてペイできる」という発言をしたと聞いてその姿勢に幻滅した記憶もあります。今の日本プロ野球界においてもこの姿勢は根本的に変わってないのではないでしょうか?

球団がファンのものであるという立場を鮮明にするのであれば、球団の株式公開という手法は非常に有効であると私は考えます。もしこのまま村上ファンドが阪神電鉄株の過半数を得れば、事実上阪神タイガースは村上タイガースと同義語となります。しかし、現状で100%子会社の阪神タイガースの株式を公開して、過半数を個人のファンや地元の支援企業に保有してもらえば、阪神タイガースは間違いなく地域のもの、ファンのもの、となります。読売のナベツネさんは「株式上場は八百長の温床となる」と異論を唱えますが、それなら上場しないで株式を公開すれば良いのです。例えば一株付き特別ファンクラブ会員募集という形でも良いのではないでしょうか?

阪神タイガースを上場させれば阪神電鉄は莫大な上場益を得られますから、大株主の村上さんの真の狙いはそこにあるのでしょう。上場反対の立場を鮮明にするオーナー側の真意は既得権の維持でしょう。このように裏の意味はいろいろとあるかも知れませんが、阪神タイガースが真にファンのための球団となるのなら、球団上場も歓迎すべき動きであると考えますがいかがでしょうか?

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