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海外株式投信評価額(2007.11.16現在)

kage

2007/11/17 (Sat)

相互リンクさせていただいているrennyの備忘録証券税制問題についてというエントリーで、拙文本日の証券税制に関する報道のまとめをご紹介いただきましたので、今日はなぜ投資を優遇する必要があるのかについて私なりの考えを書いてみたいと思います。

日本では昔から利殖(利子や配当などで財産をふやすこと)は軽蔑の対象となっていました。この意識は江戸時代になって商業が発展し、現在の大企業にあたる豪商が出現するに至ってその反動からかますます強くなり、日本の文化として定着してしまいました。また米、大豆、小豆などの商品相場に手を出して「大儲けした」とか「大損した」という話しがおもしろおかしく伝えられ、投資と投機が混同されたまま「楽をして儲けている」とか「ギャンブルと同じで危険なもの」というイメージも根付いてしまいました。多くの日本国民の意識の根底に流れる投資に対するこのようなイメージを承知の上で、私はそれでもなお「投資を優遇することこそが国益にかなう」と主張させていただきます。

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昭和30年代から40年代にかけての高度成長期、団塊の世代の皆さんがそれこそ「額に汗して働く」ことでそれまで安かろう悪かろうの代名詞だった「Made in Japan」の表記を、高品質と信頼のブランドへ育て上げてくれました。その中で自動車や電機などの業界から世界トップクラスの技術を有する企業が数多く生まれてきました。しかしバブル崩壊の後、長く続いたデフレの時代を経てその状況は一変します。日本を代表する産業だった自動車業界はトップのトヨタ以外の多くの有力メーカーが外資の傘下に入っていますし、電機業界も徐々に淘汰が進み、今まさに大再編前夜といった雰囲気です。この流れは他の業界においても同じで、例えば直近では西友や日興コーディアルグループなどが外資に買収されています。外資に買収されてもその企業のサービスと雇用が維持されればいいのではないか、というご意見もあるでしょう。しかし従業員の皆さんが「額に汗して働く」ことで獲得した利益の多くが日本国内に流れることなく外国に吸い上げられていくことは日本経済の発展を考える上では決して好ましい状況とはいえません。いつの間にか日本は世界の下請け国家に逆戻りする道を歩んでいるのかも知れません。

以前にも何度か書きましたが、本格的な国際M&A時代を迎えた現在、好むと好まざるとに関わらず「時価総額こそが力」であることは私たちが直視すべき現実です。時価増額を上げることはすなわち株価を上げることです。そのために企業は最新設備への投資、新技術の研究、事業規模の拡大、増配などのさまざまな企業努力を行います。また一方で国が証券税制を優遇すれば投資が促進され株価の上昇(=時価総額の上昇)を助けることにつながります。これこそが国益を守るために国が行うべき政策であると私は考えます。

ここで誤解のないように補足しておきますが、私は外資の買収を防ぐために極度な保護政策を採るべきだとは考えていません。むしろその逆で、さまざまな規制を取り払い自由な競争を促進すべきだと考えています。また「外資=悪」という単純な発想にも同意しかねます。外資のことを「濡れ手に粟で暴利を貪るハゲタカ」と評する方もおられますが、リスク覚悟で投資した結果としてリターンを得ることは当然のことです。国内の資本にだって同じ条件で投資の機会はあったはずなのにそれを行わなかったわけですか、莫大な利益を得たという結果だけを見て非難されるのは筋違いというものです。それに数年前から日本企業が海外とのビジネスで獲得する利益に占める投資の割合は50%を超えていますので(最新のデータでは貿易黒字の約66%が投資によるもの)、外資をハゲタカと侮蔑する行為は天につばを吐くものと認識する必要があります。少子高齢化社会を迎えて日本国はどうあるべきかを考えたときに、英国のような金融立国を目指すのもひとつの方法だと思います。その方針に従って証券優遇税制などの投資を促進する政策を採用すれば、国内の企業の競争力は高まり買収される側からする側に立場を変えることも可能になるでしょう。また国内から海外に吸い上げられた利益を私たち一人ひとりが投資によって取り戻すことも容易になります。私はこれこそがこれからの日本の国益にかなう政策であると考えます。

