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山崎バズーカ第23弾炸裂 前編

kage

2019/04/20 (Sat)

経済評論家の山崎元さんがTOKYO MX(正式名称は東京メトロポリタンテレビジョン)の番組に出演された際の歯に衣着せぬご発言の数々をご紹介するこのシリーズも回を重ね、今回で第23弾となります。山崎さんがご出演されたのはこれまでと同様に「田村淳の訊きたい放題!」(リンク先は番組公式サイトです)で、放送日は先週の4月13日(土)でした。なお今回の相棒(もう一人のゲストコメンテーター)は第12弾以来久しぶりとなるファイナンシャルプランナーの岩城みずほさんでした。

なおタイトルをご覧いただければお分かりのとおり、今回はまた前編と後編に分ける構成としました。これはこの組み合わせから事前に想像できたことではありますが、思った以上にお金に関する話題が盛り上がったからです。とりあえずこれを書いている時点では番組前半までの文字起こしがようやく終了した状況なのですが、ご覧のとおりかなりの量になっています。こんなことなら前回と同様に前・中・後の三部構成にすればよかったかなと思ったりもしますが、今となっては後の祭りですね。

それでは早速今回も放送の一部を文字に起こしてご紹介させていただきます。なお毎度のご注意となり誠に恐縮ですが、以下に掲載する出演者のご発言は私の判断で言い回しを変えておりますので、ご本人の真意とズレてしまっている可能性のあることをあらかじめご承知置きください。

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山崎さんから何度言われてもどうしても保険をやめられないレギュラー出演者の鈴木奈々さん:私、まだ(山崎さんの言うことを)信じてなくて…

番組MCの田村淳さん:私はもうやめましたから。

鈴木奈々さん:やめて良かったと思います?本当に。

田村淳さん:お金払わなくて済むので、今のところは良かったかな。

鈴木奈々さん:私はやめられないですね。今でもやってますね。ずっと。

山崎さん:ガッチリ洗脳されているんでしょうね。

鈴木奈々さん:洗脳ですか?(岩城さんに向かって)どう思います?

岩城さん:(山崎さんと)同じ意見です。

田村淳さん:二人してですよ。この話、前もしましたから。僕も山崎さんだけだったら不安だったんですけど、岩城さんも言うから。これは二人も言うんだから間違いないなってことですよ。

鈴木奈々さん:でも私はまだやめられない。やっぱり保険に入っていると安心感があるので。すごく安心するんですよ。

田村淳さん:自分で貯蓄しておけばいいんじゃないですか?

山崎さん:その方が安心だと思うんだけどなぁ。保険会社まで養わなくていいと思いますよ。

鈴木奈々さん:養ってるんですか?私が。

田村淳さん:安心を買うというのが鈴木さんの中でキチンとメリットを感じられているのであれば別に…

山崎さん:それなら少しぐらいカモになってもね。

番組アシスタントの古瀬絵理さん:(鈴木奈々さんに向かって)安心だよね、やってる方が。

鈴木奈々さん:すごく安心です。

古瀬絵理さん:でも打ち合わせを聞いて揺らいでいたりする。どうしようかなって。

田村淳さん:どうですか?見直してみては。

古瀬絵理さん:この機会にですか?

田村淳さん:お二人にお金の話を教えてくださいと言っている割には全然言うことを聞かない。二人も教えがいがないですよね?何度も何度も教えているのに。

古瀬絵理さん:(田村淳さんに向かって)やめるの大変だったんですよね。

田村淳さん:そりゃそうですよ。何でやめるんですか?って、お偉いさんが出てきて。こんなのもありますよとかいろいろありますから。

山崎さん:やめてほしくないないってことは向こうが儲かっているということですよね。

鈴木奈々さん:でもまだちょっと信頼できてない部分が…

田村淳さん:信頼ってお二人のことを信頼してないってことですか?番組の冒頭で、ゲスト捕まえて、信頼できない。お二人の話、聞けないですよ、じゃあ。

鈴木奈々さん:まだ疑っている部分があるので。

田村淳さん:今日またそれが変わるかも知れませんから。お二人も根気強く鈴木さんにはご指導していただきたいと思います。

1週間NEWSフラッシュ!から気になる話題は?と問われて岩城さん:「紙幣刷新、24年度めど」。政府は2025年までキャッシュレス化を進めようとしている。現在のキャッシュレス決済比率は18%だがそれを40%に引き上げる目標。キャッシュレス化すると個人情報が流出してしまうのではないか?などの懸念もあるが、総じてメリットの方が大きい気がする。身近なところではオレオレ詐欺なんかも減るかも知れない。その流れの中での紙幣刷新はどうなのか?例えば現在50兆円とも言われるタンス預金が出てくるなど、ある程度の特需は期待できるだろう。それでも効果としては極めて限定できなのではないか。

