2020 03 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. »  2020 05

山崎バズーカ第18弾炸裂

kage

2018/07/22 (Sun)

経済評論家の山崎元さんがTOKYO MX(正式名称は東京メトロポリタンテレビジョン)の番組に出演された際の歯に衣着せぬご発言の数々をご紹介するこのシリーズも回を重ね、今回で第18弾となります。山崎さんがご出演されたのはこれまでと同様に「田村淳の訊きたい放題!」(リンク先は番組公式サイトです)で、放送日は昨日7月21日(土)でした。なお今回の相棒(もう一人のゲストコメンテーター)は第17弾から引き続き千葉商科大学専任講師で働き方評論家の常見陽平さんでした。ちなみに前回も書いたとおり、山崎さんと常見さんは札幌南高等学校の先輩後輩の間柄だそうです(もちろん山崎さんが先輩)。

なお前回に引き続き今回もこの企画の初心に戻って放送の中から山崎さんのご発言を中心に私自身が興味を持った部分のみピックアップする構成としました。このため第18弾も前編・後編制ではありません。それでは早速今回も放送の一部を文字に起こしてご紹介させていただきます。なお毎度のご注意となり誠に恐縮ですが、以下に掲載する出演者のご発言は私の判断で言い回しを変えておりますので、ご本人の真意とズレてしまっている可能性のあることをあらかじめご承知置きください。

1週間NEWSフラッシュから気になる話題は?と問われて山崎さん:カジノ法案成立。反対される方がいらっしゃることも知っているが、私はカジノには基本的に賛成。競馬もあるわけだし、宝くじもギャンブルだし。だったら管理された形のカジノが日本にある方がいい。ただ(与党は)法案の成立をものすごく急いだ。たぶんこれはアメリカにやれと言われたのだろう。そうとでも考えなければこのスピートは不思議。おそらく日本のどこかでアメリカの誰かがカジノを運営したいということなのだと思う。あの人(筆者注:あの大統領のことだと思われます)のお友達の誰かだろうと思うがそれはさておき、カジノで入場料をどうするとか回数をどうするとかの議論があったが私はギャンブルそのものについて教育する必要があると思う。こういう仕組みなので基本的には儲からないものなのだとか。もう一つはギャンブル依存症の問題。ギャンブルが頭から離れなくなったとか借金してまでギャンブルをやっているのは依存症の疑いがあるので病院に行きましょうと絶えず伝える必要がある。ギャンブルの仕組みを知ることは教養と言うと大げさだがいいことだと思う。日本にはいろいろなギャンブルがあふれているのにギャンブル教育が足りない。NHKのEテレで基礎英語ならぬ基礎ギャンブルとかで、これは儲からないものなんですよとキチンキチンと説明する。その上で楽しみの範囲内でやってみましょうと淡々と説明するような。

番組MCの田村淳さん:Eテレも攻めてますけどその番組はできないでしょうね。

山崎さん:NHKに見識がないのならMXでやればいい。

今週のキキタイ。テーマは「働き方改革で残業規制。副業で稼げというけど、どうすればいい?」。

働くことに対する考えには生活するための仕事「ライスワーク」、好きなことを仕事にする「ライクワーク」、人生をかけた仕事「ライフワーク」という3つのステージがあると言われている。そんな中、本日のゲストお二人が薦める副業のカタチとは?

山崎さんお薦めの副業タイプは本業に気を遣わなくていい「趣味の副業化」、収入など経済効率の良い「本業の転用」、転職前や前の部署の仕事「前職の副業化」。

常見さんお薦めの副業タイプはやりたい仕事を試しにやってみる「次のキャリアの予行演習型」、本業のスキルとノウハウを生かした「本業との相乗効果型」、まったくの新しいチャレンジ「異種格闘技戦型」。

山崎さん:残業規制との関係で副業が広がるというのはおかしいと思う。また企業が副業を容認するとかしないとか言っているが、本来は働く人の権利。企業側がコントロールできるという意識をまず変えるべき。たかだか企業ごときが偉そうにという考え方をすべきで、個人が副業をするのはその個人の裁量であり自由の範囲の中、権利の一部だと思う。しかし現在はまだ肩身が狭い(筆者注:番組で紹介された2017年3月 日本経済新聞社 働き方改革に関する企業実態調査によると、副業・兼業を認めている企業は18%、現在も今後も認めない企業は35.9%でした)。(現在も今後も認めない)そういうろくでもない企業の後ろ盾に経団連がいる。会社が従業員をコントロールしたいというのが経団連企業的な考え方。だからもうそろそろ経団連はない方がいいのかなと思う。

企業は副業を消極的に「認めても構わない」ではなく、「労働者の自由として副業・兼業を必要以上に制限してはならない」(2018年1月公表 厚生労働省「副業・兼業ガイドライン」)。