国益という表現はどこか愛国主義的響きもあり、違和感を持たれる方もおられるかも知れません。また国益を考えるのは政治家やお役人などの「お上」の仕事で自分には関係ないと考える方もおられることでしょう。しかし国益とはすなわち国民の利益のことですから、私たち一人ひとりの生活と決して無関係ではあり得ません。国が果たすべき役割の第一は国民の生命・財産を守ることであり、国益を守るということはこれと同義語であると私は考えます。ここで国益を守る姿勢としてロシアの例を考えてみましょう。ご承知のとおりロシアはサハリンで日本の商社が保有していた天然ガスの権益を、環境保護の観点で問題ありとの理不尽な理由を付けて取り上げてしまいました。この行為について私は日本人の一人として許せないと感じますが、国際社会からどんなに非難されても断固国益を守るというロシアの姿勢はある意味立派です。国民の財産を当てにして借金や無駄遣いを繰り返すどこかの国と比べてどちらの国民が幸せかをぜひ考えてみてください。財政破綻した夕張市の例を見るまでもなく、もし国の財政が破綻すれば全国民がその責任を負う(=応分の負担を求められる)ことは明らかです。私たちの財産や幸福を守るためにどのような政策を採るべきかは最終的に私たち一人ひとりの意識や判断にかかっていることを今こそ深く認識すべき時なのではないかと私は考えます。そして国民の利益を守るためには証券税制はどうあるべきかについて、理想論やイメージに囚われることなく、真剣な論議が交わされることを期待したいと思います。

今週はサブプライムローン問題が余波が新興国にまで波及してきて私の運用成績も低調でした。中でも中国の失速が痛かったです。なお11月12日に欧州新成長国ファンドが決算を迎え、1万口あたり3,500円の分配金が出ました。もっとも私の場合は投資期間が短かったため、自動的に確定された利益はわずかに12,385円でした。

マネックス証券
MX071116

イー・トレード証券
ET071116

今週はこれまで反比例の関係にあった株式相場と商品相場が同時に下落しており、為替もまた円高が一気に進行したことから、ヘッジファンドの決算対策売りがさらに大きくなったのではないかと感じます。一般的に今回のヘッジファンドのように「損得に関係なく売らなければならない」勢力が売り圧力となっている状況は後から見て絶好の買い場となっているケースが往々にしてあります。ただ大底がどこかを私たち個人投資家が判断するのは困難かつ危険であるため、私は来週も新興国を中心にコツコツと買い増しを続けていくつもりです。



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この記事へのコメント

kage

だれが刷り込んでいるのでしょう

ご紹介ありがとうございます。
投資に対する偏見って一体誰が刷り込んでいるのでしょうね。
トレーディングとインベストメントとは大きく違う行動なのに、株式投資というとすぐにトレーディングという図式になっているのが問題だと思います。この図式を確固たるものにしているのがマスメディアだと感じます。こうした図式が定着することで、彼らに某かのメリットがあるのでしょうか。

Posted at 16:41:17 2007/11/18 by renny

この記事へのコメント

kage

rennyさん

コメントありがとうございます。

偏見の原点は投資の歴史を辿れば商品先物取引である大阪堂島米市場に行き着く日本と、大航海時代に無事に戻れば一攫千金だが戻らない可能性も大きかった貿易船派遣の出資を分散してリスクヘッジを図ったことに行き着く欧米の文化の違いなのかも知れませんね。

マスメディアには外国人の株保有に制限があるので、そもそも企業買収の危機感が薄かったのですが、例のホリエモン騒動で買収の危機が現実味を帯びてから「額に汗して働け」論が強まったように思います。リスクを承知で投資してくれる人がいなくなれば額に汗して働く場の多くが失われるということもまた真実なのですから、マスメディアは自らの身を守ることより国民の生活を守るための姿勢に転換して欲しいものです。

Posted at 07:05:44 2007/11/19 by おやじダンサー

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