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セゾン投信定期積立経過報告

kage

2016/11/26 (Sat)

毎度毎度ご報告が遅くなり大変恐縮ですが、11月24日(木)はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの定期積立約定日でした。そこでいつものようにセゾン投信設立時から同一金額の定期積立のみを行っている(=定期積立の増額やスポット買いを一切行っていない)私の運用成績を公開させていただきます。

<ご参考>セゾン投信設立時より定額で定期積立のみを続けた場合の指数
●個別元本 : 9,270円 (先月比22円上昇)
●約定価額 : 12,735円 (先月比633円上昇)
●騰落率 : +37.4% (先月比6.5%改善)


投資の世界においては往々にしてあることですが、何かをきっかけにしてひとたび流れが変わったとたんに値動きが急に軽くなり、あれよあれよと言う間に高値や安値を更新したりするものです。現在、私たち個人投資家が直面している状況がまさにこれであり、目の前で実際に起きている急速な円安や株高を見て、「今までの価格形成はいったい何だったんだ?」と愚痴のひとつもこぼしたくなりますよね。今回の相場転換のきっかけは言うまでもなく米大統領選挙におけるドナルド・トランプ氏の勝利なのですが、事前にこうなることを予想できた人はかなり少なかったのではないでしょうか?例えトランプ氏の勝利は的中できたとしても、その後に訪れた円安+株高まではなかなか予想困難だったと思いますので。おそらくは多くの人が予想していなかったからこそ、予想外の方向へ動く速度も急になっているという一面もあるのでしょうね。いずれにせよ、このような状況を目の当たりにして改めて痛感させられるのは相場動向を先読みして投資することがいかに困難かという現実です。今にしてみれば今年6月のBrexit(ブレグジット)ショックから今月のトランプ・ショック(結局日本市場限定でしたが)までの間の円高局面が外貨建て資産に投資する絶好のチャンスだったわけですが、いったいどれだけの個人投資家が「今こそチャンスだ!」と判断して積極的に行動を起こせたでしょうか?もちろん将来の値動きは分かりませんので、これから前回を上回る「絶好のチャンス」が訪れる可能性も否定できませんが、そんなことを考えていたらいつまでも行動は起こせないわけで、結局は「相場動向を先読みして投資することがいかに困難か」という認識を強くさせるばかりです。その点積み立て投資は本当に楽ちんですよ。投資タイミングを考える必要はまったくないのですから。投資タイミングを重要視するハイリスク投機家の私が言うのも何なのですが、絶好のタイミングをいくら予想しても的中しないのであれば思い切って考えるのを止めるというのもひとつの合理的な解答といえるのではないでしょうか?

さて、ここで話題をガラリと変えて年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)について触れてみたいと思います。セゾン投信とは直接関係ありませんが運用つながりということで何卒お許しください。GPIFといえば、昨日第2四半期の運用成績を発表したことが盛んに報道されていますね。結果についてはすでにご承知のこととは思いますが、第2四半期は2兆3,746億円の黒字でした。ちなみにかなりセンセーショナルに報じられた第1四半期の赤字額は5兆2,342億円でしたので、まだその半分も取り戻せていない計算になりますね。しかしながら私が注目したのはトータルの赤字額や黒字額ではありません。今回の結果で私が興味を持ったのはズバリ国内債券の運用成績でした。GPIFの報告書から結果を先に引用しておきますと、第2四半期における国内債券の運用成績は騰落率-1.34%で6,671億円の赤字でした。ご承知のとおり国内債券の代表格である日本国債は日銀が黒田バズーカの一環としてジャンジャンバリバリ買い続けていますので、これまでその価格は右肩上がりに上昇を続けていました(反対に金利は低下を続けていました)。ですからトータルで5兆3,098億円の赤字を計上した昨年度でさえ国内債券だけは2兆94億円の黒字(年間騰落率は+4.07%)を確保していましたし、今年度の第1四半期も9,383億円の黒字(四半期騰落率は+1.91%)でした。しかしこの流れが明らかに変わったのは今年7月29日のことです。この日に何があったのか?と申しますと、日銀の金融政策決定会合結果発表で事前に予想されていたマイナス金利の深掘りがなく現状維持となったため長期金利が急騰(国債の価格は急落)したのです。その後も長期金利はジリジリと上昇を続けて現在は+0.03%とプラス圏に浮上していますので、その分国債の価格は下落しているということになりますね。ですからGIPIFの運用成績でも国内債券は久しぶりのマイナスとなったわけです。念のためにセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの月報を確認してみますと、国内債券に投資するジャパン・ガバメント・ボンド・インデックス・ファンドの過去1ヵ月間(9月30日から10月31日)の運用成績は-0.3%とやはりマイナスでした。今月のトランプ氏勝利で為替と株式の流れが変わった可能性がありますが、国内債券に限ってはもしかすると7月29日が大きなターニングポイントだったのかも知れません。

