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投資信託格付けチェック

kage

2017/02/12 (Sun)

今回のタイトルはお正月の人気テレビ番組からいただきました。ただし実際の番組とは違って私が用意したチェック項目はたった2つしかありません。その2つとは投資信託にとって最重要項目と言っても決して過言ではない「リターン」と「リスク」です。すなわち、本エントリーの主旨は基本的に先週土曜日に書いた「リスクとリターン」と同一です。それならタイトルも「続・リスクとリターン」や「リスクとリターン パート2」とでもすればよかったのですが、この方が皆さんの関心を引くと思ったものですから。そんな私の「下心」を何卒お許しください。

本エントリーを書こうと思ったきっかけは、私自身先週の比較が純粋に面白いと感じたからです。先週は私が任意に選んだ6本のファンドを比較対象としましたが、今回は「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016」にランクインしたファンドを比較してみましょう。ただし先週と同様に過去3年間の実績で比較するため、設定から3年未満のファンドは残念ながら対象外となります。具体的には第2位の「たわらノーロード 先進国株式」、第4位の「iFree 8資産バランス」、第9位の「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイTOPIXインデックスファンド」などが比較の対象から外れてしまいました。また今回の比較では海外ETFも対象外とさせていただきます。これは現地通貨建てと円建ての単純比較はできないだろうと考えたためです。これにより第3位の「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」も比較対象から外しました。

以上のような理由からベスト10の単純比較はできませんので、下位のファンドを順次繰り上げて下記の10本を今回の比較対象としました。なお第6位のひふみ投信と第7位のひふみプラスは同じマザーファンドで運用されているため、今回の比較ではひふみプラスを対象外にさせていただきます。

第1位・〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド
第5位・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
第6位・ひふみ投信
第8位・世界経済インデックスファンド
第10位・セゾン資産形成の達人ファンド
第11位・結い 2101
第11位・三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
第13位・野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型
第15位・eMAXIS バランス(8資産均等型)
第18位・SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン


なお今回も比較に必要な下記データはすべてモーニングスターのサイトから引用させていただきました。いつも個人投資家にとって大変貴重なデータをご提供いただき、心より厚く御礼申し上げます。

(過去3年間の実績)トータル
リターン
標準偏差シャープ
レシオ
A:ニッセイ外国株式インデックスファンド9.0917.220.53
B:セゾンバンガードグローバルバランスファンド5.5811.190.50
C:ひふみ投信13.8714.180.98
D:世界経済インデックスファンド4.4611.300.39
E:セゾン資産形成の達人ファンド10.6816.780.63
F:結い 21015.527.510.73
G:三井住友・DC全海外株式インデックスファンド8.5816.880.51
H:野村IF・内外7資産バランス・為替ヘッジ型7.386.611.11
I:eMAXIS バランス(8資産均等型)6.509.790.66
J:SMT ダウ・ジョーンズインデックス・オープン13.8618.300.76

上記データを使って今回もエクセルでグラフを作成してみました。なお今回は比較対象が多くグラフ上にファンド名を表示すると乱雑になってしまうため、便宜上ファンド名称の頭に付けているアルファベット一文字で表記しています。このため前回より少々分かりにくくなっていますが何卒ご了承くださいませ。

リスクリターン1 

前回同様、水色の線はリスクとリターンが同じ数値になるポイントを示しています。一般的にこの水色の線より上側に位置するファンドが優れている(=取ったリスクに見合う以上のリターンを得ている)と判断できます。その観点で合格点を獲得できたのは野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型のみという結果は少々寂しいですね。圧倒的な得票で第1位に輝いた〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンドも投資効率という切り口で見れば決して良い成績とはいえません。そしてこの投資効率の良し悪しを直感的に理解できるように各ファンドのリスクリターンポイントと起点を線で結んだグラフが下記です。

リスクリターン2 

このグラフにおいては、線が立っているほど投資効率に優れ、寝ているほど劣っていると視覚的に判断できます。単純にリターンの数値だけを比較すればCのひふみ投信とJのSMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープンはほとんど同じですが、リスクが低い分だけひふみ投信の方が投資効率が良かったと判断できます。またBのセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドとDの世界経済インデックスファンドは似たようなコンセプトの運用をしていることもありリスク値もほとんど変わりませんが、同等のリスクを取ったのならリターンが高かったセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの方が投資効率が良かったと判断できます。

このリスクとリターンを使って算出する投資信託の評価指標がシャープレシオなのですが、これを使って今回のタイトルをいただいたお正月の人気テレビ番組のように比較対象を格付けしてみましょう。

一流投資信託(シャープレシオ1.0以上)
H:野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型

普通投資信託(シャープレシオ1.0未満0.8以上)
C:ひふみ投信

二流投資信託
(シャープレシオ0.8未満0.6以上)
J:SMT ダウ・ジョーンズ インデックス・オープン
F:結い 2101
I:eMAXIS バランス(8資産均等型)
E:セゾン資産形成の達人ファンド

三流投資信託(シャープレシオ0.6未満0.4以上)
A:〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド
G:三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
B:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

そっくりさん(シャープレシオ0.4未満0.2以上)
D:世界経済インデックスファンド

投資する価値なし(シャープレシオ0.2以下)
該当なし

ご覧の通り、投資効率という切り口では野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型だけが辛うじて「一流投資信託」の座を死守できました。正直なところ私は今回の投票結果を見るまでこのファンドの存在すら知らなかったのですが、探してみればこのようにキラリと輝くファンドが埋もれているものなのですね。この結果の裏側には過去3年間の為替リスクがいかに大きかったかという現実が隠れているのだとは思うのですが、この数字に嘘偽りはありませんので私たちは冷静かつ客観的にこの事実を受け入れる必要があるように思います。またバランスファンドにしてもセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドや世界経済インデックスファンドよりeMAXIS バランス(8資産均等型)の投資効率が明らかに優れていたことも興味深いですね。世界経済インデックスファンドに至っては今回の比較対象中最下位で、上記格付けでも唯一「そっくりさん」まで転落しており、明暗が大きく分かれました。ただし、さすがに「投資する価値なし」は該当なしでしたね。前回はアセットクラスとしての新興国国債がリスクを取ったにも関わらずリターンがマイナスで「投資する価値なし」と判断せざるを得ない状況でしたが。

今回の格付けはあくまでも過去3年間の実績に基づく結果論です。過去の成績が良かったからといって未来の成績も良くなるとは限りません。また評価基準もシャープレシオのみであり、いわば一つの切り口で見ただけです。ファンドの評価には多角的な視点が必要であることは言うまでもありませんが、このような角度から見ることもできるという参考になれば幸いです。

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