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市場の混乱、87年や98年の状況と酷似

kage

2007/09/10 (Mon)

先週末の米株式市場は8月非農業部門雇用者数が事前予想を大きく下回る4000人減になったことを受けて急落しました。一部報道によるとこの下落をさらに加速させたのがグリーンスパン前FRB議長の標記の発言だったそうです。

市場の混乱、87年や98年の状況と酷似=グリーンスパン前議長

ニューヨーク 7日 ロイター:7日付の米ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)によると、グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長は6日夜講演し、現在の市場の混乱は、ブラックマンデーがあった1987年や、大手ヘッジファンド、ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)が破たんした98年の状況と多くの点で酷似している、との認識を示した。前議長は、学術誌ブルッキングス・ペーパーズ・オン・エコノミック・アクティビティ主催の会合で講演し「過去7週間の動きは、多くの点で98年や、87年の株価暴落と酷似している」と発言。景気の拡大はユーフォリア(高揚感)によって、景気の縮小は恐怖によって促されるとし、「現在は恐怖が原動力になっており、恐怖がはるかに強い力を持っている」と述べた。


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世界市場の株価動向だけをみると確かに87年や98年の大混乱と似ているのかも知れません。しかし現在の市場環境をみると当時とは決定的に異なる点が存在します。それは日本の株式市場を分析するロイターの記事の中にあった下記の一節が示すとおり、急成長を続ける新興国の存在です。

以前とは比べものにならない新興国経済の強さ

下支えとして期待されているのがやはり新興国経済だ。米国と並ぶ「二頭立て」のエンジンとして世界経済をけん引してきたエマージング諸国の経済発展が株価の底割れを防ぐと期待されている。米国経済が減速すると新興国経済からの輸出も減り影響を与えるのはやむをえないとしても「新興国経済のエンジンは米経済だけでなく、自国の人口や経済の発展という部分にも支えられている」(外資系証券エコノミスト)ためだ。底堅い新興国経済が米経済を支える面も期待できるという。米国市場でダウに比べナスダックが比較的堅調なのは「BRICsなど新興国経済の恩恵を受けている企業に支えられているから」(ユナイテッド投信投資顧問シニアファンドマネージャーの高塚孝一氏)だとの指摘がある。エマージング諸国を含めた世界経済の需要を背景に業績好調なシスコシステムズは世界の株式市場がサブプライム問題で大きく調整した8月の間、10.4%上昇した。高塚氏は海運、商社、鉄鋼、機械など新興国経済拡大のメリットを受ける業種には引き続き注目しているという。(ロイターより)


事実、先週末の欧米市場の大幅下落を受けて日本の株価も大きく下げた後を受けた中国やインドの株価は今日も上昇して終わりました。記事にあるとおりこれまでは欧米諸国の旺盛な消費の恩恵を受けて成長してきた新興国が、これからは急速に拡大している自国内消費によって欧米や日本の企業業績を支える構図が出来上がりつつあるのかも知れません。

このように現在の市場混乱は過去の事例と比べて似ている点も異なる点も存在します。結局のところ過去の事例が参考になるのか、ならないのかは、後になってみなければ分からないというのが実際のところでしょう。それでもあえて過去の事例を参考にするならば、87年や98年の大混乱を収拾しようとして行われた世界的な金融緩和政策はいずれのケースでもその後のバブルを生んでいるという事実に注目すべきだと考えます(87年は日本の不動産バブルにつながり、98年はアメリカのITバブルにつながりました)。世界経済にとってはバブルの発生より安定成長の方が望ましいのはもちろんですが、もしバブルが発生するのであれば私たち個人投資家もそれなりの覚悟で投資戦略を練り直す必要があると考えます。



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