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サブプライムショック?でも「そんなの関係ねえ」

kage

2007/11/07 (Wed)

今回のタイトルはセゾン投信の中野社長による「長期投資家仲間へのメッセージ Vol.8」の中の一節をアレンジさせていただきました。ファンド仲間へのメッセージで流行のフレーズを使うのも中野社長の若い感性を示すものと、微笑ましく拝見させていただきました。

このタイトルの意味は「10年、20年先を見据えた長期運用ではこの程度の波乱は気にする必要はない」というものなのですが、例えばサブプライムローン問題の実際の影響は少ないにもかかわらず株価だけは世界中で一番大きな影響を受けた日経平均株価とセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの過去半年の値動きを比較してみると、短期間でも「そんなの関係ねえ」ことがよく分かります(例によってYahoo!ファイナンスのチャートをお借りしています)。

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青:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
赤:日経平均株価

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ご参考までに同じバンガードつながりということで、トヨタアセットバンガード海外株式ファンドとの比較も行ってみました。

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青:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
赤:トヨタアセットバンガード海外株式ファンド

ご覧のとおり、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは債券の組入率がおおよそ50%であるため、株式の組入率がほぼ100%のトヨタアセットバンガード海外株式ファンドと比較すると値動きの幅が上下ともずっと小さいことが分かります。上下の値幅が小さいということはリスクが小さいことを意味します(投資の世界では予想以上に儲かり過ぎることもリスクとして捉えます)。つまり債券の組入率を調整することである程度のリスクコントロールが可能となるわけですね。

さて、中野社長のメッセージから印象的なフレーズを先にご紹介しましたが、今回の主題は別の部分にありますので上記のリンクからぜひ全文をお読みいただければと思います。現在、新たに施行された金融商品取引法が金融業界に大混乱をもたらしているのはご承知のとおりです。販売側がリスク管理の不徹底を恐れるあまり、投資信託の販売実績も激減しているそうです。中野社長は昨今問題となっている食品偽装の例を挙げ、偽装はもちろん悪いことに決まっているが実際に消費者に被害が出ていないのに違反となるルールの方が現実と乖離している可能性はないのか、という疑問を呈しておられます。中野社長は「また販社によっては、70歳以上の人には単独では販売しないなど法令を極解した新たな差別も起きており、投資家がいたずらに不便で買いにくくなったなどといった本末転倒も見受けられます」との実例を挙げておられますが、先日テレビ東京系のモーニングサテライトで経済評論家の三原淳雄さんも「(証券業界に50年いる)私が窓口で投資信託を買おうと思っても家族の同伴を求められて売ってもらえない」とあきれておられました。本来は消費者保護のために作られたルールが業界を混乱させたり消費者に不便を与えているとしたら問題ですよね。

しかし一方で中野社長は今回のサブプライムローン問題は金融ハイテクを駆使してわざと分かりにくく作られた金融商品に原因の一端があるとも指摘しておられます。われわれの周りにも顧客からお金を巻き上げるための「罠」が巧妙に仕掛けられた金融商品が数多く存在しており、それが金融商品取引法による消費者保護の強化につながっているというジレンマがあります。この状況を打開するためには金融業界の体質改善と共に、顧客側もすべての判断を人任せにするのではなく、自分自身で本物を見極める目を持つ努力をすべきであると中野社長は結論付けておられます。私自身も当ブログで何度も書いてきましたが、理想とするのは日本の家電や自動車のように公的な規制はできるだけ取り払った自由な競争の中で消費者の厳しい目にチェックされながら企業同士が切磋琢磨して成長していくシナリオです。そのためにも私たち一人ひとりがどれが本物でどれが罠なのかを見極める目を持つ努力を怠らないようにしたいものですね。

「すべてを人任せにするのではなく、自分自身で判断する」必要があるのはもちろんセゾン投信に対しても同じです。セゾン投信の会員を年代別にみると20代から60代以上まで幅広く分散しています。しかし一般的に年代によってリスク許容度は変わってきますので、本来なら一人ひとりが自分に最も適したアセットアロケーションを考える必要があります。つまりセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの債券組入率50%はすべての会員の最大公約数的発想でザックリと決められていると理解すべきです。セゾン投信は間違いなく長期運用に適した投資信託ですが、一般論でいえば若い世代にとっては株式組入比率が低すぎるし、定年間近の世代にとっては株式組入比率が高すぎます。ですから、リスクとリターンの最適なバランスを考えるのであればセゾン投信をベースとして、他の低コストなインデックス・ファンドなどと組み合わせてリスク許容度の調整(=アセットアロケーションの調整)を定期的に行うべきです。そのような努力を続けることが結果的に本物と罠を見極める目を育てて、私たちの幸福と金融業界の体質改善につながるのだと考えます。





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