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HSBC投信等評価額(2006.11.10現在)

kage

2006/11/11 (Sat)

安倍内閣発足から約1カ月半、国民生活に直結する税制のあり方について検討する政府税制調査会が装いも新たに活動を始めました。その議論の中で個人投資家が注目しているのは何といっても現在時限的に税率を20%から10%に低減する優遇措置が採られている証券税制のゆくえでしょう。

法人税引き下げは来年度以降に結論を得るべき=本間政府税調会長

東京 9日 ロイター:政府税制調査会(首相の諮問機関)の本間正明会長は9日、企画会合後の記者会見で、法人税の実効税率引き下げについて来年度以降に結論を得るべきだとの考えを示した。法人税の実効税率見直しは、2007年度税制改正を議論する今後のグループ・ディスカッション(税調委員による課題別の会合)でも議論される見通しだが、本間会長は「(実効税率見直しは)会計上の整理を含めてしっかりやる必要がある。グループ・ディスカッションで早くやるべきとの意見が出るかも知れないが、個人的には、来年度以降、しっかり勉強した上で結論を得るべきと考えている」と述べた。

また、本間会長は07年度税制改正のテーマとして、1)国民生活に関係する税制、2)法改正に伴って税が影響を受ける分野、3)経済活性化──を提示。それぞれのテーマでグループ・ディスカッションを行うが、具体的には、14日に金融証券税制、個人住民税、納税環境整備など、15日に信託税制、三角合併、国際課税など、21日に減価償却制度や法人税実効税率、道路特定財源の見直しなどを議論する。最終答申は11月末か12月初めにもとりまとめる予定だ。


人気blogランキングに参加しています 人気blogランキングへ 現在の優遇証券税制についてはお役所の中でも意見は割れているようで、「貯蓄から投資へ」の流れをさらに推進したい金融庁は延長を強く望んでいますが、少しでも税収を上げたい財務省はこれに強硬に反対しているとのこと。私も個人投資家の端くれとして直接自分の財布に影響が出るだけに現状の優遇税制が延長されることを願っています。しかし証券税制のゆくえは個人的な損得勘定だけに止まらない大きな問題を含んでいるように思います。

2002年の中頃から下落を始めた日本株は、2003年4月25日、2003年度の決算が大幅な減収減益となったソニーの株がこの日も大量に売られて3日連続ストップ安という異常事態になるに至り、日経平均株価はついにバブル崩壊後の最安値となる7699円50銭まで下落しました(これがいわゆる「ソニーショック」です)。この時私もソニー株を持っていてひどい目にあったわけですが、「株価に一喜一憂しない」とひたすら我が道を行く姿勢だった小泉首相も2002年から始まった株価下落には深く憂慮していたようで、当時の塩川財務大臣が中心になって緊急にまとめられた株価対策のひとつが証券税制の優遇でした。

日経平均の10年チャートを見ると2000年初旬から明確な下降トレンドが発生しているのが分かります。この時の株価低迷の要因のひとつとされているのが「持ち合い解消売り」です。「持ち合い」とは企業同士が株を持ち合いお互いが安定株主になることで敵対的買収や経営への干渉を防ぐという日本独自の商慣習なのですが、一方で経営の不透明化や少数株主の意見が無視されるなどの弊害も産みました。またグローバルスタンダードの会計基準に照らし合わせると、始めから売る気のない株は資金の非効率運用としてネガティブに評価されますし、株式などの有価証券は決算ごとに時価で評価が求められるため価格変動リスクが業績に影響を及ぼすことにもなるため、1990年代の後半から急速に持ち合いの解消が進みました。

