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山崎バズーカ第19弾炸裂

kage

2018/09/09 (Sun)

経済評論家の山崎元さんがTOKYO MX(正式名称は東京メトロポリタンテレビジョン)の番組に出演された際の歯に衣着せぬご発言の数々をご紹介するこのシリーズも回を重ね、今回で第19弾となります。山崎さんがご出演されたのはこれまでと同様に「田村淳の訊きたい放題!」(リンク先は番組公式サイトです)で、放送日は昨日9月8日(土)でした。なお今回の相棒(もう一人のゲストコメンテーター)は番組初登場となる住宅ジャーナリストの榊淳司さんでした。主な著書は下記にリンクを貼った「2025年東京不動産大暴落」、「マンションは日本人を幸せにするか」などです。

 

なお前回、前々回に引き続き今回もこの企画の初心に戻って放送の中から山崎さんのご発言を中心に私自身が興味を持った部分のみピックアップする構成としました。このため第19弾も前編・後編制ではありません。それでは早速今回も放送の一部を文字に起こしてご紹介させていただきます。なお毎度のご注意となり誠に恐縮ですが、以下に掲載する出演者のご発言は私の判断で言い回しを変えておりますので、ご本人の真意とズレてしまっている可能性のあることをあらかじめご承知置きください。

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番組MCの田村淳さん:鈴木さん、住宅(購入)を考えてらっしゃるんですよね?

番組レギュラーの鈴木奈々さん:そうなんですよ。私、お家を買いたいと思っていて。だからいつ買ったらいいかとか、戸建てとマンションのどちらがいいかとか、今日全部聞きたいと思います。やっぱり大きいお金を使うわけじゃないですか。

田村淳さん:でも山崎さんにいろいろ教わっているのに、実践しないじゃないですか。あれだけ山崎さん、毎回毎回レクチャーしてるのにねぇ。

山崎さん:信用ないですよね。外貨建て生命保険はダメだと言っているのに、なかなかね。

鈴木奈々さん:まだ入ってます。まだ入ってます。

山崎さん:また不動産買う気満々というのは騙されやすさ満載ですね。大丈夫かな?

田村淳さん:なかなかやめられないんですよ、山崎さんの言葉だけではね。俺も外貨建て生命保険に入ってますから。

1周間NEWSフラッシュ!から気になる話題は?と問われて榊さん:金融庁、地銀融資全国調査へ。スルガ銀行は我々の業界では一番審査がゆるい銀行として超有名。他のメガバンクや地銀が断った融資案件でもスルガ銀行に持ち込めば金利+3%ぐらいでOKになる。最後の砦みたいなところがあった。他の銀行が危険と判断しても全部食べちゃう、ダボハゼみたいな銀行だったので、いつかこうなるだろうなとは思っていた。業界みんなそう思っていた。僕らのイメージは一番最後に(融資案件を)持っていく不動産専門銀行。

田村淳さん:金融庁が全国調査するわけですが、スルガ銀行のような銀行が他にもあるんですかね?

榊さん:スルガ銀行に似たような銀行が地方銀行、信用金庫を含めて4、5行名前が挙がっている。それが順番に行くのではないか?と業界では評判になっている。

山崎さん:スルガ銀行は金融庁にものすごくほめられていた。収益が上がっていたので。ダメそうなものでもジャンジャン貸し込むと収益が上がるわけ。しかし実際にはダメだったというのがこれから出てくる。ただ問題はスルガ銀行だけではない。今、地方銀行は融資先がなく儲からなくなってきている。それに加えて日銀の金融政策(マイナス金利)で儲けにくくなっている。その中で不動産(特に貸家)向けの危ない(ハイリスクの)融資は高い利息が取れる。あとは消費者向けのカードローン。こちらの拡大も問題。もう一つ今はあまり表に出てきていないが、一番問題になると思うのは資金の運用。お金の貸し先がないので有価証券で運用しているのだが私募投信と呼ばれるオープンになっていない特別な投資信託を作って運用する形になっている。それでたくさんリスクを取っており、分配金はキチンと出ていても中身が怪しくなっているはず。なので地方銀行は長期的にもビジネスが継続できるのか不安だし、短期的にも問題が続々と出てくる。金融庁が調査をしても問題が解決するわけではないので気を付けた方がいい。預金保険の保証枠は一人一行1千万円までなので(ペイオフ制度)。地元の地銀に親の定期預金が数千万円あるような場合は(対策を)考えたほうがいい。

田村淳さん:どうですか?鈴木さん。しこたま貯めているようですが。

鈴木奈々さん:貯めてません。でも私、2つの銀行を使ってますね。

田村淳さん:あまり銀行の数とか言わない方がいいですよ。

番組アシスタントの阿部哲子さん:これからいろいろな勧誘が来るんじゃないですか?