この状況を見て真っ先に私の脳裏を横切ったのは「これでは機関投資家も大変だ」という思いでした。これまでは国債の価格がいくら高くても日銀がジャンジャンバリバリ買いを入れてくれましたので、結果的に国内債券投資はある程度安定的な運用成績を残すことができました。しかしこれからはそう簡単にいきそうもありません。もし皆さんが年金や生命保険の運用担当者だったら、いったいどのような対策を講じますか?GPIFが株式の運用比率を引き上げたことに対して、巷ではよく「国民の大切な年金を博打に使うな!」という批判を耳にします。今話題の年金制度改革関連法案で年金の給付額が引き下げられるのも運用で失敗したからだろうという意見も聞きました。これにはいろいろと誤解が混じっているとは思いますが百歩譲って仮にそうだとしましょう。それではこれからの年金運用はいったいどうすべきなのでしょうか?リスクを低減するために以前のように国債中心の運用に戻せば良いのでしょうか?しかし現在の国債投資はインカムゲイン(利息益)がゼロですし(下手をするとマイナス)、先に述べたように流れが変わってしまった可能性がありキャピタルゲイン(売却益)にも期待できないかも知れません。しかも日銀が価格形成を大きく歪めていますのでこれからの国債投資には日銀の金融政策と心中する(=運命を共にする)覚悟が求められます。さらには国債=国の借金ですから、国債中心の運用は政府の財政規律を損ない、ただでさえ現在のツケを将来に先送りする傾向が強い政権を助けることにもなりかねません。それならいっその事運用など止めて100%現金化すれば安心なのでしょうか?それでも引き続き管理コストはかかりますし職員の給与などの人件費もかかりますので、現金で持つくらいなら潔く年金制度を廃止してこれまでの年金保険料納付実績に応じて積立金を国民に返還すべきだと私は考えます。この状況で「株式はリスクが高いからダメ」「外国債券は為替リスクがあるからダメ」「不動産はバブルの失敗があるからダメ」となると、まさに八方塞がりではありませんか?ですから私は「国民の大切な年金を博打に使うな!」という批判をされる方にはこう申し上げたいのです。「分かりました。それでは明日からあなたに年金の運用をすべてお任せしましょう。いったいどのようにして私たちの大切な年金を守ってくださいますか?」と。

それで今回の結論は何かと申しますと、「世界分散投資以外に有効な手段があればぜひ教えていただきたい」というものです。今は前代未聞のマイナス金利時代なのですよ。そして日本国債も日本株も日銀がジャンジャンバリバリ買いを入れて価格形成を激しく歪めているのです。しかも年金や保険の運用をする機関投資家にとって資金を現金化する(=運用を放棄する)という選択肢は事実上存在しません(リーマンショック級の大混乱時には一時的にあるかも知れませんが)。「国民の大切な年金を博打に使うな!」と批判することは簡単ですが、できることなら一人でも多くの方にもしも自分が年金の運用担当者だったなら国民の大切な資産を守るためにどうするか?と考えてみていただきたいというのが私の願いです。

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