持ち合い解消売りで大量に放出される株の受け皿となったのは外国人であり個人であったわけですが、企業としては総じてもの言う株主でありキャピタルゲイン目的の保有が多い外国人より、純粋にその企業を応援して長期保有してくれる株主の比率が高い日本の個人に多く株を保有して欲しいと考えるわけで、持ち合い解消後は企業側も個人安定株主確保に向けたさまざまな努力を重ねました。これに現在の優遇税制が個人資産の「貯蓄から投資へ」の流れを産み、結果的に個人安定株主の増加に寄与しました。しかしもしこの優遇税制が廃止されると一転して個人資産が「投資から貯蓄へ」逆流してしまう危険性も否定できません。日銀の福井総裁は金利を上げたくて仕方ないような発言を繰り返しており、市場には金利の先高感が生まれています。そこで税金が同じになるとあえてリスクを取ろうという動きが減少することは明らかです。ゼロ金利解除による雀の涙ほどの金利上昇でも定期預金は増加に転じたそうですから、優遇証券税制廃止のインパクトは推して知るべしでしょう。

<金利上昇>定期預金、7年ぶり増加 預金者、関心高く

金利上昇に伴い、銀行の定期預金が増え始めた。日銀が9日発表した10月のマネーサプライは、定期預金などの「準通貨」が前年同月比0.4%増となり、7年ぶりに増加に転じた。三菱東京UFJ銀行がインターネットバンキング限定で実施中の定期預金の金利優遇キャンペーンが「予想外」(同行)の人気を集めるなど、預金者の関心の高さがうかがえる。

定期預金は、日銀のゼロ金利政策など長年の低金利下で減少が続いてきた。02年4月には、普通預金に先立ってペイオフ(預金の払戻保証額を元本1000万円と利子までとする措置)解禁の対象となり、普通預金への流出が加速した。だが、今年3月の日銀の量的緩和政策解除を受け、大手銀行は5年ぶりに定期預金金利を上げ始めた。その後は徐々に減少幅が縮小し、7年ぶりの増加につながった。三菱東京UFJ銀は9月19日~11月17日、インターネットで定期預金の金利優遇キャンペーンを実施。3カ月~10年物で0.1~0.3ポイント金利を上乗せしたところ予想外の反響があった。当初は2カ月で400億円程度の申し込みを想定していたが、既に倍の800億円に上り、期間中に1000億円に迫る勢いだ。途中解約できないなどの条件で、他行より高金利に設定した住友信託銀行の新型定期預金「グッドセレクト」も人気。9月末までの1年間に残高を1兆円伸ばした。1年物の金利は大手行で0.25%と、8%近かったバブル期より極めて低い水準。各行が投資信託の販売を伸ばすなど「貯蓄から投資」の動きも進んでいるが、より安全な定期預金の人気は根強いようだ。(毎日新聞より)


新政府税調の主要検討課題にも入っている外国企業による三角合併の解禁が2007年5月予定されている状況において、個人安定株主の減少は企業にとって死活問題となる可能性があります。現在も海外のファンドが明星食品にTOBを仕掛けていますが、三角合併が解禁されればアッと驚く大企業も買収のターゲットにされるだろうといわれています。政府税調のメンバーにはそのあたりの事情も勘案して優遇税制の延長(理想は恒久化)を考えて欲しいものです。

本当は金融税制の一元化や配当の二重課税解消についての要望も書きたかったのですが、今回は記事が長くなってしまったので来週の政府税調の論議を見極めつつまた改めて採り上げたいと思います。

さて、今週の海外市場はアメリカと中国がちょっと一服の動きを見せる中、インドは相変わらず力強く上昇を続けています。また欧州に関してはユーロ円の史上最高値更新の追い風もあり、私のポートフォリオの含み益も最高値を更新しました。

HSBC049

このように堅調な世界の株価と比べると日本市場の弱さが際だっています。おかげで私も今年の国内投資成績はボロボロです。日本市場は昨日の機械受注の弱さから来週発表されるGDP値にも暗雲が立ちこめており、まだしばらくは不安定な状況が続くのではないでしょうか。それこそ来週の政府税調で「優遇証券税制廃止決定」などの事態になれば大変なことになるかも知れません。それだけに海外投信の力強さに頼らざるを得ない状況がまだまだ続きそうです。

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