山崎さん:今回の紙幣刷新で1万円札を廃止すると言えばよかったと思う。高額紙幣の廃止にはちょうどいい機会だったのではないか。紙幣にはコストがかかるし、ATMにも投資しなくてはならないし、(店舗では)レジ締めなどに結構な手間がかかる。また手渡しなので清潔ではない。さらに脱税や違法取引に現金は使われやすい。それも特に高額紙幣。そこで1万円札がなくなるとなれば眠っている高額紙幣が銀行などに出てくるはず。2024年に刷新するというのなら、それまでに日銀がデジタル通貨を発行するくらいのことを言うべきだった。日銀が発行するデジタル通貨ならキャッシュレス決済も信用できると日本人も思うようになるので。紙幣のデザインに政治家が選ばれなかったのは良かったが、今回は高額紙幣を廃止するチャンスだったのではないか。(1万円札に選ばれた)渋沢さんには何の恨みもないが。

鈴木奈々さん:私はカード派なのでキャッシュレス化賛成です。

山崎さん:今回は信用してくれたね。

田村淳さん:この話は信用できるんでしょ。なぜ保険は信用できないの?

鈴木奈々さん:保険の部分はまだ二人を疑っています。

田村淳さん:(自分に)都合のいいことだけ信用して。

山崎さん:1万円札廃止となれば結構インパクトがあるじゃないですか。そうなればそれまでにキャッシュレス化しようという動機付けにもなるし。

今週のキキタイ。テーマは“あなたは将来「お金に困る人?困らない人?」

人生の三大費用は教育・住宅・老後

教育資金

小学校から大学卒業までに必要な教育資金(2016年文科省調査)
すべて公立の学校に通った場合は約784万円
すべて私立の学校に通った場合は約2,158万円

例えば中学卒業まで支給される児童手当を日々の生活費に充てるのではなく将来のために貯蓄に回す。
将来のために積み立てる学資保険が本当に必要なのかを検討。

住宅資金

永遠のテーマは持ち家か?賃貸か?
持ち家のメリット:資産価値、老後への安心感
持ち家のデメリット:ローンという大きな固定費を抱えてしまう、転勤や引っ越しなどの移動が不自由になる、少子化進行で資産ではなく負債になることも

老後に負債を抱えずに不動産を購入する方法:リタイアまでにローン完済、返済しながら必要な貯蓄をする、「借りられる金額」より「借りても大丈夫な金額」に

老後資金

65歳以上夫婦が1ヵ月の生活に必要なお金は26万5千円(2017年総務省家計調査)
自営業夫婦の基礎年金(筆者注:国民年金のことです)の標準的な月額は約13万円(2019年の標準的な年金額)
60~85歳までの25年間なら4,050万円が不足する計算

サラリーマン夫婦の基礎年金+厚生年金の標準的な月額は約22万円(2019年の標準的な年金額)
60~85歳までの25年間なら1,350万円が不足する計算

一般的には収入を増やす、支出を減らす、投資をする
収入を増やす:副業、年金の繰り下げ受給
支出を減らす:ローンの借り換え、保険の見直し、自動車維持費の見直し
投資:日本の個人金融資産の合計1830兆円に対して現金・預金は984兆円(5割を超え過去最高)(筆者注:これが実態ということです)

岩城さん:鈴木奈々さんの場合は人生の三大費用に保険が加わって四大費用になっている。保険の持ち方を間違えると人生四大費用になってしまう(筆者注:保険は人生で住宅に次ぐ高い買い物とも言われますからね)。

鈴木奈々さん:私(が入っている保険は)貯蓄型なんですよ。それでもダメですか?

山崎さん:その能率が悪いことが残念。

岩城さん:(実際に)増えてます?増えているかどうか確かめたことがありますか?

