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ひふみシスターズ・コンプリート

kage

2016/10/29 (Sat)

今回のタイトルに掲げた「ひふみシスターズ」とは、レオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみ」の名称を冠する姉妹ファンドを指す愛称です。これまでは長女がひふみ投信で次女にひふみプラスが続いておりました。ところが今般、少子高齢化が急速に進行する日本では珍しく新たに三女が誕生したのです。この歳の離れた妹とは、こちらのエントリーでもご紹介したひふみ年金に他なりません。ご承知のとおり私はひふみ投信の設定時から今日までコツコツと積み立て投資を継続しており、ファンドに対する思い入れも浅からぬものがあります。ですから長女のひふみ投信のみならず、次女のひふみプラスにも投資対象を拡大しておりました。そこに突然三女誕生のニュースが飛び込んできたわけですが、これはもう心情的に聞き流すことはできません。俄然私のコレクター心理に火が付き、こちらのエントリーでご報告したとおりSBI証券で取り扱いが始まった今月14日にスイッチングによる購入の指図(発注)を済ませました。その一連の手続きが今週になってようやく完了し、ご覧のとおりSBI証券 確定拠出年金積立プラン(個人型401K)の口座明細にひふみ年金の名前が現れ(保有額は非公開とさせていただきますが、金曜日時点の基準価額は10,293円で私個人の損益率は+0.9%です)、めでたく「ひふみシスターズ・コンプリート」を達成することができました。

ひふみ年金

ひふみシスターズ三姉妹はいずれも同じマザーファンドで運用されており、文字通り母体を共にする姉妹の関係を持っております。ですからこれらの中からどれを選んだとしても、投資タイミングと投資金額が同じならまったく同じ結果が得られるという理屈になるのですが、実際には必ずしもそうなるとは限りません。なぜならこの三姉妹は中身はまったく同じでも外見はそれぞれが特徴的な姿をしているからです。これを飲料に例えるなら、中身はまったく同じでもそれを入れる容器が缶なのか、瓶なのか、あるいはペットボトルなのか、はたまた紙パックなのかの違いといえるでしょう。それぞれの容器に微妙なコスト差があるのと同じように、ひふみシスターズもどれを選ぶかによって受益者が支払うコストに微妙な差が生まれるのです。それでは実際のところそれぞれの信託報酬にどれくらいの差があるのか?ここで改めて確認しておきましょう。

長女・ひふみ投信:年1.0584%(税込)
【ただし資産形成応援団制度により5年保有で実質0.8584%(税込)、10年保有で実質0.6584%】

次女・ひふみプラス:年1.0584%(税込)
【ただし純資産500億円超部分は0.9504%、1,000億円超部分は0.8424%】

三女・ひふみ年金:年0.82080%(税込)

ご覧のとおり、ベースとなる信託報酬では末っ子のひふみ年金が一歩リードしている形です。ただし長女のひふみ投信と次女のひふみプラスにはそれぞれ独自の受益者還元システムが備えられていますので、一概に優劣は決められません。それでは現実的なコストの差はいったいどれくらいなのか?をひふみシスターズ・コンプリートを達成した私の事例に合わせてザックリと計算してみましょう。まず長女のひふみ投信は今月1日で設定から満8年を迎えましたので毎月同額の積み立て投資を継続してきた私の保有資産の内、8年-5年=3年分が資産形成応援団の第一段階に該当することになります。この条件で按分計算をしてみると、今月1日時点で私が支払う信託報酬は0.9834%となります(なお猫パンチ投資〈スポット投資〉2発分は計算が面倒になるため無視しました)。次に次女のひふみプラスでは昨日(10月28日)時点の純資産総額が932億1千万円ですので、この条件で按分計算をしてみると現在の実質信託報酬は1.0083%となります。このように受益者還元システムの効果は実際のところ限定的ですので、コスト比較においては見た目通りに三女のひふみ年金が一歩有利と考えてほぼ間違いないでしょう。

それではコスト面で有利なひふみ年金を選べばいいのか?といえば必ずしもそうではありません。なぜならひふみシスターズには外見の違いばかりではなく、居住可能場所にも違いがあるからです。再びこれを飲料に例えてみますと、キッチンのシンク下に保存するのか、冷蔵庫に入れるのか、はたまた倉庫にしまうのかの違いといえるでしょう。資産運用においてはこれをアセット・アロケーションならぬ「アセット・ロケーション」と呼びます。具体的にはそれぞれを置いておける口座に違いがあるため、適用される税率が異なることになり、結果的に運用成績に差が出てしまうのです。ですからここで改めてそれぞれのアセット・ロケーションを確認しておきましょう(なお現実的に選択のメリットがほとんどない一般口座は無視しました)。

