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セゾン投信定期積立経過報告

kage

2017/08/26 (Sat)

ご報告が遅くなりましたが、8月23日(水)はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの定期積立約定日でした。そこでいつものようにセゾン投信設立時から同一金額の定期積立のみを行っている(=定期積立の増額やスポット買いを一切行っていない)私の運用成績を公開させていただきます。

<ご参考>セゾン投信設立時より定額で定期積立のみを続けた場合の指数
●個別元本 : 9,484円 (先月比24円上昇)
●約定価額 : 13,722円 (先月比284円下落)
●騰落率 : +44.7% (先月比3.4%悪化)


先月の定時報告で私は約定価額が久しぶりに14,000円を超えて設定来高値更新にチャレンジできる水準に達したことを受けて「ファンドの基準価額が設定来高値を更新すると、理論上は受益者全員が含み損を抱えていない(=全員がハッピー!)という理想的な状態となるため、できることなら来月の定時報告はその状態で迎えたいものです」と書いておりました。しかし現実は予想以上に厳しく、今月の約定価額はご覧のとおり再び14,000円を割り込み、設定来高値更新は仕切り直しとなった格好です。この背景には緊張が続く北朝鮮情勢や米トランプ政権の迷走などがあるのですが、直接的には今月に入ってから調整色を強める米国株と1ドル=109円前後にまで進んだ円高の影響が強かったことは間違いないでしょう。北朝鮮については性懲りもなく今朝もミサイル3発を発射したようですね。ただ発射方向が警戒されていた太平洋ではなく日本海で、しかも3発すべてか失敗したようだと報道されていますのでおそらく週明けのマーケットに及ぼすインパクトは限定的だとは思う(思いたい?)のですが、まったく困ったものです。経済制裁を強化された北朝鮮にとって今やミサイルは数少ない外貨獲得手段となっていますので、どんなに圧力をかけられてもデモンストレーションを止めるわけにはいかないのでしょう。もしそうであれば経済制裁強化は逆効果になるわけで、国際社会も根本的に対応を見直す必要があるのかも知れません。米国のトランプ大統領も北朝鮮に負けず劣らずの「困ったちゃん」であることは間違いないのですが、政権運営に行き詰まりトランプ氏が大統領を辞任してペンス副大統領が昇格するというのが米国にとってベストシナリオであるという指摘もありますので、今はジェットコースターに乗ったつもりで心のシートベルトをしっかりと締めて相場に臨むしかないのではないか?と私は考えています。

さて、2つ前のエントリー「ひふみ投信定期積立経過報告」ではひふみ投信の運用元であるレオス・キャピタルワークスの経営状況を確認しましたが、こちらではセゾン投信の方もチェックしておきましょう。その元になる情報は同社サイトの「財務状況」のページに掲載されています。ここにある「正会員の財務状況等に関する届出書(2017年6月27日)」を見ると今年3月末に終わった前事業年度の経営状況が確認できますので、関心を持たれた方はぜひご自身の目で確認してみてください。

それではまず8ページにある「株主資本等変動計算書」から見ていくことにしましょう。これはレオス社では前期にようやく一掃を果たすことができた繰越損失がセゾン投信ではどうなっているのか?が気になったためです。結論から申し上げますと、セゾン投信では昨年3月末に終わった前々期の段階ですでに一掃を果たしていました。具体的には期初段階で抱えていた9億8,285万2千円の繰越損失を減資(資本金の減額)と資本準備金の取り崩しで帳消しにしています。これには少々「力技」的な印象も受けますが、何はともあれ前期は4,882万1千円の繰越利益剰余金を抱えた状態からスタートできています。これはセゾン投信が長く続いた赤字体質から脱却し、継続的に利益を生み出せる体質に生まれ変わりつつあることを示しており、私も受益者の端くれとして大変嬉しく思いました。

次はいよいよセゾン投信の具体的な経営状況チェックです。7ページにある「損益計算書」をご覧ください。同社の収益の柱である委託者報酬(投資信託の信託報酬)は前々期の約5億8,209万円から前期は約6億7,254万円と15.54%拡大しています。レオス社の約1.5倍と比較してしまうと相対的に見劣りしてしまうようにも思えますが、今後も着実に収益拡大が続いてくれれば受益者としても文句はありません。現実に同社が運用する2つのファンドの純資産総額は着実に伸びていますので、何らかの理由でこの状況が急変しない限りは今期の収益拡大にも大いに期待できそうです。ただし「セゾン投信が信託報酬を引き下げ」の影響が前期はほとんどないこと(引き下げ実施日が期末に近い3月11日でしたので)には一応留意しておかなければなりませんね。もっとも今期もこのペースで増収が続くのであれば、信託報酬の引き下げ分は十分にカバーできそうですが。一方で費用の方ではレオス社の人件費のような特に目立った変化は認められません。ちなみに「決算のポイントと事業概況」(筆者注:リンク先はPDFファイルです)には「従業員数の増加、マイナンバー制度への対応に伴う事務費用の増加、総口座数(直販)の増加等が主な要因となり、前年度から費用(営業費用・一般管理費)が増加しました。」と記されています。今期はここに「つみたてNISA」への対応費用も加わりますので、これが新たな利益圧迫要因となりそうですね。そして最終的な経常利益は前々期の4,273万5千円から前期は8,867万4千円へと倍増しています。また法人税の調整を加味した後の当期純利益も前期比97.5%増の9,641万7千円となり、ほぼ倍増に近い結果となりました。

このようにセゾン投信の経営状況が改善して財務基盤が安定することは受益者としても嬉しい限りです。ただし私はセゾン投信を応援していても信者になるつもりは毛頭ありませんので、ここでは思うところを忌憚なく言わせていただきます。順調に委託者報酬が増えているのですからその一部を受益者に還元する形で、今期中にぜひとも2度目の信託報酬の引き下げを実施してください。私個人の認識では一度始めた信託報酬の引き下げはもはや止めることは許されません(繰り返しになりますが、これはあくまでも私個人の認識です)。一年に一度、それもわずか0.01%の引き下げではおそらく私が生きている内に超低コストバランスファンドの水準に追いつくことは無理でしょう。それでも信託報酬の引き下げを継続することの意義は大きく、受益者の信頼をつなぎ止めるためにも必要不可欠であるというのが私の意見です。過度とも思えるコストダウン競争の結果、セゾン投信が運用する2つのファンドのコスト水準は相対的に割高になってしまいました。この状況にどんな理由があろうとも、これは紛れもない事実なのです。過去のエントリーにも書きましたが、あえて厳しい表現をお許しいただけるのであれば現在のセゾン投信は受益者の厚意に甘えてコストが割高なファンドを販売し、受益者の利益最大化を阻害していると見ることもできます。ですから少なくとも私は今期もし2度目の信託報酬の引き下げが実施されなかった場合は同社の「フィデューシャリー宣言」は有名無実化したと判断して、それなりの覚悟でセゾン投信との関係見直しを検討させていただくつもりです。関係者各位におかれましては会社が黒字体質に転換した今こそ今後の行動で真価(存在意義)が問われることをぜひ肝に銘じていただき、顧客利益の最大化に向けて邁進してください。

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