山崎さん:個人向け国債以外の金融商品を銀行で買ってはダメですよ。投資信託と保険を売りに来ると思いますけど、やめた方がいいです。人間が売りに来るものはほぼ100%ダメです。

鈴木奈々さん:ウソー。

山崎さん:本当に。

鈴木奈々さん:私、やってるんですけど。どうしよう。

山崎さん:だまされるために世の中にいるような…

田村淳さん:それでいいでしょ。だまされるためにお金を稼いでいるんだもんね。

鈴木奈々さん:違う、違う。嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ。

今週のキキタイ。テーマは「少子高齢化時代の住宅事情。都心のマンションが抱える問題は?

解説VTRを見た鈴木奈々さん:今はお家を買わない方がいいような気がしました。

山崎さん:いい勘が働いてますね。不動産も株式などと同じで高い時には買わない方がいい。日銀の異次元緩和で低金利だから買いやすいというが、その状況が価格に反映して高くなっているので買いにくい状況になると価格は下がるはず。それでも東京はまだ人口が増えているが、いずれそれもピークを超えることになる。ピークを超えた後の住宅市場がどうなるのかを我々はいまだに経験していない。ただし現状でこれだけ空き家が増えていることを考えると、将来はもっと安く買えるのではないかなと思う。

榊さん:「2025年東京不動産大暴落」ですから。これは2025年まで大暴落という中身になっている。2025年までには必ず大きな下落局面が来るはずだと私は確信を持っている。

田村淳さん:その要因は何なんですか?

榊さん:現状の不動産価格は説明ができないくらい高くなっている。べらぼうに高い。例えば東京都港区の高級マンションでは家賃の35年分くらい出さないと購入できない。家賃を35年間払い続けることに経済合理性はない。しかし少し郊外に行けば家賃の15年分くらいで中古マンションが買える。不動産の所有期間が長くなればなるほど抱えるリスクは増す。値下がりのリスクもあるし、もしかするとそのマンションは不良建築かも知れない。さらには管理組合の理事長が悪い人だったり、隣に変な人が引っ越して来るかも知れない。所有にはそういうリスクが伴う。賃貸ならヤバイと思えば逃げればいい。引越し費用がかかるだけ。そのようなリスクを抱えてまで35年以上も支払いを続けることに経済合理性はなく、現在の不動産価格はそこまで上昇してしまっている。それはおかしいんじゃないの?ということ。

田村淳さん:俺は2年前くらいに土地を買ったんですけど、土地は大丈夫ですか?

榊さん:土地も同じですよ。値下がりします。

田村淳さん:ダメなんですね、俺も。やられちゃってるんですね。

山崎さん:一度手に入れたものを手放したくないという気持ちを行動経済学では所有効果と呼ぶ。自分のものにしてしまったらそれを持っていられる理由を一生懸命探すようになる。人間としては自然なことだからいいじゃないですか。

田村淳さん:これからは人口が減って空き家も増える。今にして思えばなぜ無理をして土地を買ったんだろう?と冷静に判断できるのに。

山崎さん:これからはそういう風に冷静になって気が付く人が増えてくる。冷静になってそれなら一旦売っておいた方がいいかと。安いけれども売れるのなら売っておこうという風になってくる。

田村淳さん:2025年より前に大暴落しそうですね。

榊さん:今の日本は新築住宅ゼロでも全然OK。理論的には十分に足りている。

田村淳さん:それなのになぜこんなにバンバン新築物件が建つんですか?

山崎さん:デベロッパーも建設屋さんも仕事をやめられないんでしょうね。もう少し冷静に考えた方がいいんですけどね。

不動産屋さんに賃貸と持ち家のどちらがいいか?と相談して絶対に持ち家と言われたという鈴木奈々さんに対して山崎さん:家賃を払い続けても一生自分のものにならないのと、ローンを払い終われば自分のものになるのはどちらがいい?とか聞かれたんでしょう。それはどちらが得かの計算ができない人の背中を押して不動産を買わせるためのセールストーク。

鈴木奈々さん:CM中は計算のできないバカ夫婦にそうやって売り付けるんだって言ってましたよね。

山崎さん:不動産価格と家賃は経済的にバランスするはずなので、どちらが得とは言えないはず。しかし現状は不動産価格が高くて在庫も豊富。不動産屋さんはそれらを売りたい。そこで買ってあげるのは親切が過ぎる。

