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個人投資家は外貨がお好き

kage

2006/08/30 (Wed)

プロ野球の順位予想、選挙の議席予想、株価の予想など、見えない将来を予測する場合においては、当然のことながら予想する評論家の視点によりさまざまな意見が出されます。人間にはその中から自分の考えに近い論評だけを選んで安心したい、納得したい、背中を押して欲しい、という不思議な心理が働きがちです。というわけで、またロイターの記事から海外投資を肯定してもらえそうなものを見つけましたので、長文ですが引用させていただきたいと思います。

復活した海外勢の日本株買い、個人は外貨建て志向強める

東京 28日 ロイター:ヘッジファンドを中心に海外勢の日本株投資が再び、増加基調を鮮明にする中、国内の個人投資家は日本株への資金配分に慎重な一方で、外貨建ての株や債券の比重を増やしている。割引債と同じ仕組みになっている外貨建て債に人気が出ているほか、その他の外貨建て資産にも資金がシフトしている。足元で海外勢と個人投資家は日本株で対照的な動きをみせている。


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<目立つヘッジファンドの日本株物色>
東京証券取引所が24日に発表した8月第3週(8月14日─18日)の3市場投資主体別売買内容調査によると、外国人の買い越し幅は差し引きで5768億円となり、06年で2番目の買い越し額となった(今年最大の買い越し額は4月第1週の5786億円)。

一方、財務省公表の対外対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)でも、8月13日─19日の対内株式投資は6749億円の資本流入(買い越し)となり、前週の1332億円の資本流入(買い越し)を大幅に上回る日本株買いとなっている。いずれをみても、海外勢の日本株買いが本格的に動き出した感がある。

欧州系のヘッジファンド関係者によると、米国の機関投資家が日本やアジア市場を投資対象とするヘッジファンドへの投資に興味を持っているという。グローバルでみたヘッジファンドへの資金流入は好調で、海外勢を含むヘッジファンド勢の日本市場への攻勢はこれから本格化する可能性がある。

海外勢が投資対象として日本市場に注目するのとは対象的に、個人投資家の間では国内株式市場の中だるみに嫌気が差したのか、国内株式投信に8月中旬からダラダラと解約が入るようになり、25日までで日経225インデックスファンドでは約190億円が流出。全ファンドの4分の3が流出超になっている(野村総合研究所の推計)。日本株のアクティブファンドでも90億円弱の流出を記録しており、同カテゴリー全276ファンド中191本が流出超となっている(同)。海外勢が年末にかけての日本株の上昇を想定するなかで、個人投資家の目は日本株から離れている。

<国内の個人投資家は、海外資産への選好強める>
野村総合研究所の算出によると、8月1日─24日(18営業日)の国内公募投信への資金流入状況(設定額─解約額)は累計で3595億円の流入となり、7月同期間の719億円に比べ流入額は5倍と順調な資金流入を記録している。

最も資金が流入しているのは、海外株式や債券・REIT等に投資する海外ハイブリッド型で流入額は2663億円(7月の同時期は2165億円)。次いで流入額1454億円の海外債券(同943億円)、757億円の海外株式(同582億円)といずれも海外資産のファンドばかり。8月24日までの海外資産に投資するファンドへの流入額は4874億円にのぼっている(7月の同時期は3690億円)。海外資産への選好色は足元で強まっている。

一方、個人投資家の間で新たな人気商品になっているものに長期の外債を購入当初に割り引いた価格で購入し、満期時に額面で受け取るタイプの商品がある。販売したのはマネックス証券で商品名は「タイムカプセル」(愛称)。米ドル建て世界銀行のゼロクーポン債で、券面1000ドルの10年もの/12年もの債券を券面の57.5─61%で販売するというものだ。

マネックス証券によると「タイプカプセル2016」として初めて販売した10年もの(販売価格61%、為替レートは1ドル=116.53円)は募集開始直後に当初の販売予定額を完売。約1カ月の募集期間中に販売金額を2回増額したが、これも完売した。

外債投資といえば通常60─70代の投資家が1000万円単位といった大きな金額でまとめて購入するケースが多いが、「タイムカプセル」では30─40代の投資家が目立ったという。米国の長期金利が低下傾向にある中で、投資環境に敏感な投資家は株式だけでなく債券投資にも乗り出すなど、国境を越え投資のバリエーションを増やしている。


マネックス証券のゼロクーポン債がこれほどの人気だったとは驚きです。私自身は、10年間資金を寝かせておく余裕はないことと(株式や投信などのような)優遇税制が受けられない点を考慮して投資対象からは除外していました。

特に税制面では優遇を受けられないばかりではなく、償還差益が雑所得となるため自分の年収に加算されて所得税が計算されるという点でも注意が必要です。具体的には、サラリーマンでも確定申告が必要、年収が高い人ほど税額も増える、年収が増えるため翌年の住民税や健康保険料にも影響を及ぼす、などの点を考慮する必要があるわけです。ただし、償還前に売却すると総合課税の譲渡所得となるため特別控除額50万円が使えますし、5年以上保有していれば総合長期譲渡所得となり、特別控除額50万円を越えた課税対象所得金額が1/2されるメリットもありますので条件によっては途中売却の方が有利かも知れません。

ちなみに総合課税の譲渡所得といえば絵画や骨董品の譲渡と同じです。国債やMMFなどの一般的な債券の売却益は非課税なのにゼロクーポン債のみ扱いが違うというのもおかしな話ですね。なお国内の割引債の場合は購入時に所得税18%の源泉分離課税(住民税は非課税)がされ納税は終了しますので別途確定申告は不要です。国内と海外で扱いが違うのは、国内預貯金の利息は利子所得なのに(HSBCなど)海外預金の利息は雑所得扱いというのに似ていますね。

余計なお節介ではありますが、マネックス証券のゼロクーポン債を購入された方がこのあたりを十分理解して投資されたのかが気になります。いずれにせよ、これからの個人投資家はコロコロと変わる税制にも敏感でなければならないと、自分で自分に言い聞かせている次第です。

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