鈴木奈々さん:まだあんまり確かめてないんですけど。

岩城さん:たぶん増えてないと思います。

山崎さん:生命保険の場合、生涯で千数百万円払う人も結構多いですからね。それがまるまる無駄ではないにせよ、必要のない保障だったり、別の手段で備えた方が得だったりすると保険ではない方がいいということになる。

田村淳さん:教育資金で学資保険はどのように捉えてますか?

山崎さん:本当にお金は少ししか増えない。だから(貯蓄面だけ見れば)他の手段の方が効率よく増える。学資以外の例えば習い事には使えないので、お金の柔軟性という意味でも、増え方という意味でも、学資保険は他と比較すると確実にダメな商品。

古瀬絵理さん:ダメな商品ですか?私、入ってますよ。増えなくても万が一の死亡保障があるので。

山崎さん:それも払い込んだ保険料がそのまま返ってくる程度の金額なので、学資保険の死亡保障なんて本当に微々たるもの。ほぼほぼ無価値に近いくらい。

古瀬絵理さん:無価値なんですか?どうしよう?

山崎さん:現実に無価値ではないけれども、本当に微々たるもの。貯蓄や投資なら他の目的にいくらでも使えるし。

古瀬絵理さん:学資保険の分を他に回した方がいいんですか?

山崎さん:貯蓄でも投資でもいいですよ。普通の貯蓄であってもその方が使い方に柔軟性があるので良かったのではないですかね。

岩城さん:夫の死亡が心配なら安い掛け捨ての死亡保険に入ればいい。学資保険の死亡保障は万が一の場合はそれ以降の保険料を支払わなくてもいいというものなので、受け取りは満期までは待たないといけない。きっと古瀬さんは死亡保険にもは入っているんでしょう?

古瀬絵理さん:そちらも入ってます。

岩城さん:それだけでいいんじゃないですか?

山崎さん:ガッツリ商売されているんだ、保険会社に。

古瀬絵理さん:どうしよう。されてますよ。ガッツリ。

山崎さん:学資保険は相対的にいえばものすごくひどい保険というわけでもない。比較的マシな方の保険で、保険会社が学資保険で顧客との縁を結ぶ目的に使われる。だから保険会社では「ドアノック商品」とも呼ばれる。

岩城さん:今は学資保険も利率が悪く全然増えないのでほとんど売られていない。その代りに外貨建ての養老保険などを売っている。

古瀬絵理さん:確かに保険会社の方にも言われました。今は養老保険の方が多いですけど、それでも学資保険がいいですか?と。

田村淳さん:住宅の持ち家か賃貸か論争についてはいかがですか?

山崎さん:住宅価格が高ければ買わない方がいい、安ければ買った方がいいというのが原則論。一つの場所に定住するのなら持ち家の方が安くなるだろう。でも転勤もあれば転職もあり、家族構成も変わるのだから買ってしまうと負担が大きいとも思う。そこは単なる損得だけの問題ではない。今は歴史的低金利で不動産価格は総じて高く、都内の新築マンションもものすごく値上がりしているので、今買うのはタイミング的にどうかな?とは思う。

田村淳さん:鈴木さんは家が欲しいんですよね。

鈴木奈々さん:家が本当に欲しくて。一軒家を建てたいんですよ。

岩城さん:(鈴木さんが希望する茨城県のような)地方なら低金利の今はいいタイミングかも知れない。東京はバブルなのでやめた方がいい。特に新築物件は非常に高い。住宅展示場などにいるFPが試算するローン返済計画はすべて変動金利が使われる。現状は年0.65%程度で非常に低いので毎月の家賃程度で買えると思ってしまいがち。しかし実際に購入すると維持費や税金などがかかる。マンションなら修繕積立金もある。だから「ローンの返済額=今の支払い家賃」と考えてしまうと、後々大変なことになってしまう。また期間をあまりにも長くしてしまうと、支払い利息も多くなり、リタイアまでに返済が完了しなくなる。

鈴木奈々さん:でも淳さんは家を買ってますもんね。東京に。

田村淳さん:でも僕はもう払うものは払ってますから。それだったら問題ないですよね?

