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原油価格高騰

kage

2005/09/25 (Sun)

ハリケーン「リタ」が米国テキサス州に上陸した影響で、石油価格が高騰しています。テキサス州には米国の精油施設25%が集中しているそうですので、それらが全て操業停止になると確かに影響は甚大でしょう。でもちょっと待ってください。アメリカの精油施設が操業を停止するとなぜ日本のガソリン価格にまで影響するのでしょうか?日本の原油は中東諸国からの輸入が圧倒的に多いはずなのにアメリカの精油施設の稼働が日本にまで影響を及ぼすことはどうも不可解です。 原油の価格高騰を伝えるニュースには「ニューヨークの先物市場で」というフレーズが必ずついて回ります。原油先物市場は米国、欧州、中東が代表的ですが、米国市場は取引量と参加者が圧倒的に多く(取引総量は全世界の産油量を上回っているとさえいわれています)、事実上全世界の原油価格の指標となっています。これが米国内での原油価格の高騰が全世界に影響を及ぼす仕組みです。

ただ、ここで注意しなければならないことは、ニューヨークの原油先物市場での値動きが必ずしも需給だけで説明できないという点です。普通に考えれば石油は不足すれば値段が上がり、潤沢に生産されれば値段は下がるはずですよね。確かにイラク戦争やハリケーンの影響もゼロではないでしょう。でも最近の原油高騰の理由は他にあるのです。

その理由は原油先物市場への参加者にあります。参加者の大半は原油を実際に取引している業者ですが、この他にニューヨークの原油先物市場には株式市場と同様に短期の利ざやを狙う投機筋が多数参加しています。これにより原油市場はしばらく前から実際の原油需給を無視して、中国やインドの経済成長による将来の原油需要急増を見越して、将来上がりそうだから買う、買うからまた上がる、というループに陥っています(これは最近の日本の株式市場と同じですね)。 増産を検討していた石油輸出国機構 (OPEC)も、需給の改善による原油価格への影響が限定的であるという理由で9月19日に増産見送りの決定を下しました。

投機筋が先高感を持つ限り、原油価格の高騰はこれからも続いていくことでしょう。これこそ何でもビジネスにしてしまうアメリカの真骨頂と言ってしまえばそれまでですが、全世界の人たちに多大な影響を及ぼしているという事実を忘れてはなりません。ただ、日本に限っていえばこの原油価格の高騰は悪影響ばかりを与えているわけではありません。現在、日本の株式市場の買い手の主体は原油高騰により巨額の利益を手にした産油国の資金(いわゆるオイルマネー)だといわれています。この資金流入も一因となって、国内の株式市場は前代未聞の取引高を更新しています。アメリカのハリケーンが日本のガソリン価格を上げることについてその仕組みを理解して、悪い影響、良い影響を冷静に見極めたいものですね。

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ガソリン価格が131円に・・・
石油情報センターが26日発表した9月のレギュラーガソリンの給油所店頭価格(10日時点)は前月比2円上昇し、1リットルあたり131円となった。 3カ月連続の上昇で、月次ベースで131円をつけるのは14年半ぶり。原油高で石油元売り各社が9月出荷分の卸値を8月に比べて2―2.3円値.

2005.09.27 (Tue) | One And Only