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証券優遇は2年の特例措置で決着

kage

2007/12/13 (Thu)

注目の証券優遇税制の存続問題に関して政府税制協議会において意見の集約が完了したようです。その内容は下記のとおり優遇適用に上限を設けた上での2年間延長で、以前こちらのエントリーでご紹介した金融庁の妥協案と比べると残念ながら優遇幅が大幅に引き下げられています。

証券優遇は2年の特例措置で決着、配当100万円・譲渡益500万円が上限=与党

東京 12日 ロイター:自民・公明両党は12日、与党税制協議会を開き、証券優遇税制(10%・本則20%)を2009年1月に原則廃止したうえで、2010年12月末まで2年間の特例措置として、金額で上限を設けて優遇税率10%を維持することで決着した。株式と投資信託にかかる譲渡益は500万円まで、配当課税は100万円までそれぞれ優遇税率10%を適用する。これとあわせて、金融一体課税について、譲渡損益と配当の損益通算を2009年1月から申告方式で開始し、2010年1月にも証券会社の特定口座を使う方式を導入する。2009年1月から上限額を超える譲渡益・配当は優遇税率の適用を打ち切り、本則の20%に戻す。配当は2009年3月末の適用期限を前倒しする。


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優遇税率の延長に対しては金持ち優遇との批判もあったが、会議終了後に会見した津島雄二自民党税制調査会長は「一体課税になることが基本。2年間の特例措置は、拡充ではなく、今の状態を一定限度以下のものについて続けるということで合理的だ」と説明した。過度な優遇措置ではなく長期投資支援とのバランスをとったと強調し「一般投資家に安心してもらう見地で2年間の経過措置を設けた」と解説。また、金持ち優遇批判を警戒した公明党の井上義久税調会長も最終合意について「あくまでも経過措置で激変緩和だ」と同調した。優遇措置の対象と延長期間をめぐっては、譲渡益については公明党が2年・300万円まで、自民が2年・500万円までを主張。配当についても公明党が2年・50万円以下を主張したのに対して、自民党が5年・100万円以下を提案し最後まで調整が難航した。最終的には、規模で公明党が自民党に歩みよる一方、延長期間で公明党の主張を尊重した格好。

また、今回の大綱では、抜本税制改革の道筋を示す方針も確認。消費税については、社会保障の財源としての性格を明確にし、目的税化の趣旨を大綱に盛り込む。そのうえで、津島会長は「社会保障の持続的な安定のためには安定財源が必要であることを国民に理解していただいて取り組みたい」と述べた。2008年度税制改正大綱は文言を最終調整し、13日午後に発表となる見通し。


「配当100万円・譲渡益500万円が上限」となると、ちょっと運用規模が大きい個人投資家なら超えてしまう可能性が大きいのではないでしょうか?特に配当100万円というハードルは、分配金の多い投資信託を多く保有していると簡単に超えてしまいそうです。今回の税制改正で注意しなければならない点は、この上限を超えてしまうと単に税率が上がるだけでなく、確定申告が必須となると一部で報道されていることです。確定申告が必要になると、例えば「給与を1か所だけから受けており、給与の収入金額が2,000万円以下の給与所得者は、給与以外の所得が20万円以下の場合には、申告しなくても良い」というサラリーマンの特例が使えなくなりますし、源泉徴収ありの特定口座を使っていれば年間の運用益が38万円を超えても扶養家族から外れないという裏技も使えなくなります。しかし石原都知事の発言ではありませんが「泣く子と地頭と国には勝てない」ですから、もしこの案で決着するのであればその仕組みを十分に理解した上で、個々の判断で節税方法を探っていかなければなりません。今の日本では税金や年金だけでなく、あらゆる行政サービスに関して知りませんでしたでは損をするだけの悲しむべき状況にありますので、われわれ一人ひとりが勉強して自己防衛を実行していく必要があります。

ただこの証券税制改正(改悪)をあえてポジティブに評価するとすれば、投資信託を巡る環境改善につながる可能性を秘めていると考えることもできます。なぜなら先に述べたように配当100万円までという優遇の上限ができれば、分配金を多く出す投資信託は税制面で圧倒的に不利になるからです。これにより、なるべく分配を出さずに複利の効果を高めることが資産運用を考える上で大切であることへの理解が広まれば、災い転じて福となす結果になるかもしれませんね。

なお過去に何度も書いているように、今年は参議院で野党が多数を占めているため、この与党案がそのまま成立するとは限りません。証券税制のゆくえについては最終決定まで引き続き注目していきたいと思います。



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