長女・ひふみ投信:特定口座、NISA口座(ジュニアNISAを含む)
次女・ひふみプラス:特定口座、NISA口座(ジュニアNISAを含む)
三女:ひふみ年金:個人型確定拠出年金口座


ご覧のとおり長女と次女の選択肢はまったく同じで、三女は一択(選択肢なし)になっております。しかし現実には長女と次女の間には超えようとしてもなかなか超えられない大きな壁が存在しているのです。なぜならNISA口座は一年で一金融機関に一口座しか開設できませんので、もしひふみ投信購入のためにレオス・キャピタルワークスにNISA口座を開設すると買える金融商品はひふみ投信のみとなります。これに対して次女のひふみプラスであれば、取り扱いのある証券会社や銀行にNISA口座を開設すれば他の投資信託や個別株も投資対象にできますので資産運用の自由度はかなり向上します。なお特定口座は複数の金融機関に開設可能ですので、特定口座に入れる前提であれば長女と次女のどちらを選んでも有利・不利はありません。ただあえて挙げるとすれば、損益通算をする場合はなるべくひとつの口座にまとめておいた方が便利です(ひとつの口座内で自動的に損益通算が行われますので)。適用される税率についてはご承知のとおり特定口座なら譲渡益と配当(分配金)に対して20%(復興特別税込みで20.315%)、NISA口座なら5年を限度に非課税です。これだけを見ると非課税のNISAが圧倒的に有利なように思えますが、特定口座にはもし損をしても翌年以降3年間損失の繰り越しができる(=翌年以降の利益と相殺して納税額を軽減できる)という救済措置があります。これに対してNISA口座には損失に対する救済措置は一切ありませんので、間違っても損失を出すことのないようくれぐれもご注意ください(それができれば誰も苦労はしませんが)。

何だかんだと言っても同じような選択肢が用意されている長女・次女とは異なり、三女のひふみ年金はその名が示すとおり確定拠出年金口座にしか入れることができません。これまでの確定拠出年金は利用できる人が限られており、資産運用のツールとしてはなかなかハードルが高い選択肢でした。しかしご承知のとおり来年の1月からそのハードルが大幅に引き下げられ、新たに専業主婦(主夫)・公務員・企業年金に加入しているサラリーマンなども利用可能になるため、ここに来て確定拠出年金に対する注目度も一気にヒートアップしています。ですからひふみシスターズの末娘が確定拠出年金の選択肢に加わったことはレオス社にとって、また受益者にとっても大いに意義のあることでしょう。ただし確定拠出年金の制度はなかなか複雑怪奇ですので、コスト面だけを見てひふみ年金を選べば安心というわけにはいかない点に十分ご留意ください。例えば「専業主婦(主夫)は確定拠出年金に入ってはいけない?【訂正及び追記あり】」にも書いたとおり、いわゆる「103万円の壁」を超えないように調整しながら働いている専業主婦(主夫)の皆さんであれば、確定拠出年金最大のメリットと言っても過言ではない所得控除を受けられない(=控除できる課税所得が存在しない)ため私は確定拠出年金への加入を積極的にはおすすめしません。加えて確定拠出年金の大きなメリットとして広く宣伝されている「運用中の利益や配当(分配金)が非課税」についても、そもそも拠出金全額が所得税の課税対象ですので(=利益ではなく確定拠出年金口座内の全額が課税対象となる)非課税が当然(課税すると明らかな二重課税になる)と考えることもできます。年金受給時の優遇(控除)についても制度を熟知した上でさまざまなテクニックを駆使する必要がありますので、三女の選択は長女や次女と同列で考えることはできません。さらに付け加えますと、確定拠出年金には現在凍結中の「特別法人税」という地雷も存在します。ひとたびこれが長い眠りから覚めて炸裂すると確定拠出年金はたちまち最低・最悪の資産運用法に転落してしまうのです。ですから確定拠出年金の口座開設をご検討中の皆さんにおかれましては証券会社やマスコミの宣伝文句に踊らされることなく、それなりの覚悟を持って臨むよう心がけてください。

最後にひふみシスターズ・コレクターの私からレオス社のご担当者様に業務連絡です。私がいつも基準価額の確認のために活用させていただいている下記のツイートですが、ぜひ三女のひふみ年金も加えてあげてください。


あとひふみ年金の販売会社のページを見ると福岡銀行しか掲載されていませんので、ぜひSBI証券も加えてあげてください。以上、何卒よろしくお願い申し上げます。

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ひふみ投信



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