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セゾン投信定期積立経過報告

kage

2018/03/24 (Sat)

昨日3月23日(金)はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの定期積立約定日でした。そこでいつものようにセゾン投信設立時から同一金額の定期積立のみを行っている(=定期積立の増額やスポット買いを一切行っていない)私の運用成績を公開させていただきます。

<ご参考>セゾン投信設立時より定額で定期積立のみを続けた場合の指数
●個別元本 : 9,661円 (先月比23円上昇)
●約定価額 : 13,909円 (先月比275円下落)
●騰落率 : +44.0% (先月比3.2%悪化)


ここにきて米国株が2日連続で大幅下落となるなど世界市場の先行きが再び怪しくなってきておりますが、今回はまず約定日のご説明から始めさせてください。セゾン号乗客(=受益者)の皆さんなら先刻ご承知のとおり、毎月の定期積立は基本的に19日に口座入金されて21日に約定します。ところが今月は19日がアイルランドの銀行休業日で注文不可日となり、さらに21日が日本の祝日(春分の日)であったため、結果的に20日入金→23日約定というスケジュールになりました。これにより今月の約定価額は今週中で最も安い13,909円となり、「まるで定期積立約定日を狙ったかのように目先の高値を付けやすいというあまり嬉しくないアノマリー(根拠の無い経験則)」も2ヵ月連続で不成立となりました。とはいえ今朝終わった米国市場が株安+円高となっていますので、週明けの基準価額がさらに下落するのは確実であり、「安くたくさん買えてラッキー!」という精一杯の強がりも言いづらい状況ではありますね。先月の定時報告で私は、「来月は米国の中央銀行に当たるFRBが追加利上げに踏み切る公算が高いため、私たち日本の個人投資家としてももうひと波乱あることを想定しておく方がいいのかも知れません」と書いておりましたが、悪い予感が的中してしまった形です。もっとも波乱の要因はFRBの利上げではなく、トランプ大統領の保護貿易政策でしたが。いずれにせよ株価が前回安値を下回ってしまってはもはや二番底形成は失敗したと見なさざるを得ません。こうなるとすべて最初からやり直しとなりますので、私たち日本の個人投資家としてはさらにもうひと波乱があることを想定しておく方がいいのかも知れませんね。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのコンセプトである世界経済の実態比率を参考に株式と債券に半分ずつ投資するという方針は投資初心者にもわかりやすく、投資に対して漠然とした不安や恐怖を抱いている人が第一歩を踏み出すために背中を押す効果は少なからずあるのでしょう。しかしながら私自身は最近のエントリーでたびたび触れてきたとおり、特に海外債券の部分が投資初心者にとってかなりのリスク要因になっているように思えます。ご承知のとおり現在の市場環境はリーマンショックの大打撃から立ち直るために世界の中央銀行が協調して行った超金融緩和政策の影響で、いずれの国の長期金利も低い状態が続いています(いち早く利上げに踏み切った米国の10年債利回りでさえ3%未満ですので)。このため債券投資の期待リターンはなかなか上昇しません。それなのに海外債券は為替リスクをモロに被ってしまうため、期待リターンは低いのに為替リスクが大きく、投資効率が極めて悪いのが現実です。過去のエントリーでもたびたび触れてきたとおり、ずいぶん以前から専門家や著名ブロガーの中には外債不要論が根強く存在しています。さらには、どうせ覚悟の上で為替リスクを取るのなら期待リターンが高い株式で取るのが合理的であるという考え方も投資における一つのセオリーとして語られており、ご存知の方も多いのではないでしょうか? さらに言えば投資におけるリスク許容度は一人ひとりがまったく異なるため、本来なら株式と債券の比率を自分自身で調整する必要があるはずです。例えば20代の若い世代であれば株式100%から始めてもよいかも知れません。逆に定年間近の50代、60代になれば預貯金や個人向け国債の割合を増やしてリスク低減を図るべきでしょう。だったら最初から株式と債券を切り離して長期運用を考える方が合理的なのではないか?というのが今回のエントリーの主旨であります。

とはいえセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの株式部分と債券部分を切り離して投資することはできませんので、ここではセゾン資産形成の達人ファンドを株式部分の投資先とします。そして債券部分を個人向け国債か預貯金で代用するという考え方でシミュレーションしてみました。その選択肢は下記のとおりです。ご覧のとおりセゾン資産形成の達人ファンドについては、そのまま株式100%、株式2/3+債券1/3、株式1/2+債券1/2、株式1/3+債券2/3の4種類としました。

・セゾンバンガード・グローバルバランスファンド
・セゾン資産形成の達人ファンド 100%
・セゾン資産形成の達人ファンド 2/3
・セゾン資産形成の達人ファンド 1/2
・セゾン資産形成の達人ファンド 1/3

上記5種類を比較対象として、投資信託格付けチェック(2017年版)と同様にリスク(標準偏差)とリターン(トータルリターン)で評価を行います。すなわち、評価基準は取ったリスクに見合ったリターンが得られたか?であり、投資効率の良し悪しを判定すると言い換えてもよいでしょう。なお今回も比較に必要な下記データはモーニングスターのサイトから引用させていただきました。いつも個人投資家にとって大変貴重なデータをご提供いただき、心より厚く御礼申し上げます。

(過去3年間の実績)トータル
リターン
標準偏差シャープ
レシオ
セゾンバンガードグローバルバランスファンド1.749.810.18
セゾン資産形成の達人ファンド 100%7.8915.390.51
セゾン資産形成の達人ファンド 2/35.2610.26
セゾン資産形成の達人ファンド 1/23.957.70
セゾン資産形成の達人ファンド 1/32.635.13

