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SBI証券個人型確定拠出年金プランのラインナップがさらに充実

kage

2016/12/04 (Sun)

ブログネタとしてはすっかり出遅れて新鮮味が薄れてしまいましたが、11月29日(火)よりSBI証券 確定拠出年金積立プラン(個人型401K)に新規取り扱いファンド6本が加わり、そのラインナップがさらに充実しました。

安定運用が魅力の「ベタイン」と、「eMAXIS 最適化バランス」シリーズ5本の取扱いを開始!

なお今回新たに取り扱いを開始したファンド6本の内訳は下記のとおりです。

国際債券

・SBIボンド-SBI-PIMCOジャパン・ベターインカム・ファンド(愛称:ベタイン)【SBIボンド・インベストメント・マネジメント】
 信託報酬(税込):0.572%程度

バランス

・eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー)【三菱UFJ国際投信】
 信託報酬(税込):0.54%
・eMAXIS 最適化バランス(マイディフェンダー)【三菱UFJ国際投信】
 信託報酬(税込):0.54%
・eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー)【三菱UFJ国際投信】
 信託報酬(税込):0.54%
・eMAXIS 最適化バランス(マイフォワード)【三菱UFJ国際投信】
 信託報酬(税込):0.54%
・eMAXIS 最適化バランス(マイストライカー)【三菱UFJ国際投信】
 信託報酬(税込):0.54%


国際債券型のSBIボンド-SBI-PIMCOジャパン・ベターインカム・ファンド(愛称:ベタイン)の選定理由には「信用力の高い日系企業が発行する外貨建て社債に投資し利回りの確保を目指しつつ、為替ヘッジをつけ為替の変動を抑制しており安定的にリターンを追求するファンドとして、長期投資に適していると考えられることから選定。」と書かれています。しかしいつものようにYahoo!ファイナンスからお借りしてきた同ファンド設定来5ヵ月のチャートを見ると、お世辞にも安定的とはいえない現状が明らかになります。論より証拠でまずは下記チャートをご覧ください。

SBI-PIMCO

ご覧のとおり11月に入ってから明らかに基準価額が急落しています。このタイミングでいったい何が起きたのか?と申しますと、言うまでもなく米大統領選挙です。不動産王ドナルド・トランプ氏の勝利をきっかけに始まったいわゆる「トランプ・ラリー」の影響で為替が一気に円安に触れたことは皆さんご承知のとおりですが、「ベタイン」は為替ヘッジ付なので円安の恩恵は受けられませんが少なくとも横ばい(現状維持)は期待したいところですよね。ところが現実はご覧のとおりの基準価額急落。もし私が「ベタイン」の受益者であれば「責任者出てこい!」と文句のひとつも言いたくなるところです。そこでこの急落に関して臨時レポートが出ているかも?と思って同ファンドを運用するSBIボンド・インベストメント・マネジメント株式会社のサイトを確認してみたところ何もなし。結局この急落の原因は不明のままでした。ある相場解説によると「トランプ・ラリー」の影響で米長期金利や為替が急激に動いたため為替ヘッジのコストが跳ね上がっているとのことですので、もしかするとそのあたりに原因があるのかも知れませんね。いずれにせよ受益者にとっては基準価額急落の原因が分からないまま投資を続けるのは何とも気持ちが悪いものですので、次回の月報では明確な説明を求めたいところです。また受益者側も「ヘッジがあるからどんなに為替が動いても大丈夫」と過信しないようにご注意ください。というわけで、「ベタイン」の新規取り扱いは少々タイミングが悪かったような印象を受けました(あくまでも私個人の感想ですが)。

次にバランス型のeMAXIS 最適化バランスシリーズですが、これまでのバランス型ラインナップではSBI資産設計オープン(資産成長型)(愛称:スゴ6)は今にしてみればコストが割高(信託報酬:0.7344%)、低コスト(信託報酬:0.2%前後)のDCインデックスバランスシリーズは国内比率が極端に高いという悩みがありましたので、ようやく検討に値する選択肢が現れたというのが正直な感想です。実はこの他にターゲットイヤー型のセレブライフ・ストーリーシリーズ(信託報酬:0.7%弱)もあるのですが、こちらはいろいろと盛り込み過ぎという印象です。先ほどの「ベタイン」ではありませんが、ヘッジファンドとコモディティに為替ヘッジを付けているあたりも個人的には気に入りません。eMAXIS 最適化バランスシリーズはローリスク(目標リスク水準6%程度)のマイゴールキーパーからハイリスク(目標リスク水準20%程度)のマイストライカーまで5本のラインナップが揃っていますので、自分のリスク許容度に応じてスイッチングを行えば「自力ターゲットイヤー型ファンド」的な運用も可能です。そうすればセレブライフ・ストーリーシリーズより低いコストで同じような運用ができますからお得感がありますね。

ちなみに下記がeMAXIS 最適化バランスシリーズ5本の設定来比較チャートです。黒:マイゴールキーパー、橙:マイディファンダー緑:マイミッドフィルダー赤:マイフォワード青:マイストライカーなのですが、投資におけるリスクを説明するのに最適の教材になっていますね。

eMAXIS

当ブログでは過去にたびたび触れていますが、投資におけるリスクとは損をする可能性を指すのではなく、想定リターンから上下に乖離する幅の大きさを指します。この振れ幅は時計の振り子やメトロノームと同じように、取ったリスクの大きさに応じて左右に同じだけ触れるものなのです。ですから大きなリスクを取れば青:マイストライカーが描く軌跡のように上下に大きく振れ、リスクを抑えれば黒:マイゴールキーパーのように起伏の少ない軌跡を描くのです。ただしここにも地球の重力と同じような力がかかることを忘れてはなりません。それは言うまでもなく信託報酬などのコストであり、基準価額が描く軌跡を確実に下方向に押すのです。だからこそ投資におけるコストにはシビアになる必要があるのですが、それならiFree 8資産バランス(信託報酬:0.2484%)を追加してもらった方が嬉しかったかな?というのが私の偽らざる感想でした。

とはいえ確定拠出年金のラインナップが充実して選択肢が増えることは私たち利用者にとって間違いなくありがたいことですので、SBI証券の関係者各位におかれましては今後とも魅力的なファンドを追加していただけますよう何卒よろしくお願いいたします。

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Posted at 23:26:07 2016/12/05 by

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