確定申告完了

2021/02/21 (Sun)
タイトルに掲げたとおり、昨年の所得税に関する確定申告を本日完了いたしましたので、謹んでご報告申し上げます。なお申告に際しては、国税庁のサイト内にある確定申告書等作成コーナーを使いました。ちなみに私はいまだにマイナンバーカードを取得しておりませんので、ID・パスワード方式によるe-Tax(電子申告)を選択しました。
毎年e-Taxをご利用の方ならお気付きと思いますが、今年は入力方法が以前とは少し変わっていましたよね。具体的には、以前は紙の申告書と同じ配置の画面で各項目に入力していく形でしたが、今年は最初に所得、次に控除といった感じで順を追って入力する方式になっていました。個人的には今年の方が分かりやすく、入力もスムーズに行えたような気がします。お役所のアプリを巡っては厚労省の「COCOA (新型コロナウイルス接触確認アプリ)」がやらかした大失態が記憶に新しいところですが、国税庁はブラッシュアップを繰り返して、使いやすいアプリに育てているようですね。
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とはいえ確定申告初心者でも簡単に使えるのか?と問われれば、「必ずしもそうとは限らない」と答えざるを得ません。なぜなら我が国の税制が複雑怪奇だから。実際に入力を行ってみると分かるのですが、各画面ごとにたくさんの入力項目が表示され、それがいったい何を意味しているのか?自分の申告には関係あるのか?がすぐには理解できないのです。こればかりはアプリのブラッシュアップで対応しようにも限界がありますので、申告する側が税制の知識を付けて、慣れていくしかありません。
会社勤めをしている方なら、所得の申告に関するもろもろは会社の年末調整にすべてお任せというケースも多いでしょう。しかしリタイア後は毎年確定申告が必須となりますので、可能なら早めに体験しておくことをおすすめします。「習うより慣れろ」と言いますからね。ただしこればかりは申告すべき所得や自分にとって有利になる控除などがなければできない相談ではありますが。
実は今回、確定申告の入力をしていて個人的に「おや?」と思った項目がありました。それはズバリ基礎控除です。以前は誰でも一律38万円だったのですが、令和2年(2020年)分から合計所得額2,400万円以下は48万円に変わったのですね。いずれそうなるという話は聞いていたのですが、まさか今回からとは思っていませんでした。そこで改めて調べてみると、今の仕組みは合計所得額が上がるに連れて基礎控除は減額され、2,500万円超だと0になるようです。まあ私には永遠に縁のない話ですが。
基礎控除額が38万円から48万円に上がって、「支払う税金が減ってラッキー!」と思ってよいかの?といえば、どうやらそれほど単純な話ではないようです。なぜなら給与所得控除や公的年金等の控除がその分減らされるから。詳しくは国税庁のサイトにあるNo.1410 給与所得控除やNo.1600 公的年金等の課税関係をご覧いただきたいのですが、ざっくりと言えば基礎控除で増えた10万円分がこちらの控除から減らされてチャラになる計算です。ただし給与所得なら年収850万円以上、年金なら年間1千万円以上(あるいは年金以外の所得が1千万円以上)の場合は増税になります。すなわち、国の狙いは高額所得者からより多く税金を取ろうというところにあるようですね。逆に個人事業主やフリーランスの方なら、拡大した10万円分の恩恵をまるまる受けられそうです。
このように我が国の税制は複雑怪奇にして常に変化します。例えばiDeCoを実践している方であれば、将来受け取る際に、一時金であれば退職所得、年金であれば上でご紹介した公的年金等の課税関係が適用されますので、常に情報をアップデートして、来たるべきセカンドライフに備えたいものですね。
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