ご覧のとおり直近の株安+円高が影響して、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのシャープレシオは0.18にまで低下しており、投資信託格付けチェック(2017年版)の判定基準に従えば投資する価値なし(画面から消えてなくなる)に転落しております。これに対してセゾン資産形成の達人ファンドのシャープレシオ0.51は決してほめられるレベルではないものの、海外比率9割弱にしてはよく健闘しているとも考えられるのではないでしょうか?なおセゾン資産形成の達人ファンド債券複合バージョンについては組み入れる債券割合に応じて単純に数値を減算しております(例えば債券比率1/3なら元の数値を2/3にするなど)。厳密には債券部分の投資対象として想定している個人向け国債や預貯金にもリターン(利息)がありますので、こんなにザックリとした計算にはならないのですが、私の能力では手計算はとても無理なのでどうぞお許しください。またシャープレシオについても同じ理由で計算しておりません(ただし債券部分はほぼ無リスクでいわば投資していないのと同じですから、結果的に株式100%とほぼ同等になるはずです)。そして上記データを使って作成したエクセルのグラフが下記です。このグラフにおいては、線が立っている(=垂直に近い)ほど投資効率に優れ、寝ている(=水平に近い)ほど劣っていると視覚的に判断できます。

  セゾン投信比較 

ご覧のとおりセゾン資産形成の達人ファンド1/3+個人向け国債or預貯金2/3であってもセゾンバンガード・グローバルバランスファンドを上回るリターンを獲得しており、一方でリスクはほぼ半減しています。加えてコストも年1.35%±0.2%(税込/概算) の1/3になるわけですから、セゾンバンガード・グローバルバランスファンドより明らかに低コスト運用が可能になるわけですね。いかがでしょう?このように始めから自分で債券比率をコントロールするつもりがあるなら、何もわざわざ株式と債券の複合型バランスファンドを選ぶことに合理性はないのではありませんか?少なくとも、もし株式と債券の比率が50:50の状態で未来永劫丸投げでOKと考えておられるセゾン号乗客(=受益者)がおられるとしたら、その点は少々再検討の必要があるのかも知れませんね。

最後に念の為申し添えておきますが、上記の数値はあくまでも過去3年間の結果論に過ぎません。投資の世界にタラ・レバが存在しないことは百も承知の上で申し上げますが、もしもこの間の為替相場が円安方向に振れていたら結果はかなり違っていたでしょう。ですから海外債券はレバレッジ1倍のFXのようなものであることを十分に納得した上で、自分は円安ヘッジのために投資・保有を続けているのだと言われるのであれば、私にはもうこれ以上何も申し上げることはございません。しかしもしもアメリカの偉い人が「国際分散投資がいいね!」と言ったからそれを参考にしているだけだというのであれば、ちょっと考えてみてください。アメリカ人が国際分散投資で負う為替リスクと私たち日本人が負う為替リスクの違いを。好むと好まざるとに関わらず現在の世界経済はアメリカを中心に回っています。結果的に市場規模に合わせた国際分散投資を実践すると、米ドル建資産の比率が突出して高くなることが避けられません。すなわち私たち日本人には独自の為替リスクコントロールが必要になってくるわけで、少なくとも現状における海外債券投資に対して私個人としては消極的な意見を持っております。とはいえすべからく投資判断は自己責任において決定されるべきものですから、この議論にも正解は存在しません。ただこのエントリーが海外債券投資の必要性を改めて考えてみるひとつのきっかけになれば幸いです。

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この記事へのコメント

kage

こんにちは。今月のセゾンの約定日がなぜ23日だったのか分からず、調べていたら辿り着きました。勉強になり、ありがとうございます。今週の急落はギリギリセーフで逃げ切った感じですね。。。

債権については私も似たような考えです。今や株100%でも良いのではないかと考えが頭をよぎりつつ、いちおう債権も購入しています。

Posted at 02:52:09 2018/03/25 by 通りすがり

この記事へのコメント

kage

通りすがりさん

コメントありがとうございます。

セゾン投信の約定日については、ログイン後の「セゾン投信からのお知らせ」に掲載されている「買付・解約 受付不可日のお知らせ(2018年1月~6月)」を見れば計算できますよ。例えば次は来週末の3月30日(金)から週明け4月2日(月)まで受付不可です。

債券は一般的に株式とは逆の値動きになりやすいため分散投資をする意義があるとされます。しかし海外資産だと為替リスクがその効果を相殺した上でさらに上乗せされてしまいますので、結果的に大小の差はあるにせよ同じ方向に動いてしまいます。とはいえ株価下落時にいわゆる「質への逃避」で債券が買われやすいのは紛れもない事実ですので、分散効果がまったくないわけではありません。結局のところ、私たち一人ひとりがこのあたりをどう判断するかということなのでしょうね。

Posted at 10:26:31 2018/03/25 by おやじダンサー

この記事へのコメント

kage

結局、三月末になっても信託報酬の引き下げは無かったのですが、そのことについてどのようにお考えでしょうか?

Posted at 10:40:28 2018/03/25 by bluesford

この記事へのコメント

kage

bluesfordさん

コメントありがとうございます。

とりあえずは3月31日ギリギリまで待ってみます。その結果、何も動きがなかった場合は4月1日以降改めて私の対応を公表いたしますので、今しばらくお待ちください。

Posted at 13:22:23 2018/03/25 by おやじダンサー

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kage


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