山崎さん:やっと正しい考え方にたどり着いたかという印象。ただ企業としては従業員をコントロールしたい。上司も部下が副業で稼いでいると知れば端的に言って嫉妬することもあるだろう。また副業という世界があると自分の言うことを聞かなくなるという心配も出てくる。部下同士でもお互いに嫉妬が出てきてややこしいが、嫉妬し合うのではなくそれぞれが自由にすればいいじゃないかということを認める世の中の方が楽しい。人生が長くなっているので副業の形で将来できることをスタートしておくことも大事。だから副業を制限するのは良くない。

常見さん:個人にとって、企業にとって、社会にとってで副業の捉え方はそれぞれ違う。個人の自由はドンドン推奨すべきだと思うが、政府がここに来て率先して旗振りをするう裏側にはこれで労働力不足を解消しようとか、グレーな労働を作ってしまおうという意図が見え隠れする。副業だけでなく女性や外国人の活躍を推進するのも結局は労働力不足を補うため。そもそも働き方改革はワーク・ライフ・バランスのライフ部分の充実を狙ったもの。副業で育児や介護にかける時間が減るのでは本末転倒。

副業のメリット・デメリットについて常見さん:僕もサラリーマン時代に副業をやっていたが、自分の好きなことをやっている副業の方を頑張りがちになる。朝まで原稿を書いてから出勤したこともある。決して本業をおろそかにはしていなかったが、おろそかに見えてしまうという問題はあった。

山崎さん:上司から見ればまだ全力でやっていないということにはなる。例えば私のケースではシンクタンク勤務時代に通信教育の教材づくりの副業をやっていた。その仕事をシンクタンクで受ければ勤務時間中にもできる。しかし自分で直接請け負えば収入は増える。本業を転用するような種類の副業ではこのような問題が起きることもある。本業の転用は結構効果が大きくて収入を大きく取れるケースも多い。一方で本業と副業で微妙な問題も起きる。本業で使っているデータを流用してしまうとか。それ以外にも本業と利害関係が衝突することが起きやすい。

田村淳さん:僕もテレビの司会業をやりつつウエディングの司会もやっていますから。それは吉本とは別の会社で受けている。ただ吉本はそれをあまりいいようには思っていないらしい。

山崎さん:そういう意味では前職の副業化がいいかも知れない。例えば調査の仕事をしていて営業の仕事に移った時に調査の研究を続けて大学で教えるようになるとか。私もかつて運用の仕事をしていた経験を生かしてシンクタンク勤務時代に副業として運用のコンサルティングを10年くらいしていた。これなら現職とバッティングしないので気は楽。何を副業にすればいいのか分からない場合には過去にやったことがあることをやってみるのもいいだろう。

田村淳さん:常見さんの異種格闘技戦型というのは何ですか?

常見さん:ぜひやってみたいが今までの仕事とはつながらないような例。例えば未経験でいきなりカフェの経営をしてみるとか。共同出資者としてお金を出して経営の一部に関わるのでもいい。自分の好きなことをお金を取れるレベルでやる。例えば僕は今、労働問題を提起するデスメタルバンド「カニコウセン」の結成準備をしている。僕がボーカルでドラムとベースはプロ。CD出して全国制覇したい。

田村淳さん:ぜひ鈴木奈々もメンバーに。

鈴木奈々さん:お願いします。

続いてのテーマは「なぜコンビニに外国人店員が増えたのか?外国人労働者を考える」。

ニッセイ基礎研究所総合政策研究部研究員・鈴木智也さん:すでに地方や中小零細企業ではアルバイトを募集しても日本人労働者は集まらない状況になっていて、もう外国人労働者の存在がなければ経済が回らない、企業活動ができない状況。

外国人労働者の採用事業を行っているユナイテッドマインドジャパン代表取締役・宮沢光平さん:中国の方であれば日本語を覚えて日本に出稼ぎに来るという状況は減っている。上海に行っても日本以上に稼げる状況になっているのでわざわざ日本語を覚えて日本に来る必要がない。欧米の方でもスイスのある統計調査によると日本は年功序列が激しいだとか、残業が多いだとか、悪いイメージが多く、あまり日本で働きたいという感情を持つ方が少ない。ベトナムの方でも優秀な方は日本で働くよりアメリカで働きたいとか、将来的な稼ぎや賃金を考えるとベトナムで働いていた方がいいとの考えが段々増えている。

株式会社ローソン・クルー人材開発部マネージャー・千葉寛之さん:今、ローソンでは日本全国でアルバイトが約19万人。その内約1万人が外国籍。大半は留学生。我々は彼らに働く先としてローソンを選んでもらうことが大事だと考えて、日本独自の文化を学ぶためのドリルを用意した。見て分かりやすいようにほとんどを写真か絵にしている。また多くの留学生は漢字は読めなくてもひらがなは読めるのでひらがな表記にした。日本でのアルバイト先が決まっていれば家族も安心だと考えて仮設の研修所をベトナムに3カ所、ワーキングホリデー用に韓国に1カ所設置した。コンビニでアルバイトをすれば接客をすることで日本語力が上がりやすい。半年もすれば一気に上達する。現在ローソンでは70校ほどの日本語学校と提携しており、留学生を紹介してもらうケースも多い。東南アジアの方にとって果たして日本がいつまでも魅力的に映るのかという危機感はひしひしと感じている。

