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キャッシュバックキャンペーンの上手な使い方

kage

2007/11/02 (Fri)

昨日のエントリーでフィデリティ証券のキャッシュバックキャンペーンをご紹介しましたので、本日はこれに関連してキャッシュバックの上手な使い方について書いてみようと思います。

まず始めに、そもそも申込手数料(販売手数料)のキャッシュバックは本当にお得なのかを考えてみましょう。普通に考えれば購入に必要な費用を後から払い戻してくれるわけですから間違いなくお得といえます。しかし単純に収支面だけで考えれば払った費用と同額を戻してもらっただけなのでプラスマイナスゼロであると考えることもできます。ただそうなるとほとんど哲学の世界に足を踏み入れることになりそうですので、ここではさらに一歩進んで「同じ投資信託を販売手数料無料(ノーロード)で購入するのと、販売手数料+キャッシュバックで購入するのではどちらがお得かを考えてみることにしましょう。

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この問いを素直に受け止めれば「販売手数料無料(ノーロード)がお得」という発想になるのではないでしょうか?なぜなら冒頭に述べたようにキャッシュバックは一度払った費用と同じ額を後から戻してもらっているだけで結局はプラスマイナスゼロなのですから、始めからゼロ(ノーロード)であるほうが資金運用効率の面でも有利だからです(手数料分を始めから運用に回せるため)。ところが実際に計算してみるとあえて販売手数料を支払ってキャッシュバックを受けた方が有利になるケースがあるのです。これは税金の計算方法に秘密があるのですが、論より証拠で「1口=10,000円の投信を10口購入、基準価額12,000円で全数売却して20,000円の利益を得た」という事例におけるさまざまな売却のケースを計算してみましたのでご覧ください。(なおフィデリティ証券のキャンペーンを参考にしてキャッシュバックには消費税分を加味していません)

1.販売手数料無料(ノーロード)で購入、買取請求で売却
120,000円-100,000円=20,000円(株式等の譲渡所得)×10%=2,000円(税金)
総合収支は20,000円-2,000円=18,000円

2.販売手数料無料(ノーロード)で購入、解約請求で売却
120,000円-100,000円=20,000円(配当所得)×10%=2,000円(税金)
総合収支は20,000円-2,000円=18,000円

3.販売手数料3%で購入、買取請求で売却
120,000円-(100,000円+3,150円)=16,850円(株式等の譲渡所得)×10%=1,685円(税金)
総合収支は20,000円-1,685円-3,150円=15,165円

4.販売手数料3%で購入、解約請求で売却
120,000円-100,000円=20,000円(配当所得)×10%=2,000円(税金)
総合収支は20,000円-2,000円-3,150円=14,850円

5.販売手数料3%で購入(キャッシュバックあり)、買取請求で売却
120,000円-(100,000円+3,150円)=16,850円(株式等の譲渡所得)×10%=1,685円(税金)
総合収支は20,000円-1,685円-3,150円+3,000円=18,165円

6.販売手数料3%で購入(キャッシュバックあり)、解約請求で売却
120,000円-100,000円=20,000円(配当所得)×10%=2,000円(税金)
総合収支は20,000円-2,000円-3,150円+3,000円=17,850円

ご覧の通り、最終的な手取額が一番多いのは5.販売手数料3%で購入(キャッシュバックあり)、買取請求で売却でした。これは買取請求(株式等の譲渡所得)で販売手数料が必要経費として認められるために起こる現象です。必要経費として落とした分を合法的に後から補填してもらえるので有利になるのは当たり前ですね。ちなみに厳密にいえば解約請求(配当所得)では借入金の利息が必要経費として認められますが、借金をして投資信託を買うことが現実的ではないため今回は無視することにします。

ただこの裏技は注意点もあります。それはキャッシュバックは雑所得と見なされるため、確定申告が必要な方は効果が薄れるか、かえって逆効果(税金が増える)になることです。ですからこの裏技は扶養家族になっている方の基礎控除枠(38万円)や「給与を1か所だけから受けており、給与の収入金額が2,000万円以下の給与所得者は、給与以外の所得が20万円以下の場合には、申告しなくても良い」というサラリーマンにはおなじみの特例が使える方(=確定申告不要の方)限定と考えていただくのが無難です。

あと上記の計算式で改めて痛感するのは4.販売手数料3%で購入、解約請求で売却の非効率さです。この事実から一部のネット銀行のように解約請求しかできない口座で販売手数料のある投資信託を購入するのがいかに不利であるかがご理解いただけると思います。昨日のエントリーでも書きましたが、資産運用においては徹底的にコストにこだわることが運用性成績の向上に直結しますので、ぜひ上記の計算をご参考になさってください。

2008年7月8日追記:2009年より解約請求で得た所得も譲渡所得とみなされることになりましたのでこの比較の有効期間は2008年いっぱいです。2009年からは買取請求と解約請求は同等の扱いとなります。



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