岩城さん:じゃあ絶対に生命保険は不要でしたね。よかったですね。お家もあるし。

田村淳さん:老後資金についてはどうでしょう。

岩城さん:老後までまだ余裕のある人は増やしながら貯めることが重要。保険のようにコストが高いところではなく、もっと効率の良いところにお金を置いておく。

鈴木奈々さん:どこですか?

岩城さん:例えばつみたてNISAとかiDeCoなど、税制優遇の大きいところ。

山崎さん:収入があって、収入に税金(筆者注:所得税のことです)がかかっている人は、まずはiDeCoがお得。勤務先に確定拠出年金がある場合も同じ。掛け金が所得額から引かれて税金が安くなるので、できるだけ限度額いっぱいまで使う。ここのメリットが圧倒的に大きい。まだ運用するお金があまりないという人はまずはつみたてNISAで少しずつ貯めていけばいい。ある程度資金があるのなら通常NISAもいいだろう。iDeCoとNISAは両方使える(筆者注:ご承知のとおり通常NISAとつみたてNISAは併用不可です)。一般的に毎月の手取り収入の2割程度を貯めれば将来は安心なので、例えば年収500万円で手取りが30万円なら2割の6万円。iDeCoは23,000円(筆者注:企業年金に加入していないサラリーマンの上限ですね)、つみたてNISAは33,000円(筆者注:厳密には33,333.333…円です)できるので、合計56,000円でとりあえずは将来の備えになる。選ぶ商品はコストが安い、具体的には年0.3%以下のインデックスファンドがいいだろう。

岩城さん:特につみたてNISAは金融庁がコストの安い商品を選んでくれている。コスト面だけを見れば保険の運用コストは2%程度だが、つみたてNISAなら0.2%の商品もある。

山崎さん:鈴木奈々さんはフリーランスなのでiDeCoは月68,000円まで使える。まずはそれを優先して、余裕があればつみたてNISAを使えばいい。

田村淳さん:でも投資する人が日本は少ないんですよね。

山崎さん:端的に言えば日本は株価がずっとひどかったので儲けている人が少ない。また証券会社や銀行の営業のやり方も悪どかった。だから成功体験があまりない。学校で投資方法は教えないし、お金の話題をタブー視する風潮も根強い。アメリカ人が必ずしも賢いというわけではないが、あれだけ株が上がれば成功体験を持っている人も多い。

大変長くなってしまいましたが、山崎バズーカ第23弾炸裂 前編は以上で終了です。番組冒頭の鈴木奈々さんに対する保険イジリは「お約束」というか、もうすっかり様式美化しているとさえ思えます。しかし今回の放送を視聴して改めて感じたのは「鈴木奈々の壁」の厚さです。とはいえこれが平均的な日本人の感覚なのでしょう。さすがに海外から「世界で最も保険好きの民族」と揶揄されるだけのことはありますね。とはいえ前アシスタントの阿部哲子さんに続いて番組MCの田村淳さんもついに保険の解約に踏み切ったとのことで、外堀は徐々に埋まりつつあるようにも思えます。新アシスタントの古瀬絵理さんも今回の放送でかなり心が揺れていたようですしね。鈴木奈々さんが保険を解約して投資を始めるようになれば、日本人の保険や投資に対するイメージも変わるのかも知れませんね。上記の学資保険のくだりを聞いても、やはり保険会社は営利目的の民間会社だという現実を私は強く意識します。学資保険の代替商品が加入者に為替リスクを押し付ける外貨建て養老保険というのはいったいどういうことだ!と私なら文句の一つも言いたくなりますね。

iDeCoやNISAに関する話題については当ブログをご訪問いただいた投資に関心の高い皆さんなら先刻ご承知のことと思いますが、テレビの視聴者に果たしてそのメリットがどれほど伝わったのかに私は不安を覚えます。例えば通常NISAとつみたてNISAの違いや同時に使えないこと、さらには番組では紹介しなかったジュニアNISAの存在など、これでは金融庁がわざと制度を分かりにくくして投資の拡大を阻害しているようにも思えます。しかし実際は税制優遇絶対反対の財務省とのギリギリのせめぎ合いで生まれた苦肉の策であったことを思えば、少なくとも私たち個人投資家は「よくやった」と評価してあげたいものですね。当ブログとしても及ばずながらその理解拡大に少しでも貢献できればと思っております。

後編のテーマは「増税前に本当に買っておくべきもの」です。どうぞお楽しみに。

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