山崎さん:外国人労働者に来てもらう努力が必要。来てもらった後で快適に過ごしてもらうために日本語を教えたり、家族の入国も許可した方がいいのではないか。そういう意味ではもっと外国人労働者に対して優しくてもいいだろう。それは行政レベルでもローソンのような企業レベルでも。外国人労働者にもっとたくさん来てもらえるような整備をした方がいい。

田村淳さん:日本に魅力がなくなって日本人は出ていく、外国人は来ないとなったら、この先の日本経済はどう回していけばいいのでしょうか。

山崎さん:人がいなくなればそれだけ人に対する支払いも増えていく。日本の産業界は自動車にしても電機にしてもまとめて頭打ちの状況が来ている。しかし次の産業が日本に出てこないわけではないので、日本に事業を起こすチャンスがあり、人が出入りする自由があれば誰かが日本を背負う必要はない。その人がチャンスを生かせばいいだけのこと。ハッキリ言って日本のことなど心配しなくてもそれぞれが仕事をできるチャンスさえあれば十分なような気がする。ただ確かにこの10年20年の間に(日本は)急にパッとしなくなったなという印象はある。

常見さん:昔の世界観で黙っても若い人は入ってくると思っている社長や人事はもうダメ。これからは黙っていたら人は入って来ないと思って待遇を良くする、働きやすい環境を作ることがとても大事。健全な働きやすさ競争を起こすべき。

お二人にとってこれまで一番のライク・ワークは何でしたか?との視聴者からの質問に対して山崎さん:ファンドマネージャーの仕事でしたね。今はやっていないが知識レベルでは使っている。やっていないのはちょっと残念。

以上、山崎バズーカ第18弾炸裂をお送りいたしましたが、いかがだったでしょうか?副業について私自身の感覚で言えば、企業に正社員として勤務して1日8時間労働+2時間残業という生活をしていれば平日に副業に割ける時間は実質的にほとんどなく、常見さんのように睡眠時間を削るしかないような気がします。そうなると必然的に週末の休日を副業に充てるしかなくなるのですが、疲労回復のためには少なくとも1日は完全OFFにしたいなどと考えるとますます時間が足りなくなります。例えばこのブログを副業と捉えるならこのエントリーを書くだけでも5時間近くを費やしていますので(テレビ番組の文字起こしという性格上どうしても時間がかかってしまいます)、効率を考えるとバカバカしくてやっていられません(あくまでも副業として捉えるならですよ)。このブログは好きでやっているので労働としては「ライク・ワーク」に分類されるのかも知れませんが、実際に生み出す収入は微々たるもので副業として成立しないところが誠に残念です。しかしこれからも趣味としてこのブログは継続していくつもりでのでご心配なく(誰も心配していない?)。このようにワーク・ライフ・バランスを保ちながら副業を副業として成立させることは案外難しいのだろうなと私は感じました。

外国人労働者については日本がその流入を厳しく制限している間に労働市場としての日本の魅力が失われてしまったことは誠に皮肉な結果と言えますね。私のように人生の折り返し点をずいぶん以前に通過してしまったおじさん世代にとってはこれにより老後の雇用機会が増えることを喜ぶべきなのかも知れませんが、自分が介護される立場になった時の人手不足が大きな懸念材料となることは否めません。そこを外国人労働者に頼ろうという考えがそもそも虫が良過ぎるのかも知れませんので、最終的にはロボット技術やIoTをフル活用して老老介護(元気な老人が老人を介護する)するしかないような気もします。いずれにせよ外国人観光客は年々増加しているのに日本で働きたいと思ってくれる外国人が増えないことを私たち一人ひとりが由々しき問題であると真剣に捉えなければなりませんね。

最後の視聴者からの質問で山崎さんがファンドマネージャーの仕事に未練を残していることが分かり、正直意外でした。ただもしファンドマネージャーに復帰したとしても実際のところはご自身が提唱しておられるポートフォリオを低コストインデックスファンドで構成する運用をされるのでしょうが、私としてはそれならいっそのことバリバリのアクティブファンド「山崎」(某ウイスキー風のネーミングで)を立ち上げていただきたいと妄想してしまいます。他のアクティブファンドはダメダメだが私のところだけは違うと大見得を切って。もし本当にそうなれば私は設定時から投資することを今から宣言しておきます。

以上で山崎バズーカ第18弾炸裂はすべて終了です。次回はいつになるのか分かりませんが、どうぞお楽しみに。

(Sponsored Link)

関連記事

コメントフォーム

kage


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

この記事へのトラックバック