榊さん:今の話は単純に手数料の差。不動産屋さんにとっては賃貸契約で得られる1カ月分家賃相当の仲介手数料より売買契約で得られる物件価格の3%+6万円の仲介手数料の方が儲かるので購入をすすめる。不動産市場自体は停滞しており、新築・中古ともの在庫は余っている。いくら新築好きの日本人でも価格が高過ぎて買わない。

榊さんが挙げる不動産の値段が下がりにくい3エリア

・表参道エリア
・千代田区番町周辺
・代官山駅周辺

ただしどこも一桁億円では買えない。二桁億円で3LDKのようなイメージ。ただし大暴落が来ても底堅いだろうと。一方でにわか人気地区は注意が必要だと。榊さんはどことは言いにくいとおっしゃっていましたが、山崎さんは「地名は小杉だけど人は大杉(多過ぎ)とか」と首都圏在住者にはバレバレのヒントを出しておられました。

ちなみに榊さんの住宅事情は戸建ての持ち家。理由は家族の事情。山崎さんは一貫して賃貸派。転職も多かったので。

榊さん:分譲マンションは区分所有。その所有者たちが民主的に管理組合を運営することが前提になっている。しかし悪い人が理事長になって管理費を着服してしまう危険性もある。そうならないように監視するなどの責任を果たし続けなければならないのが分譲マンション。しかも管理費と修繕積立金はずっと払い続けなければならない。

山崎さん:不動産は経済学的には少々厄介。地位財と言って自分の身分を示すために多少の見栄を張る。そのため実際に分相応のレベルより少し上を求めて生活レベルを下げたり余暇の時間を削ったりしてしまうことになりがち。不動産で見栄を張ることから一歩身を引けば生活にずいぶん余裕ができるはず。競争から降りることも大事。

榊さん:自由になれます。

以上、山崎バズーカ第19弾炸裂をお送りいたしましたが、いかがだったでしょうか?住居に関する賃貸か持ち家か問題は人生における一大テーマですよね。投資には関心のない人でもこのテーマに関しては誰もが自分なりの意見を持っているはずです。かく言う私は山崎さんと同じくバリバリの賃貸派ですが、この問題を単純な損得で判断するつもりは毛頭ありません。なぜならどこに住むか、どのような家に住むかはその人のライフスタイルそのものであり、他人がとやかく口を挟む問題ではないと思うからです。それに賃貸と持ち家はいつでも必ずどちらかが選べるとは限らず、例えば特定の環境(三世帯住宅とか)、特定の外観(真っ赤な家とか)、特定のロケーション(ピンポイントで富士山が綺麗に見える場所とか)などに住みたい場合は、実質的に持ち家しか選択肢はありません。ですから住居問題については住む人が自身のライフスタイルに合わせて自由に決めればいいというのが私の持論です。

とはいえ不動産購入は一般庶民にとっては人生で一番高い買い物と言われますので、その判断を間違えると取り返しが付きません。実際に私の周囲にもバブルの真っ只中でマンションを購入してローンの返済に苦労した人がいましたので。結果論で言えば直近では2008年のリーマンショック時が不動産購入にとっては千載一遇のチャンスであったことは間違いありません。しかしあの状況で勇気を持って買いに行くのもそれはそれでかなり難しかったことでしょう。翻って今は不動産を買ってよいタイミングなのかと考えれば、私もお二方と同じく「NO」と答えます。人間とは愚かなもので、分かっていても過去と同じ過ちを繰り返すものです。相続税対策で需要の少ない地方にアパートが乱立、しかもその中には手抜き工事の物件も多数存在、さらに銀行の融資審査もインチキとなれば、かつてのバブル崩壊後に私たちが目にした不良債権の山がいずれ再び表面化することになるでしょう。そう考えれば榊さんの著書のタイトルにもなっている2025年を一つのタイミングと位置付けて、とりあえずそれまでは静観するという手もあるなと個人的には思いました。

なお今回は後半のテーマ「賃貸物件の入居拒否問題」をバッサリと切ってしまいましたが、山崎さんから「高齢者が入居拒否を恐れてあせって不動産を購入しようと思わない方がいい」というご指摘があったことだけはお伝えしておきます。もしかすると10年後には郊外に格安物件があふれ、IoT技術の発展で高齢者の安否確認も容易になり、高齢者に対する入居拒否が解消している可能性もありますので。また買うにしても今よりかなり安くなっているかも知れませんしね。もちろん株の値動きと同じで不動産価格がこの先どうなるのかは誰にも分かりませんが、人口減少で需要が先細りすることを考えればとりあえずもうしばらく待ってみてもいいような気がします(責任は持てませんが)。

以上で山崎バズーカ第19弾炸裂はすべて終了です。次回はいつになるのか分かりませんが、どうぞお楽しみに。

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