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証券税制優遇措置撤廃へ

kage

2006/11/16 (Thu)

前回の記事で個人投資家として注目していると書いた証券優遇税制のゆくえですが、政府税調の論議では残念ながら当初の予定通り廃止の意見が大勢を占めたようです。

証券税制優遇措置、20%に戻す意見を答申に=政府税調委員

東京 14日 ロイター:政府税制調査会の井堀利宏委員(東京大学教授)は14日、金融証券税制などを検討した税調グループディスカッション後に会見し、証券税制の優遇措置を本則の20%に戻すべきだとの意見が多かったとして、この意見を答申に反映させるとの認識を示した。株式の配当や譲渡益にかかる税率は、来年度までの優遇措置として本来の半分の10%の軽減税率が適用されている。証券業界や金融庁は優遇措置の存続を強く求めてきたが、きょうの政府税調グループディスカッションでは、優遇措置を廃止し本則の20%に戻すべきとの意見が大勢で、来年度税制改正の答申もその方向を反映させることが固まった。


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井堀委員によると、貯蓄から投資への資金の流れを加速させることや成長戦略の方針との整合性を含め、答申の表現ぶりを検討するとしている。また、本則に戻すだけでは株式市場のかく乱要因となりかねないことから、金融所得間での損益通算範囲の拡大が焦点となっている金融所得課税の一体化について、今後も検討していくことが確認された。会見に同席した本間政府税調会長(大阪大学大学院教授)も「いろいろな議論があったが、方向性としては金融一体課税の流れが強かった。ただそれを断定的に書くかどうかはこれから調整しなければならない」と述べ、検討課題の書き込みも含め答申の起草チームで議論したうえで全体会議に諮るとした。

財界の法人税実効税率引き下げ要望に対しては、「1カ月ですぐに結論を出すのは難しい。来年以降の本格的な議論のなかできちんとしたい」と述べ、年度改正のテーマではなく来年以降の本格的な改革のテーマであるとの認識を繰り返した。ただ、方向性については「実効税率は国際的なスタンダードに合わせていくという(考えは)変わらない」との持論も示し、法人実効税率が諸外国に比べ高いとの問題意識も強調した。


ある程度予想していたこととはいえ、実際に政府税調が「証券税制優遇措置撤廃」の方向でまとまりそうだという報道を見て正直ガッカリです。ただ政府税調の答申はあくまでも首相へのアドバイスに過ぎませんから、政府がそれを採用するかどうかについてはまだ分かりません。小泉政権の政府税調でほぼ決定のように報道されていた団塊の世代の大量退職を狙った退職所得の増税もその後音沙汰ナシ、という前例もありますので安倍総理の成長戦略重視方針に基づいた政治的判断に一縷の望みを託したいと思います。

政府税調が証券税制優遇措置撤廃の方針を示したことは残念ですが、一方で「金融所得間での損益通算範囲の拡大が焦点となっている金融所得課税の一体化について、今後も検討していくことが確認された」という部分は積極的に評価したいと思います。現在の税制だと同じ投資でも、株式、債券、為替、商品先物などではお互いに損益通算ができません。また以前こちらの記事にも書いたように、条件によっては同じ株式投資でありながら現物株と投資信託の間でも損益通算ができないケースがあるなど、個人投資家にとっては非常に分かりにくい税制になっています。もしどうしても証券税制を20%に戻すというのなら、同じ税率になる利子所得、配当所得も含めた広範囲での金融一体税制をぜひ構築していただきたいものです。

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